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2017/12/30

【映画 感想】番外編 ~2017年 オススメ映画/レビュー~

みなさま、年の瀬いかがお過ごしですか?
文月陽介はもっぱらインテリアのDIYをしながら過ごしています☆
(インスタなどで一部公開したり、しなかったり)

さて、今年、2017年はなんと240本の映画/ドラマを鑑賞することができました。
これは個人的には人生で1番の鑑賞記録です。。。

しっかし、今年は映画の当たり年でしたねぇ。

毎月絶対に劇場で観たい映画があるって、映画好きとしては幸せなことです。

わたしの場合、物語全般が好きなのですけど長編小説を読むのが苦手だから、という理由で映画を観てしまう安易なところがありまして。。。
それが高じてこの映画生活が始まったのが大きなところでした。

さて今回は今年最後のPOSTになりますが、簡単に鑑賞した劇場公開作品、旧作/DVDスルー作品のマイベスト3を紹介させていただきます。
世界のどこかの誰かの映画の時間の、参考になればいいなぁ。

◆劇場公開作品 ベスト3

〜2017年 映画ベスト3〜

・1位 スターウォーズ 最後のジェダイ 劇場公開 2017/12/15〜

賛否両論でレビューが割れていますが(^_^;)
劇場で嗚咽してしまったわたしの心はいつもフォースと共にあるのでした!
ありがとう!ルーク!

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」本予告

☆わたしのレビュー記事はこちらです。
・2位 ギフテッド. 劇場公開 2017/11/23〜

キャプテン・アメリカがたったひとりの女の子のために苦悩し、打ちのめされ、泣く。
アベンジャーズでは決して見られないクリス・エヴァンスの背中。
そして可憐過ぎるヒロイン。
誰もが間違っていなくて、間違っている。
『大人の事情』をもう一度考える必要がある作品。
これもめちゃくちゃ泣いてしまいました・・・・

映画『ギフテッド.』予告 #日本

☆わたしのレビュー記事はこちらです。

・3位 LOGAN / ローガン 劇場公開 2017/6/1〜

・・・うーむ。こうしてみると
わたしの今年の好きな傾向って受け継がれるGENE、MEME、SENSEの物語。
結局メタルギアというよりか、小島秀夫イズムなのかも知れない。。。

ローガンもそんな1作。
図らずも「子供たち」のために、衰えてしまった肉体と苦痛を伴うだけになってしまった己の爪だけで、敵にたったひとりで立ち向かったオールド・ローガンの姿。
これはX-MENというより、もはや映画版ヘミングウェイの「老人と海」
スターウォーズがなければ、こちらを推していたと思います。
レビュー、かなり気合い入れて書いたのに、当初はツッコミ記事のほうが評判良かったのに軽く凹みました(笑)


映画「LOGAN/ローガン」予告F

☆わたしのレビュー記事はこちらです。

◆特別賞


メッセージ/Arrival 劇場公開 2017/5/19〜

原作を知っていれば、もっと素直にこの映画に入り込めたんだろうな。
最初はバリバリのインデペンデンス・デイ的なアクション映画かと思っていました。
わたし、最低限の情報だけで映画を鑑賞して、あとから調べるのが好きだからね。
時間が経てば経つほど、結構良い作品だったと思い返しました。
記事も面白いと言ってくださる方も意外に多かったのも嬉しい驚きでした。

映画『メッセージ』本予告編

☆わたしのレビュー記事はこちらです。

◆旧作探訪/DVDスルー作品2017 ベスト3


〜2017年 映画ベスト3〜その2

1位 キュア 禁断の隔離病棟 デジタルリリース2017.12.27〜

これは海外のお友達からわざわざBlu-rayを送ってもらった作品。
レンタル開始がほんの数日前(まずは配信からだけど)ですが、劇場公開しても良かった作品だと思いますよぉ。
この映画はメガトン級に「クルッテルヨ!!!!」
こんなクルッテル映画作ってくれてホントにありがとう!!!
ホントにオススメです!!

A CURE FOR WELLNESS Trailer 2 (2017)

☆わたしのレビュー記事はこちらです。


2位 V/H/S 三部作 旧作につきレンタル中

V/H/S シンドローム
V/H/S ネクストレベル(観るならこちら!!!)
V/H/S ファイナル・インパクト

いろいろな監督が参加している実験的ホラー。
トム・クルーズの「マミー」に絶望した文月が巡り合った救済とはこの狂ってる映画だったのはいい思い出です。
予告編は多いのでわたしのレビュー記事に貼ってあるものをご覧下さい!

☆わたしのレビュー記事はこちらです。
3位 シング・ストリート 未来へのうた 旧作につきレンタル中

2016年公開の青春映画。
80年代の甘く切ない恋と友情と、そして兄貴との絆の物語。
なぜ劇場で観なかったのかを激しく後悔するほどに、ぐーーっと胸が締め付けられました。
これはまだ観ていない方は本当にオススメです。
特にちょっと仕事に疲れてしまった時なんかに観ると、爽快な気持ちになれるとも思います。
わたし、この映画のサウンドトラックは鑑賞後に速攻購入。
いまでも彼ら歌う真っ直ぐ過ぎる名曲「UP」はヘビロテです。

『シング・ストリート 未来へのうた』予告編

☆わたしのレビュー記事はこちらです。

◆オススメ 海外ドラマ


今わたしが映画以外でドハマリしている海外ドラマを2本紹介します。

・MR. ROBOT / ミスター・ロボット

実はファイト・クラブをコンセプトリファインした作品だと個人的には解釈しています。
このドラマのお陰でわたしは今更ながらにLinuxを初めました。
エンジニアではないので仕事では何一つ役に立ちません(^_^;)
デジタルと虚構の境界線が曖昧な現代だからこそ面白い作品。

Mr. Robot Season 3 Trailer (HD)


・The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー~

Amazonオリジナル作品
こんなにもダサかっこいいヒーロードラマは観たことがない。
アベンジャーズやDCユニバースとヒーローものは高尚になってしまい飽食気味だけど、
ヒーローものって、この作品ぐらい「身近な」ものだったはず。
吹き替え版も楽しいです。
あぁ早く続きを公開してください!!!!!

The Tick / ティック~運命のスーパーヒーロー~ | Amazon プライム・ビデオ


◆2018年に観たい1本!!!

来年も素敵な映画が多数公開予定です。
わたしは1/5のキングスマン・ゴールデンサークルから劇場で鑑賞開始予定ですが。

来年はこの映画だけでもいい!というくらい楽しみにしています。
もちろん、俺ちゃん。


「デッドプール2」日本版予告 第2弾 (2018年)


このクソナメタ(笑)態度って、実力が伴っていればこそなんだよなぁ。
こういう管理職になろう!!!
来年6月まで待てん!!!

◆番外編 デスキャンサー文月 特別賞 #地雷映画


さて、たくさん映画を観られて幸せなのですが、πが大きくなるとそれだけ踏んでしまう確率が上がるのが・・・地雷映画です。

10分持たなかったDEATH。

デスキャンサー 文月



今年の珠玉の地雷映画はこちら

・エントリーNO.1 ディストピア パンドラの少女 劇場公開 2017/7/1〜

内容もそうなんですが、一言わせてください。
邦題を付けたやつも悪い!

海原雄山

△わたしの怒りのレビュー記事はこちら
・エントリーNO.2 ラスト/ナイト レンタル中(もうさすがに旧作になったかしら?)

これは絶対に観てはいけない!繰り返す!観てはいけない!

△わたしの怒りのレビュー記事はこちら
・エントリーNO.3 サラリーマン・バトル・ロワイヤル レンタル中(まだ新作)

「ザ・レイド」を中身が無い映画だと思っていらした、ア・ナ・タ。
本当に中身が無いというのは、この映画のことを言うのですよ!!
鑑賞を激しく後悔した映画です!
これも絶対に観てはいけない!繰り返す!観てはいけない!

△わたしの怒りのレビュー記事はこちら

みなさまも来年も素敵な映画ライフ(*^^*)
昇天しました!


ホーリーキャンサー 文月陽介


2017/12/15

映画_ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命(評価★:2)~注意:いわゆる動物ものではありません~【映画レビュー】

12月公開『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』予告編

ジェシカ・チャスティン主演で贈る感動の実話。オスカー・シンドラー、杉原千畝。彼らと同じように、ナチス当時かの悲惨な状況の中、自らの危険を冒してでも、ユダヤ人を救った夫婦がいた。『ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命』12月、TOHOシネマズみゆき座ほかにて全国公開

映画 ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命



◆ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命 鑑賞◆


評価/オススメ:★★

文月的採点(27/50点) 
映画 ユダヤ人を救った動物園 アントニーナの愛した命 評価 感想

この作品ジャンルは?:ヒューマンドラマ

オススメしたい人は?:うーむ。ご婦人方かな?

印象を一言で?:せっかくの意義のある題材を、なんで安い昼ドラにしたのか。

グロテスクですか?:そういうシーンはほぼありません。(強いて言うなら1シーン)

◆synopsis◆


1939年、ポーランド・ワルシャワ。

ヤンとアントニーナの若い夫妻は当時ヨーロッパ最大の規模を誇るワルシャワ動物園を営んでいた。

アントニーナの日課は毎朝園内を自転車で巡り動物たちに声をかけること。
時には動物たちのお産を手伝うほど献身的な愛を注いでいた。

しかしその年の秋、ドイツがポーランドに侵攻し、第二次世界大戦が勃発。


動物園の存続も危うくなる中、アントニーナはヒトラー直属の動物学者・ヘックから「あなたの動物を一緒に救おう」という言葉と共に希少動物を預かりたいと申し出を受ける。

寄り添うような言葉に心を許したアントニーナだったが、ヤンはその不可解な提案に不信感を募らせていた。

ヤンの予感はまさに的中し、数日後、立場を一転したヘックは「上官の命令だ」という理由をつけて園内の動物たちを撃ち殺すなど残虐な行為に出る。

一方でユダヤ人の多くは次々とゲットー(ユダヤ人強制居住区)へ連行されていく。

その状況を見かねた夫のヤンはアントニーナに「この動物園を隠れ家にする」という驚くべき提案をするのだが・・・・

※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月訂正

◆comment◆


スターウォーズで大興奮中の文月です。

さて、17.12.15公開の映画からもう1本ご紹介。

こちらも気合い入れて記事にするつもりでしたが、

海原雄山


期待していたのに、、、ちょっと、残念。

題材は実在の人物であり、諸国民の中の正義の人にも認定されている夫婦。

時系列的には、ドイツのポーランド侵攻直前から、重要な要素としてワルシャワ蜂起にかけてを描きます。


『シンドラーのリスト』のオスカー・シンドラーなどと並んで宣伝しているようなのですが、本作、そこまでスケール感のある描き方をしていません。

そして、最大の勘違いを招きかねないビジュアルと邦題。

本作は厳密には「動物もの」ではないのです。

わたしも、もしかして『子象物語』(1986年)

映画 子象物語 武田鉄矢


のようなお話かとも考えていたのですが、それもそこまで描いている訳でもなく。

もちろん動物園を舞台にしていますからオープニングから導入部分にかけては様々な動物も登場しますし、主演のジェシカ・チャステイン演じるアントニーナがどれだけ天真爛漫で動物を愛しているのかが描かれていて、期待に胸を踊らせかけたのですが、、、え?それだけかい?という感じで、サラッと動物たちの描写は激減します。

わたし思わず、ん?ん?

*ちなみに子象物語。今はいろいろな大人の事情でお目にかかる機会は少ないと思います。
(わたしは子供の頃に見てトラウマ映画にランクイン。脂が乗った武田鉄矢さんが出演しているからではないのですが、とても意義深い映画です。)

だけど、せっかくの意義のある題材を、なんで安い昼ドラにしてしまったのか。

アントニーナが愛した命 という副題にも一言。

この邦題を考えた方の意図とは、きっとこのご婦人の分け隔てなく注ぐ愛情について言及しているのでしょうけど、

むしろ大変だったのは旦那さん・・・

もう少し、このご夫婦ふたりにフォーカスした副題にしてあげた方がいいです。

作品全体を観た後だと、

動物園のお話<ユダヤ人を救う勇気ある行動<ナチスから派遣された悪役との駆け引き
(コレが安い昼ドラにしてしまった最大の要因)

という比重で感じられてしまい、なんだかなぁ~とテンションが下がってしました。

昼ドラ部分はカットして、もっと彼ら夫婦が行った勇気ある行動と、逃げざるを得ない人々にフォーカスすればこの作品の意義はもっと大きくなったと思いました。

公式サイトにも書かれているのでネタバレでもないのですが、夫婦は動物園にナチスに追われたユダヤ人の方を匿うのですが、その描き方もそこまで濃厚ではありませんでした。
『サウルの息子』『シャトーブリアンからの手紙』『縞模様のパジャマの少年』らのような焦燥感、悲壮感、虚無感もない。

こちらよりにフォーカスしていないのが残念でなりません。

映画 ユダヤ人を救った動物園 ぶべら


なので、わたしとしてはレンタルで旧作になってから、何も観るものがなってからご覧になっても遅くはないと思います。ヒューマンドラマを求めてる方には、強くオススメはしません。

昼ドラになった瞬間に10分持たなかったDEATH。

デスキャンサー 文月 映画 ユダヤ人を救った動物園 評価 感想


ただ、わたしも好きだった「ゼロ・ダーク・サーティ」(2012年)の主人公であるマヤを演じたジェシカ・チャステインがいつ「そのクソッタレです、サー」と言い出すのかハラハラしていましたが、終始お淑やかなご婦人を演じられていたのは意外でした。

昼ドラのお相手というのが、シビルウォーのヘルムート・ジモ大佐(ダニエル・ブリュール)というのも笑えるポイントではあるのですけどね。
彼自体は好きですよ!
問題は脚本!

極端な話、ジェシカ・チャステインが可愛すぎるのがいけないのだろうな(笑)

あぁ、『女神の見えざる手』のようなキリリッとしたイメージ、『ゼロ・ダーク・サーティ』のようなタフなイメージが先行していましたが、意外。

本作についてはスターウォーズを観た興奮からすると、せっかくのいい話をどっち付かずの中途半端な方向に行ったり来たりさせてしまった製作側の意図に一気に覚めてしまい、あまりオススメできない作品に感じてしまいました。

勇気ある行動をされたご夫婦は本当に素晴らしいので、残念。

今年最後の劇場鑑賞かなぁ。

まだ行けるかなぁ。

『俺の獲物はビン・ラディン』をめちゃくちゃ観たいんだけどなぁ。

2017年映画鑑賞 231本目

post from #pixelbook


◆overview◆


・原題:The Zookeeper's Wife 2017年公開
・上映時間:127分

・監督:ニキ・カーロ
代表作:『クジラ島の少女』
・脚本:アンジェラ・ワークマン
     
・メイン・キャスト
ジェシカ・チャステイン
ダニエル・ブリュール
ヨハン・ヘルデンベルグ
マイケル・マケル

映画_スターウォーズ 最後のジェダイ (評価★:5!!!!!!)ネタバレあり 感想~老兵は死なず、消え去るのみ~【映画レビュー】

「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」本予告

『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』のその後を描く、シリーズ最新作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』 12月15日 (金)全国ロードショー

スターウォーズ 最後のジェダイ 評価 感想


◆ スターウォーズ 最後のジェダイ  鑑賞◆


評価/オススメ:★★★★★!!!!!!!!!

文月的採点(49/50点) 
スターウォーズ 最後のジェダイ 評価 感想
この作品ジャンルは?:スペースオペラ

オススメしたい人は?:すべてのSFファン!

印象を一言で?:スターウォーズで号泣するとか…めちゃくちゃあり得ます!
ヒーハーーーー!!!!

グロテスクですか?:いいえ。なんせディズニーがスポンサーですから。


◆synopsis◆


万感の思いを込めてルークにライトセーバーを差し出すレイ。
彼女をじっと見つめるルーク。
そこに言葉はない。
観る者の胸を感動で満たし、同時に様々な想像をかき立てずにはいられなかった、このラストシーン。

――そして物語は、『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』へと受け継がれる。

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーとめぐり逢ったレイが知ることになる驚くべき真実とは? 
なぜカイロ・レンはダース・ベイダーを受け継ごうとするのか?
さらにはレジタンスを率いるカイロ・レンの母親レイアと、ポー、フィン、BB-8らレジスタンスたちの新たなるミッションとは?

そして、“最後のジェダイ”が意味するものとは?


――知られざる秘密が明かされるとき、さらなる謎が生まれる。


※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正


◆comment◆


スターウォーズとはものすごく広がりのある『はるか遠い銀河』の壮大な世界の物語だ。

でもわたしたちが観ることができるのは、結局のところそんな世界の中のごくごく小さな(それでもスケールはでかいのだけど)とある『血筋』を巡るGENEとMEMEとSENSEの物語だ。

それでも世界中の人々を魅了し続け、観るたびに、そのときに自分に応じた答えをそっと教えてくれる、まるで父親みたいな物語だ。

皮肉なことに、世界は人の数だけ存在していて、当事者の心情などお構いなしに、広がることを、変わることをとめることはできない。

ひとつの大きな戦いが終わって『めでたし、めでたし』とピリオドを打てるのは本の中だけだ。

そして、正義も、悪も、光も、闇も、ひとつではない。

始まりもましてや『最後』なんて実に曖昧なものだ。

それでもあの人は、決着をつけるためにたったひとりで大軍の前に立ちはだかったんだとわたしは思う。

歴史も、伝説も、善も悪も、そこにはない。

義務だからではなく『先人であり、父であり、師であり、孤独を頒かつひとりの友であるから』だ。

その背中を見た人々は彼を、彼が象徴する姿を幾千万の言葉で語るだろう。

しかし「その時」の彼の姿はを表すには、たった一言。

彼の名はルーク・スカイウォーカー。このシンプルな言葉だけで十分だ。


往時からは想像もつかないくらいに寡黙で、偏屈で、頑固になってしまっていたけれど、

あなたは選択したんだ。

かつて迷えるあなたを導いてくれたオビ=ワン・ケノービが、微笑みながら背中を押してくれたように。

あんなにも優しく微笑みながら「あの場所へ」還ったように。

あなたが浮かべたあの表情、あの仕草は奇しくも同じものだった。

それでも、それでも、あなたの姿は伝説であり、物語だ。

見上げた空に輝く光は、誰のものでもない。

物語すらも。

あなたはきっと下らないと言うだろうけど、あなたが見せたその奇跡こそが、あなたが導いた小さな光を閃光に変えてしまうのです。

その光は、闇を突き破って、誰かの希望となる…。

May the Force be with you.



いやぁ、今年は様々な映画を観てきましたが、

まさかスターウォーズを観て、劇場で嗚咽するハメになるとは。。。。

涙を止めるまで、しばらくかかりましたよ。

ご機嫌いかがですか?涙腺崩壊中の文月陽介です。

2017.12.15本日から公開です。

詳しい解説など不要な「不朽の名作」にまたひとつ伝説が刻まれました…。



本作でわたしたちが受け止めるのは『誰が、何を、どうやって精算する物語』であったのか?です。

もう冒頭で書いてしまいましたが、
この作品はスターウォーズを更に飛躍させるためのルーク・スカイウォーカーを巡る物語
なのです。

…といっても過言ではない、はず。

ジェダイの帰還から、フォースの覚醒の間に彼らに何があったのか?

本作を観ることでおぼろげながら掴むことができるはずです。



しっかし、オープニングからいきなりのピンチ!!!!!

開幕からトップギアで観客を銀河に問答無用で放り込んでいく激アツ展開、、、、

やられました。

物語の構成も文句がほとんど付けられないぐらいでして。。。

はっきりと『静と動』のパートに分かれて展開します。

『静』とは、(まさにどうなるのか気になって仕方がないよ)ルーク・スカイウォーカーとレイの織りなす物語。

『動』とはレイア姫や新キャラクターであるフィン、ポーらを中心に展開する冒険活劇。

それがクライマックスにかけてひとつに繋がった時、アクシズ・ショック並の奇跡が起こるのです。(わたしは「時が見える」かと思いました)

ルークの物語、と論じておきながらですが、メインキャラクター達の関係性についてもしっかりとした形での進展や、新たな謎もキレイにブッ込んでくるので片時も目を離せない。

ものすごく豪華な1本ですね。。。。

そしてあの二人による、まさかの「共闘」!!

どの二人なのかは、ぜひご自分の目でお確かめを!

既定路線かもしれませんが、熱くなるのは必至です。

クライマックス、クライマックス、クライマックス。

え?コレがクライマックスじゃないの?また?の連続。

オープニングで盛り上がること請負ですが、何回人の胸を熱くさせれば気が済むんだよ…

だけど、おそらく鑑賞される方は時間が過ぎるたび、ピンチを目撃するたびに、こう思うはずです。

「彼はいつ現れるんだ?」と。

ものすごく考えさせられたのは「フォース」「ジェダイ」というものを、JJがどうやって超越させるのか?の結論でした。

本作で示された結論とは「伝説が逆説的にジェダイを創り上げて、縛り付けてしまった」というものでしょう。

わたしたちが新しいスターウォーズと向き合うためには、わたしたち自身の心が作り上げてしまった「伝説」を精算する必要があるのでした。

それはもう、物語の始まりでルークがあるものを無造作に投げ捨てるところからわたしたち観客に示唆しています。

ルークが隠棲するきっかけとなった出来事が、いかに彼を深い闇へと導いてしまったのかも「自分自身の呪縛」が原因です。

そして、感じた恐れ。

それは結局のところ、ルーク自身が向き合うべき闇なのです。

というより「ジェダイ」という呪縛に縛られた人間なら誰しも襲われる闇

わたしが観ていてまっさきに想起したのは、大好きな映画である「ハンテッド」でした。

これも力を得てしまったことによって「向こう側」と「こちら側」がかえって曖昧になってしまったこと、それを生み出してしまったことへの決着がテーマでした。

映画 ハンテッド トミー・リー・ジョーンズ ベニチオ・デル・トロ


と、思っていたら、まさかのベニチオ・デル・トロ出現!

わたしの1番のサプライズ出演(^_^;)

ベニチオが本作の本質を突いた発言をボソッとしてくれたのはさらに衝撃でした。

・・・次回作はファースト・オーダーも荒れそう。

フォースも、ジェダイも、逆説的にダークサイドも、反乱軍もファースト・オーダーも表裏一体であって、そこに囚われることが、そもそも理に反する。

本作のルーク自身の姿って、「スターウォーズ」という世界を自分自身で決めつけているわたしたちに重大な気付きを与えてくれるでしょう。

マスター・ヨーダが形に囚われていたルークをかつて笑った訳とはそこにあったのです。

新しいスターウォーズと向き合うために、みなさまも劇場でルークとともにハッとしませんか?

わたしは頬を伝う涙を拭う必要は決してないのだと気が付きました。

その涙が映す光こそが「次の時代」を生み出す灯火になるのだから。




あ、上映時間がめちゃくちゃ長いので劇場鑑賞前の方は「水分のとりすぎ」には注意!!!!
トイレで途中退席しちゃうのはもったいない!

すべてのシーンを通してでないと、本作にどっぷり浸かれませんよ!

わたしもほとんど飲み物を飲まずに鑑賞して正解でした。


これはどうでもいいのですが、毎度おなじみ「反乱軍名物アブレスト編隊飛行」って、どうしてわたしたちの体温を2度くらい上げるのだろうか。

あぁ、わたしも「了解!レッドリーダー」とか言ってみてぇぇぇぇ。


2017年映画鑑賞 230本目

post from #pixelbook

#涙活
#スターウォーズ体験
#最後のジェダイ

◆overview◆



・原題:Star Wars: The Last Jedi 2017年公開
・上映時間:152分

・監督:ライアン・ジョンソン
代表作:『スター・ウォーズ 最後のジェダイ』『LOOPER ルーパー』
・脚本:ライアン・ジョンソン
     
・メイン・キャスト
デイジー・リドリー
ジョン・ボヤーガ
アダム・ドライバー
オスカー・アイザック
マーク・ハミル
キャリー・フィッシャー
ルピタ・ニョンゴ
ドーナル・グリーソン
アンソニー・ダニエルズ
グウェンドリン・クリスティー
ベニチオ・デル・トロ

2017/12/09

映画_都市伝説 長身の怪人 感想 (評価/★:1)~おそらく史上初めて「何もしない恐怖」を描いた迷作~ネタバレあり【映画レビュー】

その男を見てしまったら...!映画『スレンダー 長身の怪人』予告編

映画_スレンダー 長身の怪人


◆都市伝説 長身の怪人 鑑賞◆


評価/オススメ:★

文月的採点(8/50点) 

長身の怪人 評価 感想

この作品ジャンルは?:ホラー(POV作品)

オススメしたい人は?:特にいません

印象を一言で?:せっかくの良いモチーフを無駄にするな!!

グロテスクですか?:ホラー慣れしていると、何も感じません。

◆synopsis◆


とある田舎町を訪れた記者のサラとカメラマンのマイロらのテレビクルーは
銀行に差し押さえられた家の中でゾディアックのマークにも似た不気味なマークと
失踪した家族が残したビデオテープを発見する。

そこには黒いスーツ姿の男と謎の記号が映されていた。
やがてサラたちは、その家にかつて住んでいた家族を見つけ出すが……。

◆comment◆


ご機嫌いかがですか?
鎌倉ものがたりは年末に行くことにした、デスキャンサー文月です。

・・・・・#地雷映画、みつーけた
(壇蜜の耳蜜風に)

今回は、、、、、2本新作のホラーをレンタルしてきたのですが・・・・

2本とも絶望した!!!!

糸色望 絶望した

両方とも、劇場で観ようかと思っていたものでしたが、正解。。。。

本当であれば書くほどの事も無いとして闇に葬るのですが、
新作料金を他に払ってしまう方がいるかも知れないと思うと心苦しいので投稿します。


こちら17.12.2よりレンタルリリースの作品。

しかもわたしの大好きな「POV作品」

どれだけウキウキしながらレンタルショップを後にしたのか、よくわたしの呟きを見てくださっている方はお解りかと思います。

しかし、裏切られた。。。。。

POV作品って、大抵は内容が破綻することが前提で創られていますので、わたしとしてはそのめちゃくちゃ具合を愛でるという一風変わった嗜好(家族には理解されない類の)で観ています。

あくまで「一般人」が偶然なのか、解明するためなのか、とにかく必要に迫られて手にしたカメラを通して語られる物語。

手ブレ、音割れ、ピンぼけ、なんでもござれ。

とにかくフィクション性をどれだけ殺せるかが、楽しさの基準になります。

だけど、、過剰にやり過ぎましたな。

ぶべら


題材となるのは、これも作品を楽しむための重要なモチーフである「嘘の都市伝説」

スレンダーマン

ご存知でない方はこちらのまとめサイトをご覧下さい

どうでしょう?

フィクションとはいえ、非常に気味の悪い怪人です。

見たものには「良からぬ何か」が降りかかりそうではないですか!?

このあたりもう1本踏んでしまった地雷映画「バイバイマン」にも通じるのです。


しかし、しかし、しかし。

この怪人、結局狙われた人達をひたすらストーキングして
「ただ突っ立てるだけ」なのです。

各シーンに散りばめられた、不気味な登場シーンの恐怖感とは裏腹に、

なにをしようとしているのか、最後まで解りません。

それに展開も想定通り、登場人物の構図も想定通り。

唯一度肝を抜かれたのは、スレンダーマンは「何もしない」ところだけです。。。。。

ちょっと、物語を整理します。


オープニングは初見では100%意味が解らないと思います(^_^;)
なので、これもいきなりの萎えポイント。

主人公らは地方ローカル局のテレビクルー。

ウォーキング・デッドのジェシーがヒロインのリポーター・サラ。
素敵だし、オープニングでカメラマンのマイロ(ほぼこいつが主役)と出会って数分で◯◯です(^_^;)

マイロは彼女にメロメロになりますが、関係はすぐに終わりに。

彼は諦めきれずに、仕事を終えた後も彼女をカメラ片手にストーキングするのが日課。
唯一の親友は忠実な愛犬(この子はさすが犬だけあって大活躍)だけ。

いや、スレンダーマンもストーキングするんですけどね。。。。

そこに現れたのが新しい上司であるチャーリー。

高学歴、ハンサムガイであり、権限を持った人物。

チャーリーは想定通り、ヒロインを口説きますし、ヒロインも想定通り、受け入れます。

物語はこの3人と1匹を中心に進むのですが、はじめからギクシャクしているのです。

サブプライムローン関係で抵当に入れられた物件の取材の際に偶然訪れたある家。

その家は不思議なことに「さっきまで普通に暮らしていた」ように放置されていたのです。

メアリー・セレスト号ですか!?

残された留守電メッセージを聞くと、本当にある日突然なんの前触れもなく退去したようなのです。

テレビマンとしては、当然食指が動くってなもんですな。

そして想定通り残されていた「ビデオテープ」

ヒロインもイケメンナイスガイも、哀れなカメラマンのマイロに「お前コレ全部観ておけ」的な感じで押し付けるのですな。

ヒロインとせっかくふたりでビデオを観られるチャンスだったのに、過去を蒸し返して、
「アンタなんか知らん」宣言されるカメラマンくん。

ここまででお解りですね。

この作品はこの可哀想なカメラマンくんのカメラと、残されたビデオテープの映像がほぼ9割の構成になります。

カメラマンのマイロくんはつまり「呪いのビデオ」を全部観てしまう訳で。


その結果どのようになるのか、簡単にクイズです。

①精神的におかしくなってしまう。

②失踪してしまう。

③呪いを解除する方法を最後に見つけて、実行する。

核心的なネタバレは控えます。(だってそこ『だけ』が面白いのです)

しかし、マイロくんに全部押し付けて、異変を途中まで信じなかった仲間もひどいのですが、観ている側を怖がらせようとする製作側の演出が、、、、

10分持たなかったDEATH。。。。


デスキャンサー文月


視覚的に怖がらせたい意図がミエミエなのですが、だったら無駄な効果音は入れないほうが良かった

本作の恐怖ポイントはある意味で『ライト/オフ』にも通じるところでもあるのですが、
カメラを通さないとスレンダーマンは見えないところにあるのです!

なのに登場を告げる効果音(ま、機材の音ですが)を定番にしてしまったのは、いけませんなぁ。(クロックタワーのシザーマンかい。。)

コレがこの作品の恐怖感を一気に下げてしまっています。

そして主人公たちもGoogle先生に一度でも検索すれば相手の正体に迫れそうなものなのに、ただただ逃避行をするハメに。

唯一の手がかりに迫るまでも「長い!!!」

わたしは思わず途中でAmazonのサイバーマンデーセールをスマホで見ながら鑑賞するほどのダレ具合でした。

でもね、ストーキングして未練タラタラのマイロくん。

イケメン上司にボコられても、スレンダーマンの謎に立ち向かうマイロくんと愛犬。

彼の執念はある瞬間に報われるのです。

それこそ「ロマサガ」で必殺技を会得した瞬間のように。

そしてその必殺技を披露するのです。

そこから数分がスレンダーマンのストーキングよりも恐怖なんですがね。

別の映画かよ、と。

その様を見れば、厳しい洛陽北部尉殿もきっとこう言って下さると思います。

ならばよし

でもね、みなさま。
同じPOV、かつストーキングもので怖いのは、本作よりも圧倒的に

『ハングマン』(2015)

ですよ。
レンタルされるなら、旧作ですが、未見の方はこちらが何倍もオススメ!

映画 ハングマン


ちなみにハングマンの予告編

ハングマン(字幕版)

ある男が、幸せそうなミラー一家の休暇中、自宅に侵入し、盗撮用のカメラを仕掛ける。彼のターゲットは、一家の若い母親だ。彼女が映っているホームビデオを漁り、のぞきや侵入行為を繰り返していく。そのうちに彼の行動はどんどんとエスカレートしていき、幸せだったはずの一家を、ストーカーの恐怖に陥れていく。(C)2015 Hiding In The Attic LLC



え???

ところで、「バイバイマン」はどうかって???

映画 バイバイマン


もっと、がっかりだよ!!!!!!


フラグを踏んだらサヨウナラ

フラグを踏んだらさようなら、の典型的な作品。

奇をてらうこともなく、思惑通りに進む以上に「怖くない」から寝落ちしてしまいました。

POVにでもすれば少しは面白かったんだろうけど、同じ正体不明の怪人なら
「地下に潜む怪人」
のほうが10倍は面白かったわ!!!!
ADVゲーム的で!!

7/8発売 『地下に潜む怪人』 トレーラー

7/8発売  『地下に潜む怪人』 http://www.nbcuni.co.jp/movie/sp/zekkyo/ モウ、モドレナイ パリの地下巨大墓地、そこは地獄の入り口。 ...

映画 地下に潜む怪人



バイバイマンも結局はほとんど何もしない(呪怨+貞子)÷長身の怪人のような作品です。
ラストも想定通りで、この作品も悲劇は続くという展開はミエミエ。
POV好きな贔屓目で「長身の怪人」のほうが、若干良いわ、というくらいです。

バイバイマン 評価:★(0.5) これも#地雷映画です。

楽しみだったのになぁ。。。。

おそらく史上初めて「何もしない恐怖」を描いた迷作を観たい方はどうぞお近くのレンタルショップまで。

2017年映画鑑賞 227本目

post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:Always Watching: A Marble Hornets Story 2015年公開
・上映時間:92分

・監督:ジェームズ・モラン
・脚本:イアン・ショア    

・メイン・キャスト
アレクサンドラ・ブレッケンリッジ
クリス・マークエット
ジェイク・マクドーマン

2017/12/02

映画_サラリーマン・バトル・ロワイヤル 感想(評価/★:1)ネタバレあり~あの...部尉殿...こいつら全員、死んでしまいました。ならばよし!~【映画レビュー】

サラリーマン・バトル・ロワイヤル

◆サラリーマン・バトル・ロワイヤル / The Belko Experiment 鑑賞◆


評価/オススメ:★

文月的採点(13/50点) 


映画_サラリーマン・バトル・ロワイヤル 評価
この作品ジャンルは?:スリラー

オススメしたい人は?:特にいません

印象を一言で?:何のための実験かなんて解らないとか、どういうこと?

グロテスクですか?:残虐描写あり

◆synopsis◆


生存率1/80
オフィスが戦場と化す衝撃のサバイバル・アクション!

コロンビアのボゴタにあるベルコ・インダストリーズに出社した80名の従業員。

いつも通りの業務が始まった矢先、突如会社のビル内にアナウンスが流れる。

「8時間後に皆ほぼ死ぬ。30分以内に同僚2人を殺せば生き残る確率があがる」と。

安全のために避難しようとした社員たちだったが、その直後ビルの全ての窓は頑丈なシャッターで閉められ、状況を把握しようとする彼らにタイムリミットの30分がまもなく迫っていた……。

※公式HPより


◆comment◆


2017.12.2よりレンタル開始の作品です。

みなさん、ご機嫌いかがですか?

デスキャンサー文月です。

久しぶりに地雷を踏んでしまいました。。。。。。。

デスキャンサー


これは、、、、ひどいDEATH。


監督がマーベル作品にも関わっている、プロダクションは『パラノーマル・アクティビティ』や『スプリット』も手がけている、出演陣にも気を配り、つまり、結構豪華なフレームのもとでこの映画は製作されているのです。

しかしながらなんでしょう。

この怒りと虚脱感は・・・・・

まるで、景品は豪華なのに、アームのネジがものすごくゆるいクレーンゲームDEATH。

ぶべら


先日、見逃していたザ・レイド(2011)を初鑑賞して結構個人的にはツボだったのですが、
コメントを頂戴する中で「ストーリー性に乏しい」というお声も散見しました。

ザ・レイド 映画


ザ・レイド(もっと言うと「ジョン・ウィック」なんかも)は壮大なストーリーを描く作品ではなくて、極端な話VFXなんか使わないで『リアルなアクションそのもの』を表現するという単純明快な設計思想のもとで製作されているので、繰り広げられる肉弾戦そのものが「ストーリー」なのです。

説明など最低限で、打つ、突く、蹴る、払う、掴む、締める、投げる過程そのもので語っている。

ものすごく味が良いのに恐ろしい無骨で無口な頑固親父が店主であるために、とっつきにくいと思われているラーメン屋みたいな作品なのです。

だって、どういう状況なのかって冒頭の導入部分の説明で十分だったはずです。
それだけの話なの?そうです。その潔さ。

だったら、わざわざ映画という体裁をとらないで、MVや教材か、はたまたゲームかなにかでやればいいじゃないかというツッコミが入りますが、それは映画化する決裁をされた方にしてくださいまし。

ただし、こういう作品ほど火が付けばカルト的人気を誇るんです。

ザ・レイドに関して言えば「ゲームでしかできないようなアクション」を「いやいや、現実にやれるからゲームに取り入れられるんだバカモノ」と相手に本当に入れちゃうような打撃をモロに描いている点、非常に好きですわ。

ストーリー性という意味では、似たようなシュチュエーションの『ジャッジ・ドレッド』(2012)の方が遥かに作り込まれています。
が、こちらはエンタテインメント作品として製作されているので当然です。

ジャッジ・ドレッド 映画


さて、サラリーマン・バトル・ロワイヤルの前段でなぜザ・レイドやジャッジ・ドレッドなどを話題にしたかといいますと、この作品も「閉鎖空間」が舞台だからです。

もう、この記事の冒頭でデスキャンサー文月が姿を見せていますので、ネタバレ云々という理性(笑)は吹き飛んでおります。

10分持たなかったDEATH。。。。。

ザ・レイドにストーリー性がないとお感じの方。

ストーリー性がない、意味がわからない、というのはこの作品のことを言うのですよ。


ツッコミ要素がいくつかありますが、、、、『ラスト/ナイト』以来の事態で、ダメージが大きすぎました。。。

ガッツがたりない!

→過去の紹介記事

@タイトル


サラリーマン・バトル・ロワイヤル→本家バトルロワイヤルに寄せたイメージを持たせたかったのでしょうが、センスのかけらもないネーミングと言っていいでしょう。

内容観てネーミングしたのか疑わしい。バトルロワイヤルなどほぼしていないのです。

海原雄山


これ、The Belko Experiment のままでいいでしょ。。。。

むしろこっちの方が邦題の1億倍は潔い。


@舞台設定・展開

ものすごく雑に何作かを組み合わせた内容です。

登場人物はいわゆるフツーの会社員たちです。

コロンビアというただでさえ結構物騒なお国の、さらに人里離れた場所に1棟だけドーンと建てられた近代的なビルに勤めています(人材紹介会社らしいですが、そんなもの結局どうでもよくなります)

それが、とある日のフツーの勤務時間中になんの前触れもなく閉鎖されます
(窓を含めた出入口が全面封鎖されるのですが、それが使徒が現れた『第3新東京市』的な表現をしたかったらしく、飲み物を吹き出しそうになりました。安すぎて。)

そして謎の全館放送が。


「8時間後に皆ほぼ死ぬ。30分以内に同僚2人を殺せば生き残る確率があがる」


は?

これって、


「今日は皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます」


のパクリでしょ?

バトルロワイヤル 今日は皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます。


・・・当然のことながら唖然とする一同。

「そんなことあるわけないやん」

という死亡フラグの後に、これまたバトルロワイヤルの展開丸パクリの『運営側による見せしめ処刑』

バーン!!!バーン!!!バーン!!!

誘拐事件が多発するコロンビアというお国柄を理由に、社員が入社の際にもれなく体内に(後頭部の付け根)埋め込んだという位置情報発信用インプラントが実は爆弾でしたという何とも安いオチ。

本家バトルロワイヤルのギミックのほうが何倍もゾクゾクしますね。

すると人の良さそうで頼れるリーダーだった現場の最高役職者らが「こいつは誰か殺さなきゃやばい」ってんで態度を豹変。

そいつも、そいつに付き従う連中の多くは実は特殊部隊出身OBでしたとかいうご都合主義丸出しの裏設定。
(オリバー・ストーン『プラトーン』のオニール軍曹も演じていて、ここだけは個人的にwow!)

揉めるとも揉めないとも言えない、生ぬるい非難の応酬の後に彼らは決裂。

しかも最初の殺人は、揉めている彼らとは全く無縁の場所で始まるという件は激しくツッコミポイント。

そんなこんなであっけなく武器保管庫の鍵を入手した極悪特殊部隊OBと対立し、平和的に逃げようとする相思相愛なんだかどうなんだかどうでもいい主人公カップルが率いる「いわゆるフツーの人」グループの、まぁ、戦いなのかなんなのか。

こういう展開だと主人公のジョン・ギャラガー・Jr(『10 クローバーフィールド・レーン』のお兄ちゃん)も実は強かったりするかと思いきや、そんなでもない。
むしろ特殊部隊連中になびかずに彼と共闘することを選んだグット・ファット・ナイスガイの警備員の兄ちゃんの方が好きだったのに・・・・

特殊部隊の連中は過酷な特殊訓練を受けた猛者であるはずなのに、ビルから脱出する方法をマスター・キートン先生並の手腕で考えればいいのだけれど、そんなことより「運営側の意向」を満たすことだけ考える(結局良心の呵責から、主人公らに寝返る奴もいない)

と、いうことは、いよいよこれからレクイエムでも流しながら壮絶な戦いが始まるのかな?

いやいや、それもまだ始まらない。

武器なんてオフィスビルに転がっているものなぞたかが知れているので、保安庫を抑えた特殊部隊に抵抗なぞできるわけもなく、あっけなく虜囚になっていくフツーの人たち。

生き残るという事に特化して、理性の殻を破り去ったサイコも出てこない。

つまり、登場人物の方々が残念ながら立っていない。

異常度なら
「悪の教典」「バトルロワイヤル」>>>>本作

特殊部隊もハスミンにかすりもしないほどの中途半端なヒールぶり。

みんなで脱出するよりも運営側の意向を満たせば(つまり、なんの恨みもない同僚を手にかければ)帰れるということで、特殊部隊による一方的な選別と処分が始まります。

殺し合いに発展する意味、過程、焦燥感、葛藤、虚無感、何もない。

どこにも連れていかない。

そう、予告編も壮絶バトルを予感させる作りをしていましたが、それはラスト直前に申し訳程度にあった小競り合いを編集で誇張しているだけです。

バトル、アクションで言うとザ・レイドと比べることすら失礼に値するレベル。

キャラクターがお亡くなりになる悲しさよりも、「え?なんで?」という気持ちのほうが勝ること間違い無し。

なんやかんやで決着がついたものの、真相解明の説明に納得できるわけもなく。

メタフィクションだかなんだか良くわかりませんが、ここに来て「黒幕」とやらが
「この一連の出来事に特に意味なんて無いよ」的な絶対零度の発言をするのです。

ごめんよぉ

あぅ、ごめん ごめんよぅ、ごめんよぅ、ごめん


ま、そういう奴らはお約束の最後が待っているのですが・・・・・・

つーか、さぁ!!!

あのラスト直前の「ケジメ」の付け方ってもろ「イングロリアス・バスターズ」だよね!!!劇場の場面のやつ!!!

そしてラストカットも何かの映画にひじょーーーーによく似ていたんだけど、気のせい???
(あれよアレ!ホラー好きなら観たことあるかも!!タイトルはあえて言いませんが)


「あの...部尉殿...こいつら全員、死んでしまいました」

ならばよし


まぁ、こういうことがあるからいろいろな映画を観るのって楽しいのですがね。。。

2017.12月の怒涛の映画ラッシュの前にちょっとしたお口直しということで。
(お口直しに全くなっていない)


2017年映画鑑賞 214本目

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◆overview◆


・原題:The Belko Experiment
2016年公開
・上映時間:88分
・監督:グレッグ・マクリーン
代表作:『マンイーター』『ミック・テイラー 史上最強の追跡者』
・脚本:ジェームズ・ガン   

・メイン・キャスト
アドリア・アルホナ
ショーン・ガン
マイケル・ルーカー
トニー・ゴールドウィン
ジョン・C・マッギンレー
ジョン・ギャラガー・Jr

 

2017/11/23

映画_ギフテッド / Gifted 感想(評価/★:5!!)~こうして”おいたん”は”キャップ”になった ~【映画レビュー】

『gifted/ギフテッド』予告編

『(500)日のサマー』でセンセーショナルなデビューを飾ったマーク・ウェブ監督が贈るハートウォーミング・ファミリードラマの傑作『gifted/ギフテッド』が11月23日(木・祝)より日本公開! 主演は『キャプテン・アメリカ』シリーズのクリス・エヴァンスと、本作をきっかけに現代最高の子役スターの座に上り詰めた、大注目の新星マッケナ・グレイス。 ...

ギフテッド  / Gifted ポスター


◆ギフテッド  / Gifted 感想◆


評価/オススメ:★★★★★!!!!!!

文月的採点(44/50点) 
この作品ジャンルは?:ヒューマンドラマ

オススメしたい人は?:すべてのいわゆる『大人』の人

印象を一言で?:わたし、劇場でおいおいと泣いてしまいました。。。。
キュートな少女のピュアな心に瞬殺必至!

グロテスクですか?:グロテスクなのは、大人の事情です。


◆synopsis◆


フロリダに暮らすちょっと変わった2人と1匹の家族。

7歳の生意気ざかりのメアリーと、彼女の叔父でシングルのフランク、そして“歴史上一番すごい猫”のフレッドだ。

互いがいるだけで毎日が記念日のように楽しい時間はメアリーが学校へ行くことになり揺らぎ始める。

彼女には生まれながらにして数学の天才的な才能(ギフテッド)があった。

「普通に育てたい」

というメアリーの母である亡き姉の遺志に従って、フランクはメアリーの英才教育を頑なに拒む。

しかし、そこへ縁を切ったはずのフランクの母親が現れて彼からメアリーを奪おうとする。
歴史を変える才能の開花か、愛する者と生きる人生か

─果たして、メアリーにとってどちらが幸せなのか? 

悩めるフランクには、姉から託された“ある秘密”があった─。

※公式HPより


◆comment◆


2017.11.23 本日から公開です。

ビッグタイトルが並ぶ11月のラインナップの中に本作が埋もれてしまうかもしれない!
そんな危惧を抱きながら鑑賞しました。

埋もれさせるにはもったいない!!!

けっこうズシンと胸に響くシーンがあって、クライマックスの重要なシーンからわたし
劇場で人目も憚らずハラハラとずっと泣いてしまいました。
(ちなみにわたしはダンケルクでも涙しましたが、今回のとは別の意味の涙でした)

これは、、、、駄目。

あのシーンは嗚咽ものだわ・・・

マッケンナ・グレイスちゃんは反則。

あ、わたし最近妙に涙腺崩壊するボーダーラインが非常ーーーーーーに(笑)緩くなっているようでして、涙活には困らなくなってきています。

先日も「君に読む物語」(2005年)をようやく鑑賞して、泣きはらしたクチです。
はい。


さて、”おいたん”と女の子の物語な本作。

誰しも親類の方がいて、絶対に交流しているとは思いますが、おじさん、おばさんと

わたしの場合、世代的に”おいたん”と耳にすると、自動的に脳内検索結果で最上位に表示されるものはもちろんこちらです。

ご存知、ジェーシー”おいたん” from フルハウス
(もちろんCV:堀内賢雄さん)

フルハウス ジェシーフルハウス


本作を観なければ、文月的には永遠に”大好きなおいたん”はジェシーおいたんでした。

ギフテッドを鑑賞後にはクリス・エヴァンス演じるフランクが無条件でその座を奪う結果に!

すっかりキャプテン・アメリカとして認知されたクリス・エヴァンスですが、
本作では人類にとってではなく「ひとりの女の子」にとっての本当のヒーローになる
という
これまた多くの女性(だけでなく男性も)のハートを崩壊させる役を演じきっており、
アベンジャーズでは決して見せることがなかった「心の底から苦悩し、失敗し、怒り、考える」姿は本作の純度をものすごく高めてくれています。

マーク・ウェブ監督は『アメイジング・スパイダーマン』『(500)日のサマー』を手がけており、大振りだけど緻密な作風((500)日のサマーは傑作)が目立っていたので、
スクリーンの前でいつクリス・エヴァンスが赤い円盤を手にするのか(オイオイ)と始めはハラハラしていたのですが、意外なことに、純粋な「ドラマ」に終始したことが驚きでした。

妙な仕掛けも、複雑な伏線もなく、ただひたすらに「大人の事情」と「ひとり子供の幸せ」とは何か?を問いかける。

この作品はわれわれ大人の『大いなる善意』が持つ二重螺旋についてこれでもか!というほど再考させてくれるでしょう。

・・・・・

わたし、実はほとんど他人に(家族にも)言ったことがなかったのですが、
よくニュースなどで話題になる、幼少の頃からある才能を伸ばすために、あらゆる自由を制限して、その世界のいわゆるプロになっていく人を見ると単純にすごいなと感心することはもちろんでしたが「本当にそれがその人が心の底から望んだ生活、人生、幸せ」なのか?と首を傾げる類の人間です。

それに子供の頃に「これはあなたのためだから」という言葉のもとに、言ってみれば行動を制約されたのが、ものすごく苦痛でした。
自立できないのですから、仕方のないことですがね。
その反動で社会に出てから変に理不尽な上役などに後先考えず一撃(笑)してしまい、
後悔したこともしばしば。
そして、自立してからのほうが何百倍も大変だと気が付くのです。
自分で選び取った結果が現在。
満ち足りてはいないけど、これはこれでいい。
毎年増えていく税金や支払いに頭を悩ませながら、なんとか生きてます(笑)

もちろん、第一線で活躍している才能のある方とは、才能を開花させるために血の滲むような努力をしているということも知っています。
だからこそ、それに見合った”いろいろな対価”を得る権利も生まれるわけで。

その連鎖はそれを見るわたしたちに希望を与えてくれるのですが、
一方でその成功譚、エピソードが独り歩きして「あなたも、かくあれかし」と誰かを縛ってしまう鎖になってしまっていないでしょうか?

英語もホントに素敵な言葉だなと単純に感じたのは、日本語なら「先天性な才能」という堅苦しい言葉を『贈り物≒Gifted』と表現していること。

世界にはそういう気まぐれな奇跡が実は結構溢れているんだと思う。

では、その素敵な贈り物は一体誰のものなのか?

本作で考えるべきなのは、コレなのです。

才能があるなら、才能を活かして、成功を、偉業を成し遂げるべき。

これには誰もが頷くとは思いますが・・・・

コレっていわゆる「大人の事情」じゃないですか?

というか、「こうあるべき」と刷り込まれている考え方ではないですか?

類まれな才能を持っているのは自分ではないのだから。

本作はひとりの幼い女の子をいわゆる「大人の事情」が勝手に振り回していく様をストレートに描いていきます。

と、書くと、登場する大人は全員悪者のようにみえてしまいますね。

訂正すると登場する大人は実は「誰も間違っていない」のです。

誰もがヒロインであるメアリーの「ためを思っている」のです。

冒頭でわたしが書いた「大いなる善意」とはこの事になります。

だけど、その善意には「思われる側」の気持ちは考慮されていない。
グサリと胸の奥に刺さった何かは「これは全部あなたのためだから」という善意の仮面に隠れている現実の悪意でした。

孤軍奮闘するクリス・エヴァンスがヒロインの女の子を頑なに「普通に育てたい」と願うのにはきちんとした理由があって、決して勝手ではない。

だけど「世間一般」という最小公倍数の世界では、クリスこそが非常識ではないか?と映し出してしまう。

その皮肉、その不条理、その怒り。

「やっぱり自分が間違いなのか」と打ちのめされる姿。

キャプテン・アメリカが負ける姿。

そして、才能を持ってしまったが故に大いなる善意に振り回される小さく純粋な心。

だからこそ、”大好きなおいたん”が選択したあのクライマックスが「アクションを伴わないアクション」として観る側のハートを打ち砕くのでしょう。

そう、苦悩するキャプテン・アメリカがわれわれ大人に向かって投じたヴィブラニウムの盾はそんな常識を砕くのです。

だからあの子を救いに来たあの人の姿は、あんなにも切ないのでしょう・・・・

あぁ、駄目、書いているとまた涙が!?

わたしにはまだ思いを聞くべき「その子」には巡り合っていません。
だけどわたしはいつの日か「その子」が自分の意志をきちんと持ったら、
こう伝えると決めています。


何を選び、何をするのか。
たとえ家族が言ったとしても、決めるのは、選ぶのは君だ。
わたしたちは君よりも長く生きてしまった分、いろいろ嫌なことも知っている。
だから、口うるさく君に意見するだろう。
才能とは自分が気がつかない限り、他人が何万語を費やしても、伸びはしない。
だけど、自分ですべてを受け入れられる覚悟があるのなら、君が全部決めていい。
そして何が起きるのか、君が誰より自分で確かめるべきだ。
たとえ何が起きても、自分の意志で選んだのなら受け入れる。
それが”好きに生きる”ということだ。
その繰り返しが、生きていくということだ。


クリス・エヴァンス、これ吹き替えではCV:中村悠一さんがまたやられるのかな。。。
本作のクリス・エヴァンスこそ、中村悠一さんボイスで楽しんでみたい。
そして、あのシーンを観て、余計に泣くんだろうけど(汗)

そうそう、『ドリーム』でも好演したオクタビア・スペンサーも、メアリーのお友達としてものすごく素敵な役どころを演じていますヨ。

ともあれ、この映画を見て「自分以外の誰かにとっての幸せ」についてもう一度考えてみるのもいいでしょう。

本当にオススメな一本です。

2017年映画鑑賞 211本目

post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:Gifted 2017年公開
・上映時間:101分

・監督:マーク・ウェブ
代表作:『アメイジング・スパイダーマン』『(500)日のサマー』
・脚本:トム・フリン
     

・メイン・キャスト
クリス・エヴァンス
マッケンナ・グレイス
ジェニー・スレイト
リンゼイ・ダンカン
オクタビア・スペンサー

2017/11/11

映画_ザ・サークル 感想(評価/★:3)~いいね!のためには、生きてない。そこじゃないだろ!~【映画レビュー】

映画『ザ・サークル』本予告 11月10日(金)公開

\エマ・ワトソン×トムハンクス/ 11月10日全国ロードショー ...


ザ・サークル / The Circle ポスター



 ◆ザ・サークル / The Circle 鑑賞◆


評価/オススメ:★★★

文月的採点(37/50点) 
この作品ジャンルは?:スリラー

オススメしたい人は?:SNSを利用するすべてのネットユーザー

印象を一言で?:当たり前のツールとなっているからこそ、違和感を感じない怖さ。

グロテスクですか?:そうした描写はありません。


◆synopsis◆


世界NO.1のシェアを誇る超巨大SNS企業<サークル>
創始者であり、カリスマ経営者のベイリーが掲げる理想は

全人類がすべてを隠す事なくオープンにする完全な社会、だ。

大きな輪を意味する<サークル>では、誰もがいつでもつながりあい、互いの体験をシェアしあい、最高に刺激的な毎日を送ることができる。

憧れの最先端企業<サークル>に採用され、日々奮闘する新人のメイはある事件をきっかけにベイリーの目に留まり、画期的な新サービスの実験モデルに抜擢される。

それは至る所に設置された小型カメラにより、「自らの24時間をすべて公開する」というもので、彼女は瞬く間に1,000万人以上のフォロワーを獲得し、一躍アイドル的な存在となる。

ベイリーの理想「全人類の透明化」を実現するために、更なる公開実験が始まる。

熱狂とともに始められたその実験は無数の「善意」という仮面を被った「監視・追跡」サービスだった・・・・

果たして、個人のプライバシーは電子の海に投影することはできるのだろうか?

※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正


◆comment◆


2017/11/10から公開です。

今回の予告編は結構素敵。
上手に編集されていて、本作の魅力を過不足なく表現しています。

でも本作を観て、恐怖や違和感を感じなかった方もいるのではないでしょうか?

それはまさしく「ニュータイプ」であって、

わたしのように「怖い」と思う方が

「時代が変わったというのか?エマちゃんみたいなのが24時間見られてケロッとしているとはな!?」

とランバ・ラル大尉とともに後退するしかなくなるのですな。

・・・

人は独りでは生きていけない、だから家族と繋がる。

その家族も彼らだけでは生きていくのは難しい、だから地域が生まれる。

その小さなコミュニティだけでは立ち行かない、だから村ができ、村が集まり街となり、国となる。

はるか昔、世界は平らだった。

水平線の向こうには崖があって、すべてのものが底に落ちてしまうと信じられていた。

しかし地球平面説が常識とされていた時代でも、世界の概念は丸いものだった。

世界を表すのにもっとも役に立ったのは、見上げた空に浮かんだ太陽と月だったのかも知れないのではないかと個人的には思います。

時は進んで現代においても、もちろん、世界は丸い。

あたかもそれはすべての事象の象徴であるかのように。

ザ・サークル。

それは人と、世界と、その双方を表しているシンボルなのです。

そしてわたしたちは物理的なサークルの上で暮らしているだけでなく、0と1から成り立つ電子のサークルの中でも暮らしているのが現実です。
そしてそれをもはや手放すことはできませんね。

この作品が取り扱っているのは、熱狂であり、世界と接続するという曖昧な動機による安心、孤独感、自己満足を「ただ描いている」のです。

この作品自体が何かわたしたちに教訓を垂れているのではないのです。

今の現実をただただ描いているだけ。

それがかえって、恐ろしい怨霊や怪物、怪奇現象とは別の意味での恐怖を掻き立てるのです。

題材自体が新しいという訳ではないですね。

群集心理やある種の熱狂の中で正常な判断を失うという展開がこの作品の基軸になるのですが、それ自体は近年の作品だとパッと思いつくものだと

「THE WAVE」
映画 THE WAVE ポスター


「クーデター」

映画 クーデター ポスター


「23分間の奇跡」

書籍 23分間の奇跡


「蝿の王」

映画 蝿の王



なんかで既に描かれているものです。

個人的には、世にも奇妙な物語版の23分間の奇跡は未だにトラウマものです。

ただし、これは「ある特殊な状況」の中で繰り広げられる狂気なのです。

本作が新しいという点は「もうすでにわたしたちが疑問も持たないで受け入れている状況」の狂気を描いている点ですな。

ザ・サークルはGoogle、アップル、フェイスブック、ツイッターをはじめとしたwebサービスをいってみればひとつに統合させたようなサービス。

ひとつの企業が、個人のすべての生活を掌握している状況であり、それを利便性の名のもとにすんなり受け入れている、ものすごく活用している、わたしたちを描いています。

作中描かれるのは、「よく見慣れた」ジョブズスタイルのプレゼンテーションだし、典型的なIT企業のオフィス、端末、洗練されたデザイン、サービスです。

それらを違和感なく見ていられること=すでにこの作品の描く狂気に自分も参加していることに他ならないのです。

それはたった一言、たった一枚の写真をポストしただけですべてを失うリスクのもう一つ先にあるもの。

全く知らない誰かによって、自分の意思とは関係なく=ネットのプライバシーポリシーや個人設定など嘘みたいに簡単に突き破られ、自分がシェアされ、世界中から見られる≒追われる、というリスクが見えてきます。

まぁ、ソーシャルネットワークとはそこに参加しているだけで既に、
「プライバシーが半分死んでいる」ことに他なりません。

シュレディンガーの猫にも似た状態ですね。


・・・ただし、残念ながら、オチはそれほどすごくないのです。

結局自分のことは秘密にしたいという、陳腐なものに。

しかし「自分のプライバシーなんだし当たり前だろう」と思ったあなた。
少しお待ちを。
あなたがメールやチャットも含めて、誰とも繋がっていないというのなら、それは正しいのです。

結局世界と繋がるとは、リツイートも、ファボも、ブクマも、見えない多数に自分の評価を丸投げしているという側面もあるのです。

丸投げしたくせに、その価値に依存して一喜一憂する。

わたしは例えば作家気取りの方が、SNSやいわゆる創作サイトなどで自分は◯◯万字の物語書いて、どのくらいの人にブックマークされただとか、解説してもらっただとか、自分が作り出した物語そのものにすら失礼なことを指標にしている書き込みを見かけますが、正直なところウンザリすることが多いです。

それでは10万字書いたら不朽の名作なのか?
10時間の映画が、永久に残る傑作なのか?
単純にそう感じるからです。

そういう台詞は、ヘンリー・ダーガーの『非現実の王国で』と同じことをしてから言うべきですな。

非現実の王国で - Wikipedia

『 非現実の王国で』(ひげんじつのおうこくで、 In The Realms of the Unreal)、正式には『 非現実の王国として知られる地における、ヴィヴィアン・ガールズの物語、子供奴隷の反乱に起因するグランデコ・アンジェリニアン戦争の嵐の物語』(ひげんじつのおうこくとしてしられるちにおける ヴィヴィアン・ガールズのものがたり こどもどれいのはんらんにきいんするグランデコ・アンジェリニアンせんそうのあらしのものがたり、 The Story of the Vivian Girls, in What is Known as the Realms of the Unreal, of the Glandeco-Angelinnian War Storm, Caused by the Child Slave Rebellion)は、 ヘンリー・ダーガーによる 物語である。 アウトサイダー・アートの代表例とされる作品で、「世界一長い 長編小説 」とされることもある。


わたしは物を書く端くれとして、戒めも込めてこの大型本を大切に書斎に飾っています。
これですら、全体の数百分の一しか解らないのですが・・・

脱線しました(汗)

しかしながらテクノロジーによって、自分の生活を切り売りしているのが現代のSNSのどうしようもない側面ですな。

いいね!のために生きている、というのは、映画そのものを象徴するコピーではなくて、
この映画が描いている現代のわたしたちの側面にこそ用いられるものですな。

あ、ジョン・ボヤーガは本作ではダークサイドには落ちません!
ご安心を(笑)!

エマ・ワトソンがどんどん世界に身を投げ出していくプロセスには、彼女の嬉々とした表情も含めて、本当にホラーを感じました。

2017年映画鑑賞 201本目

post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:The Circle 2017年公開
・上映時間:110分

・監督:ジェームズ・ポンソルト
代表作:『人生はローリングストーン』
・脚本:ジェームズ・ポンソルト   デイブ・エガーズ
     

・メイン・キャスト
エマ・ワトソン
トム・ハンクス
ジョン・ボヤーガ
カレン・ギラン
エラー・コルトレーン


2017/11/03

映画_シンクロナイズドモンスター / Colossal 感想(評価/★:3)~煮ても、焼いても、叩いても、アン・ハサウェイは可愛いのです!キリッ~【映画レビュー】

シンクロナイズドモンスター予告

Uploaded by Albatrosmovie on 2017-08-09.


映画 シンクロナイズドモンスター アン・ハサウェイ



◆シンクロナイズドモンスター 鑑賞◆


評価/オススメ:★★★

文月的採点(35/50点)

この作品ジャンルは?:コメディタッチのファンタジー

オススメしたい人は?:カップルや女性の方も楽しめるかも。

印象を一言で?:超B級映画と思いきや、実は深い。
アン・ハサウェイがふつーのお姉さんを演じているのは必見。
つーか、ツンとしていないので、すごーーーーく可愛い。

グロテスクですか?:グロシーンはありません。


◆synopsis◆



巨大な怪獣を操るダメウーマンが、負け犬人生と世界の危機に立ち向かう!!

職ナシ、家ナシ、彼氏ナシ。
酒に溺れて失敗ばかりのグロリアは、ニューヨークから故郷の田舎町へと逃げ帰る。
時を同じくして、韓国ソウルに突如巨大な怪獣が襲来!
その怪獣の動作は、なぜか遥か遠く離れたグロリアとシンクロしていた―。
世界の運命は、酔っ払いのダメウーマンに託された?!
憧れのニューヨークで働いていたグロリア(アン・ハサウェイ)だったが、失業してからというもの毎晩酒に酔って暴走し、ついには同棲中の彼氏ティム(ダン・スティーヴンス)に家を追い出されてしまう。 家も仕事も彼氏も失ったグロリアが向かったのは、生まれ故郷の小さな田舎町。 そこでばったり再会した幼馴染のオスカー(ジェイソン・サダイキス)に誘われ、グロリアはオスカーが営むバーで働くことになる。

グロリアが新生活への一歩を踏み出す中、衝撃のニュースが世界を駆け巡る。 韓国のソウルで突如巨大な怪獣が現れたというのだ。 テレビに映し出された衝撃映像に皆が騒然とする中、ただひとりグロリアはある異変に気付く。 「この怪獣、私と全く同じ動きをする…?!」舞い上がったグロリアは、怪獣を操り世界をさらなる混乱へと陥れるが、そこに「新たなる存在」が立ちはだかる―!

※公式HPより


◆comment◆



2017/11/3 本日から劇場公開です。


・・・曰く、

「ゴミ映画」

「主人公の女が嫌い」

「なんだこれ?」

「ストーリーが浅い」

「説明不足」

「設定が中途半端」

「アン・ハサウェイがミスキャスト」

エトセトラ、エトセトラ。

・・・・手強い。これは手強い戦いだ。

わたしは劇場を後にしながら、ネット上に散見されるこれらの言葉に正直な所あたまを抱えていました。


本作は製作段階で権利問題で報道されたのをご記憶の方も多いでしょう。

ゴジラ似の「珍」怪獣映画、東宝に訴えられる - ライブドアニュース

『ゴジラ』シリーズで有名な東宝が、制作中の映画『Colossal』を著作権侵害で提訴した。監督自身が「史上最低予算のゴジラ映画」と述べた映画で、アン・ハサウェイ演じる女性が怪獣と心を通わせるという奇妙な設定だ。 「ゴジラ似の「珍」怪獣映画、東宝に訴えられる」の写真・リンク付きの記事はこちら ...

ゴジラがアン・ハサウェイ主演の巨大トカゲ映画に"待った" : 映画ニュース - 映画.com

巨大トカゲ映画主演が報じられたアン・ハサウェイ Photo by Andrew H. Walker/Getty Images for Variety [拡大画像] [映画.com ニュース] 米女優 アン・ハサウェイが、「GODZILLA」+「 マルコヴィッチの穴」のような作風をうたった巨大トカゲ映画「Colossal(原題)」に主演することが報じられたばかりだが、このほど本家「 ゴジラ ...

ただ、これは製作者側の迂闊さもさることながら、東宝が過剰に反応したのではとも思うのはわたしだけでしょうか?


おかげで舞台設定が日本から韓国に変更になっただとか、怪獣が将軍様がゴジラスタッフさんと製作したやつに似ているだとか、いろいろと物議をかもしたのもご存知の方が多いでしょうね。


これは是非とも、日本を舞台のひとつにして欲しかった・・・・

麗しのアン嬢が日本に大手を振って来られるじゃないですか・・・・


それにしてもここまでキツイ言葉で語られる本作ですが、わたしは単純にアン・ハサウェイがふつーーーーのおねえさんを演じているだけで、激レア物件だと(小声)

これを擁護しつつ、オススメとして紹介するにはどうすればいいかなぁ。

わたしは好きなんですよねぇ。

そして恐らく配給会社さんも、親しみやすさを最大限に訴求したくて、ピンクを基調にしたビジュアルと邦題を考えたのでしょうけど、、、、惜しい
この邦題では原題:Colossalに隠された対比というかユーモアが伝わらない。

それこそ怪獣メインの話にしか捉えてくれなくなっちゃうでしょーが。

確かに怪獣のビジュアルや事前のニュース何かを見ると、パニック映画やそれこそパシフィック・リム寄りのゴリゴリ系なアクションを期待してしまうと裏切られたと感じるのも無理も無いこと。

ましてや主演があのアン・ハサウェイならなおのこと大作であることも期待されるのも同感。

だけど、日本語版もオリジナル版の予告編にも、それこそ公式サイトにもシリアスな要素はほとんど見られません。

そうです。

たしかに純粋な怪獣映画とも言えず、大作であると定義するほど壮大もない。

本作はもっと身近で、
ごくごく小さなコミュニティの、
そしてパーソナルな問題を取り扱った物語。

これは怪獣をモチーフにした『ちょっと不思議な』自己再生の物語なのです。
(けっこうぶっ飛んでますけどね)

歯切れが悪くなるのには訳があって、面白いのですけど、なかなか上手く表現できないんですよねぇ。

例えが悪くて申し訳ないのですが、星新一的なとてもシュールなお話で。

あの「おーいでてこーい」がまっさきに想起されたのです。

ま、ストーリーの最大の謎としては、

『あの怪獣の正体はなんであるのか?』

に尽きるのです。


と、書いていたら、公開に伴う監督のインタビューを発見して妙に納得。

【インタビュー】『シンクロナイズドモンスター』監督は松本人志マニア!「『大日本人』の影響受けたよ」 | THE RIVER

「今日の僕はSF男だよ!」 ──スペインの鬼才は、ノートPCのスクリーンの中で、アップル・シナモン・フレーバーのVAPE(電子タバコ)の煙をモクモクと吐きながら笑っていた。「日本の皆とTV電話で話して、巨大なピルを持って(Beats Pill ワイヤレススピーカー)、VAPEを吸っているんだからね。」 なぜか巨大怪獣と動きが"シンクロ"してしまうという"ダメウーマン"の奮闘を描く異作 ...

これらを踏まえて、この映画を整理すると、彼らがこの作品を通してどんなメッセージを伝えたかったのかが朧気ながら見えてきます。

故郷というもっともパーソナルな場所に埋まった

忘れているようで姿を見せないだけの『思い出』

子供時代だからこそ覚えることができる『ピュアで強大な怒り、傷心』

決着をつけないで、そのままにしてしまった多くの人が持つ『何か』

大人になること≒誰もが横並びであることはあり得ないという『現実』

自身が苦しいゆえに、感じる『羨望』『嫉妬』

故に他者を支配したいと思う『エゴ』

個々人の心のうちにしまい込まれた強烈な思いというのは、時とともに純化するものもあるけど、その逆に腐臭を放つものもある。

わたしたちは人と関わるが故に悩み傷つくのですが、人と関わらず生きていくことは不可能。

ミクロの集合体がマクロ。

そしてテクノロジーがもたらした距離の喪失、言葉の壁の消失が、世界との境界線をものすごく曖昧にしてしまった。

ネット上では鍵でも掛けておかない限り「パーソナル」な言葉などない。

何気なくポロッと書いた一語でも、とてつもなく大きな問題に発展する事もある。

気が付かないうちに世界の何処かで何かを無情にも破壊してしまう恐ろしい力を、現代の言葉は持ってしまっていて、その危うさをほとんどの人が(わたしも含めて)自覚せずにデジタルに載せてしまっている。

例え個人の問題でも、世界中がそれを自由に閲覧し、共有し、返信することができる。

今月公開のトム・ハンクス/エマ・ワトソン出演の『サークル』

映画 ザ・サークル エマ・ワトソン


この作品と根底では共通しているであろうテーマを本作はあくまでもコメディタッチに描いているのです。

なので、よーーーく目を凝らして観てみると、本作品には意外な魅力があるのです。

というわけで、高嶺の花が舞い降りた。

わたしたちふつーの人達と同じ視線に立ってくれたアン・ハサウェイを観られる貴重な作品。
お楽しみください。

そうそう。本作のキャストは豪華ですよ♫

2017年映画鑑賞 190本目

◆overview◆


・原題:Colossal  2016年公開
・上映時間:110分

・監督:ナチョ・ビガロンド
代表作:『ブラック・ハッカー』『TIME CRIMES タイム クライムス』
・脚本:ナチョ・ビガロンド
     

・メイン・キャスト
アン・ハサウェイ
ジェイソン・サダイキス
ダン・スティーブンス
オースティン・ストウェル
ティム・ブレイク・ネルソン

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物語の海に溺れる中で、フレーズ、イメージを繋ぎ合わせて生まれた短いストーリー達を文月陽介が書き留めます。 特定のジャンル、モチーフにこだわらずに、ひとつひとつの物語を紡いでいます。 ※筆者の気まぐれにより不定期更新です。

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