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2018/07/08

映画_ゆれる人魚(評価/★:3.4)ネタバレあり感想~ホラーではなく、ラブ・ストーリーです~【映画レビュー】

ゆれる人魚 予告編 R
映画 ゆれる人魚 感想 評価 ネタバレ


◆ ゆれる人魚 鑑賞◆


評価/オススメ:★★★☆

文月的採点(34/50点) 

この作品ジャンルは?:ホラー・ファンタジー

オススメしたい人は?:悲恋好きな人

印象を一言で?:シェイプ・オブ・ウォーターよりは解りやすいです。

グロテスクですか?:恍惚とは時にグロテスクなもの

◆synopsis◆


1980年代のポーランド・ワルシャワ。

人間たちを捕食して生きる美しい人魚姉妹は海からあがりナイトクラブにたどりつく。

ストリップやライヴ演奏を披露する大人の社交場で、ふたりは得意のダンスと歌を披露し、すぐにスターになる。

そんななか、姉シルバーはベーシストの青年ミーテクと恋に落ちる。

初めての恋に浮かれるシルバーだが、妹ゴールデンは、そんな姉を複雑な眼差しで見つめていた。

人魚にとって、人間の男は“餌”でしかないからだ。

やがてふたりの間に生じた緊張感は限界に達し、残虐で血なまぐさい行為へと彼女たちを駆り立てる……。

※公式HPより

※一部文月加筆訂正

◆comment◆


2018/02/10 日本劇場公開
2018/07/03 レンタル開始です。

珍しく邦題が秀逸だと感じた作品。

また、原題「The Lure」も言い得て妙なタイトル。

これは劇場鑑賞することができずにいて、レンタル開始をウズウズしながら待ってました。

これ、ホラー映画通信さんなどで紹介されていたから、ホラー映画だとばかり思いっていましたが、

めちゃくちゃ恋愛映画でした。
それも「叶わぬ恋」

公開とほぼ同時期にデル・トロ監督作品であり、アカデミー賞も受賞した
シェイプ・オブ・ウォーターよりももっと直接的で、シンプルで、官能的な作品に仕上がっています。

※文月のシェイプ・オブ・ウォーターの紹介記事はこちら↓↓
映画_シェイプ・オブ・ウォーター(評価/★:4)ネタバレあり感想~形(シェイプ)などない、必要ない、と言える作家の勇気~【映画レビュー】
そして、物語のテイストとしては、2月に公開された「RAW〜少女のめざめ〜」に似た印象を受けました。(方面も同じですが、RAWの方が怖い)

※文月のRAW〜少女のめざめ〜の紹介記事はこちら↓↓
映画_RAW 少女のめざめ(評価/★:4)ネタバレあり 感想~肉好きってレベルじゃねーぞ!~【映画レビュー】
人魚、というと、ディズニー映画の「リトル・マーメイド」のイメージが先行して美しく元気な人魚姫や楽しいキャラクターらが巻き起こす冒険の物語を思い浮かべる方も多いでしょう。

だけど、それはあくまでもディズニーマジックであって、人魚というのは本来本作の様な話なのです。
人魚 - Wikipedia
美しい容姿で、持ち前の美声を用いて、時には人間を誘惑する。

世界各地で伝説になっている人魚とは実はあまり良いイメージではありません。

そして人間と恋に落ちる伝承はそのことごとくが「叶わない」ものであり、本作もそれに準じています。

「ホラー」とされる所以は、ポーランドのワルシャワで偶然ナイトクラブでバンドをやっている男女グループと出会う世にも妖しき人魚の姉妹が、人間を捕食しているからです。

人魚の姉シルバー(右)・妹ゴールデン(左)


ただし、そういうシーンももちろんありますが最小限であって「彼女たちは人間ではない」ことの象徴として用いられているだけで、そこらじゅうで人を喰べ漁っている訳でもないのです。

むしろ「美声」を活かしたミュージカル調の構成と、

「捕食対象である人間と恋をした姉のシルバー」
(いわゆるスタンダードな人魚姫として描かれる)



「人間を餌としか見ておらず人魚らしい妹のゴールデン」
(老若男女問わず、美貌と魔力で誘惑し、捕食していく様は「セイレーン」とでも言って良い)

がラストに向かって、互いにぶつかりながらも生き方を選択していくドラマに重きが置かれています。

愛に「ゆれて」、種族としての生き方に「ゆれる」

ふたりの人魚の心は揺れ動くのです。

※人魚の名が「シルバー」「ゴールデン」となっているのは「イソップ童話」の金の斧銀の斧を連想させますが、本作のモチーフになっていることはラストまで見通すとよく解ります。

人間に心を奪われた人魚にはある呪いがかけられるのです。

それは
「恋に落ちた相手が別の人間と結ばれると、その翌日の夜明けとともに泡になる」
というもの。

伝承にあるようにそれを解くには「ある事」をすれば良いのですが、用いるものはナイフではありません。

うむ。

・・・・とここまで書いておいてなんですが、
フルヌードとか刺激強すぎ!

目のやり場に困る。。。

めちゃくちゃ情熱的に”わっしょい”してるところが、若さと情熱を象徴させているのですな。

見どころは、登場人物それぞれの”わっしょい”でもあります。

情熱なのか、欲を満たすためなのか、愛ゆえなのか…

いろいろな形があるものです。

カップルや夫婦で鑑賞する方は厳重注意!

美しく瑞々しい肢体に鼻を伸ばしていると、隣でこわーい人魚が覚醒するかも。。。

ラストシーンで、哀しみを抱きながら水に還っていくあの子の姿は目に焼き付きます。

種族を超えて本当に愛してしまった相手に、彼女がどんな選択をしたのか。

その結果どうなるのか。

ぜひその心情が理解できるのかを女子に聞いてみたい。

でも、わたし「ゴールデン」ちゃんに誘惑されたら瞬殺間違い無し。

歌声で惑わされなくとも、飛び込む。

”わっしょーーーい”

2018年映画鑑賞 208本目

post from #pixelbook


◆overview◆


・原題:The Lure 2015年公開(日本公開2018年)
・上映時間:92分

・監督:アグニェシュカ・スモチンスカ
・脚本:ロベルト・ボレスト   
  
・メイン・キャスト
キンガ・プレイス
マルタ・マズレク
ミハリナ・オルシャンスカ
ヤーコブ・ジェルシャル
ジグムント・マラノウッツ
カタジーナ・ヘルマン

2018/05/06

映画_ドクター・エクソシスト(評価/★:2)ネタバレあり感想~ポスターのコピーを書いた奴はきっと映画を見ていない~【映画レビュー】

『ドクター・エクソシスト』トレーラー

◆ ドクター・エクソシスト 鑑賞◆


評価/オススメ:★★

文月的採点(20/50点) 
この作品ジャンルは?:一応ホラー

オススメしたい人は?:ホラー好きはおそらく怒るから、ファンタジー好きな人

印象を一言で?:『インセプション』少々『マトリックス』少々。え?で?

グロテスクですか?:いいえ。

◆synopsis◆


ドクター・セス・エンバーは悪霊に憑依された人間の潜在意識に入り込んで除霊を行うという斬新なエクソシスト。

彼は過去に妻と息子を悪霊によって殺され、自身も車椅子での生活を余儀なくされるほどの被害に遭ってしまい、それ以来、悪霊への復讐のために生きているのだ。

そんな中、彼のもとに依頼が入ったのはバチカンですら手に負えずにいる11歳の少年キャメロン。

キャメロンに取り憑いている悪霊は、自身が負い続けていた”マギー”と呼ばれる悪魔だった。

潜在意識の中では健康体となるエンバーは彼に戦いを挑んでいくのだが・・・・

※公式HPより

※一部文月加筆訂正

◆comment◆


なにぃ、気がつけば記念すべき100記事目だと、、、、

日本では2017/11/27より公開 2018/5/3よりレンタル開始の作品

こちらも去年の劇場公開に行けなかったので、待っていた映画。

主演はアーロン・”トゥーフェイス”・エッカート。
『ハドソン川の奇跡』や『エンド・オブ・ホワイトハウス』などにも出演していますが、『ダークナイトトリロジー』好きなわたしとしてはこう呼んでしまいますな。

本作は一応、悪魔祓い、エクソシストもの

通り一辺倒の神父さんと悪魔の戦いとは、ほんの少しだけ違うのは、相手の潜在意識に侵入→そこで憑依されている本人と対峙し説得することで
『連れ戻す』
という方式を取っていること。

主人公は悪魔を『寄生体』と呼ぶし、悪魔祓いではなく『治療』と称するのです。

そういう訳で神父ではなく、ドクターと言っているわけで。

アーロン・エッカート演じる主人公は(悪魔祓いの修行はしたものの)聖職者でもないのです。

これは設定として1番肝心である、相手の意識への侵入方法ですが、あえて「ある能力」としていて、言ってみれば『wifiスポット』へスマホやPCを接続するようなものとしています。

チャネリングとも憑依体質とも微妙に違う。

ものすごくSFに寄った説明だと電脳モノのジャックインに似た能力なんですな。

主人公はその能力者故に、悪魔に狙われているのでした。

なんせ相手の意識に同期して侵入できるのであれば、悪魔としては商売上がったりですし、本作の悪魔は「接触」によってしか相手に憑依できないという設定。

そして宿主から『祓われた』時、いわば宙に放り出されてしまうと悪魔は即座に死んでしまうのですな。

生きるためには宿主に寄生し、取り込んでいき、飽きるか宿主が死ぬ前に、次の標的に接触することで乗り移ることを繰り返すのが本作の悪魔。

だから寄生体と定義しているのですな。

『魂』や『意識』『オーラ』をある周波数をもつイオン集合体と定義していて、オカルト好きな方の食指を動かすような設定や、デジタル映像として人間に憑依した悪魔の波動を観測しているところなど、なかなか設定は(!)面白い。

さらに悪魔に憑依された人間の血から作り出した血清というアイテムも登場。

冒頭部分で激しく期待。

た、だ、し。

エクソシスト系のおぞましさを本作に求める方が観た場合には、おそらく激しい消化不良に襲われることになるでしょう。

ラストに近づけば、近づくほど、これは首が回ったり、スパイダーウォークしたり、古代語で喋ったり、顔が変形したりと、こういうホラー特有のアノ感じ、ゾクゾク感を刺激する演出がされていないことにイラつくかもしれません。

『インセプション』と『マトリックス』というキーワードを出したのは、このためです。

悪魔としては、宿主を意のままに操りたいので、憑依された人は『長い夢』の中にいる状態にされているのでした。

もちろん『夢』は悪魔がみせているのですが、『本人の望む夢』を見せているという点で狡猾。

女好きなら、美女に囲まれる夢。
別れた親に会いたいなら、親と一緒の夢。
死別した家族を思うなら、家族は生きているとする夢。

それを『ウソ』だと教えに行くのが本作の『悪魔祓い』です。

だから、夢の世界は『インセプション』ほどスケールは大きくないですが、現実を模したものになっていて、われわれの日常生活の描写とあまり変わりません。

でも相手を『夢の世界』から脱出させる方法が意識のドアを開けさせて、窓から飛び降りさせる(しかもビビットカラーの部屋から)という演出を是とするか、非とするかで、観る温度が全然違ってくるでしょう。。。

これだって『マトリックス』で電話に出ることで現実に戻るという設定を変えただけですな。

わたしは残念ながら、めちゃくちゃ冷めてしまいました。。。。。



日本版メインビジュアルに書いてある

「潜在意識の中では最強のエクソシスト」

というコピーは真っ赤なウソです!

ど・こ・が!最強なのか!

『コンスタンティン』みたいな感じを思い浮かべたけど、何一つそういう感じもない!
(コンスタンティンは最高)

それにメチャクチャ苦戦してるので、果たしてコレを書いたライターは本作を見たのかと真剣に悩むレベルです。

主人公はかつて『マギー』と呼ばれる本作のラスボス悪魔に突然狙われた挙句、自動車事故を引き起こされて、妻と子供は事故死、自分は半身不随の身になってしまうのでした。

意識に侵入している時には現実の要素は加味されないから、五体満足の状態になるのは良いとしても、とても最強ではなく、あくまでも人間らしく相手を説得しています。

悪魔からは逃げるほうがメイン。

唯一『マギー』と呼ばれる悪魔(これ結局何であるのか解らない・・・)にだけ、殺意をむき出しにしますが、戦うシーンはごく僅か。

第1回戦では瞬殺されているし。。。。

だけど、そもそも『マギー』なんて悪魔がいるのかすら不明。
わたしは寡聞にも聞いたことがないのですが。。。
もう少し、観る側を怖がらせるためにも、この悪魔の存在について説明が欲しかった。。。

ということで、全編通して『インセプション』やら『マトリックス』やら『エクソシスト』やらの中途半端なデジャブ感が抜けない中で、アーロン・エッカートの現実でのヤサグレ具合と潜在意識内での異常なダンディー具合のギャップを楽しむことがキモになってきます。

そういうこともあって、エクソシズムはキモくて怖くて観られなかったという人は、逆に楽しく鑑賞できるかもしれません。

ただし、ラストのオチはありきたり過ぎるので、絶望です。



めちゃくちゃ『エクソシスト』のカラス神父のラストを意識した描写をしておきながら、それだと丸パクリだと言われるから、これまたどこかで観たような作品のオチと同じにしちゃったのはいけません。

結局悪魔はそう簡単に倒せないし、しぶとく生き残るのです。

ここだけは頷けるけど。

いっそ燃えちゃって、これでホントにトゥー・フェイスになりましたという方が笑えたのに。


2018年映画鑑賞 161本目

post from #pixelbook


◆overview◆


・原題:Incarnate 2016年公開・日本公開2017年
・上映時間:96分

・監督:ブラッド・ペイトン
代表作:『カリフォルニア・ダウン』『ランペイジ 巨獣大乱闘』
・脚本:ロニー・クリステンセン
     

・メイン・キャスト
アーロン・エッカート
カリス・ファン・ハウテン
カタリーナ・サンディノ・モレノ
デビッド・マズーズ
キーア・オドネル
マット・ネイブル
ジョン・ピルチェロ


2018/04/08

映画_モンスター・プロジェクト(評価/★:0.9)ネタバレあり感想~アハハハ!ほぼずっと"しおり"のターン!!~【映画レビュー】

モンスター・プロジェクト
映画 モンスタープロジェクト POV


◆ モンスター・プロジェクト 鑑賞◆


評価/オススメ:☆

文月的採点(9/50点) 
この作品ジャンルは?:ホラー・POV作品

オススメしたい人は?:POV玄人衆(でも厳しいかもしれない…)

印象を一言で?:もう呼ぶの"しおり"だけでいいじゃん!!

グロテスクですか?:めちゃくちゃですが、一応戦闘するので、それなりに。


◆synopsis◆


しがない映像プロデューサーのデヴォンが友人と立ち上げたネット・コンテンツ「モンスター・プロジェクト」。

自らを“モンスター”だという視聴者を募集するインチキ心霊番組だ。

応募してきたのは、
“吸血鬼”を自称するシェイラという女。
獣に変身する“スキンウォーカー”を名乗る、スティーブンという男。
“悪魔”にとり憑かれているという、シオリという日本人娘。

月食の夜、不気味な廃屋を舞台に3人へのインタビューは開始されるが、不可解な超常現象がデヴォンたちに襲いかかる。

◆comment◆


2017/12/16より劇場公開
日本では2018/4/3よりレンタル解禁の作品です。

わたしの好きなPOV作品ということで、敢えて、借りましたよぉ。

久しぶりに、
・・・・・#地雷映画、みつーけた。
(壇蜜の耳蜜風に)

それなりに期待してしまった自分自身を殴り倒したくなる、
そんな映画でした。

似たようなモチーフだと『テイキング・オブ・デボラ・ローガン』や『デビルズ・バースデイ』の方が遥かに面白いPOV作品でしたよ。

2017年製作の作品でこのレベルだと、ホントに残念だなぁ。。。
ましてや日本でも劇場公開もあり、映画館で鑑賞していたらもっと落ち込んだでしょう。。。



ま、新しい発見、、、と言うことでもないのですけど、この作品でwowと唯一なったところはジャパニーズ・ホラーをある程度理解したと思われる演出をしていたという所。

記事の副題でもある

「日本人女性 しおり」

が登場して、ほぼ核心的なネタバレも含めた作品の狂気を全て表現しちゃっている点です。

ちなみに"しおり"さん、なんちゃってではなく、彼女は本当に日本人でした。

Shiori Ideta
本作では雰囲気バッチリな真っ白な衣装に身を包んで、

貞子はするわ、
スパイダーウォークはするわ、
異空間へいざなうわ、

やりたい放題。

勘の良い方なら、しおりの口から断片的に語られる情報でラストを予測できるかもです。

ま、それと作品の良さは別問題ですけどね。。。。


さて、ストーリーをざぁっと解説します。

まず主要人物である主人公(仮)デヴォンはしがない映像プロデューサー。
恋人だったヒロインのミュリエル(彼女も映像監督志望)を捨ててロサンゼルスを出てしまうが、1ヶ月前に舞い戻ってきた。
※どうして(仮)なのかは最後に解ります。

相棒のジャマルと共にyoutubeにインチキ心霊動画を投稿しながら鬱屈した日々を送っている。(わたしはこのジャマルのキャラがホント好きなんですけどね)

彼らはもっと世間から注目を集めるため(広告収入も)にはもっと過激なコンテンツを作りたいと考え、ネットにある書き込みを。

それがタイトルである「モンスター・プロジェクト」

本物の「バケモノ」さん、いらっしゃい!謝礼も出して取材もしますよ!なんて
普通にやったら荒らされるか、ウソの書き込みやウィルスメールが殺到しそうな事を始めます。

すると、数日でご都合主義的に3人の応募者が現れるんですな。

それが
“吸血鬼”と名乗る女と、
“悪魔”に取り憑かれた女と、
“スキンウォーカー”を自称する男

吸血鬼に前金がわりに血液を受け渡したり(これが受け渡し場所に女は現れず、いつの間にか血液アンプルだけが消えているとか、www)、ノロイのビデオ並みに玄関先に突然置かれたDVDで悪魔に取り憑かれていると告白したりと、結構笑かしてくれます。

撮影クルーに加わるのが、ジャマルの家に居候しているブライアンと、デヴォンの元カノであるミュリエル。

ブライアンはアルコール依存症を克服するためのセラピーを受けている青年で、ミュリエルに気があるイケメン。ま、依存しているのはアルコールだけではないのですがね。。。

ミュリエルもまんざらでもない様子ですが、デヴォンが再び現れたことで気持ちが不安定に。

この3人の微妙な関係をめぐるクサイやりとりがちょっと多すぎ(^_^;)

さっさと本題に入ってください…

だって、この恋愛事情は結末にほぼ関係ないんだもん!!

取材決行日はなんと月食がある夜。

怪しすぎるお屋敷でインタビュー開催です。

ただ、この屋敷は電気もロクに点かないし、家主とされる人物の発言がいちいち嘘くさい。

こんなボロ屋に住んでるなんて信じられんだろ!!

それにおたくの奥様も、そりゃあひでぇ状態でしょうが!

なんでそんな屋敷にひとりで置いておくんですか!!!

クルーも気が付くけど、監視カメラだらけだしさぁ!

このあたりから、物語崩壊の序曲が聞こえてきます。

この期に及んでも始まる中高生レベルの「ミニ恋愛ドラマ」もいい加減にしろ!!!

それこそ孔明の罠よ!


…そんなこんなでインタビューが始まります。

ただ、
屋敷編から"しおり"のターン
であることを忘れてはいけません。

どう考えても"しおり"が不可思議な機動性を発揮しているのに、なぜこの段階で彼らが逃げないのか理解できないです。

インタビューは“スキンウォーカー”→“吸血鬼”→"しおり"と進むのですが、その段階で明らかになるのはイケメン・ブライアン君がひた隠しにしていた薬物依存が発覚し、取材クルーの間で亀裂が入ります。(血の味から解ってしまうとか、本物じゃないか)

そして想定通り覚醒する"しおり"

死ぬ電源。

それを合図に怪物相手に謝礼金など意味がないと言わんばかりの“スキンウォーカー”と“吸血鬼”がクルーに襲いかかります。

ま、一応、月食を合図にしているあたり、セオリーを踏んでいると言えなくもないですけど。

このように書くと、それなりに面白そうな印象を受ける方もいるかも知れません。
書き手としては嬉しいのですが、

お前らのカメラがブレブレで本当に何だかわからないんだよ!!!

このブレ方に匹敵するのは『エリア407 絶滅大陸』レベル。

1番面白くできるであろうこの襲撃シーンが、何をしているのかわからない。

ただ"しおり"は怖い。

憑依と非憑依状態を繰り返し、目を話した隙に覚醒しちゃうなど、混乱の元。

安定した屋敷の出入り口ドアの全ロックでさらに何が写っているのか解らない状態が続きます。

おい!拳銃持っているんならドア壊せばいいじゃん!というツッコミも虚しく。

わたしの愛するジャマルはスキンウォーカーに噛まれたことで獣人化してきちゃうし、ヒロイン枠のミュリエルも吸血女に噛まれてほぼ瀕死

デヴォンが持ってきた退魔グッズである十字架や杭、聖水がここに来て活躍してくる。

吸血女の無力化に成功!

でもここでも"しおり"。

またしても"しおり"

"しおり"ラッシュ

そして絶対にダメージを受けない“スキンウォーカー”

やっとの思いで無力化できそうな"しおり"から明かされるのは

「バフォメット」

という悪魔が憑依しているということ。

ホラー好きなら見たことがありますね、あのビジュアル。

バフォメット - Wikipedia

って、ことは、これは儀式の。。。。

そんな局面でまたしてもブライアンの過去をフラッシュバックさせるという演出。

あぁ、そう。あんたヤクの売人だったのね。
粗悪なの売ってしまって、何人か死んじゃったのね。
はいはい。
大好きだったヒロインといい感じになった日もラリってたもんね。
悪魔に暴かれなくても解るよ・・・・

・・・・と、登場からここまでほぼすべての攻撃が通用しないチートキャラであるスキンウォーカーに捕獲されてしまうブライアン。

彼の前にいつの間にか逸れてしまったあの男が現れます。

最高に萎えてしまった真相究明編の始まりです。

すべては悪魔崇拝組織に入っていた主人公(仮)デヴォンらが仕組んだ儀式の一環だったという。あるものを呼び出すために犠牲が必要だったとのこと。

だったらこんな番組なんか作らずにやれよ・・・

だけど怪物を現世に召喚するから、
コレがホントの「モンスター・プロジェクト」でした!
とかドヤ顔でうまいこと言ったと考えてんじゃないだろーな!!!!

お前だよ!デヴォン!

いい加減せんかい。。。。

呼び出されたのは形状からおそらく例のバフォメットでしょうけど、それの恐ろしさを表現したのは『V/H/S ネクストレベル』のあのエピソードだぞ!

『V/H/S ネクストレベル』の紹介記事はこちら
映画_V/H/S 三部作 感想 (評価/★:4)~あぅ、ごめん ごめんよぅ、ごめんよぅ、ごめん~【映画レビュー】

…あまり意味がなかった人間関係、同じく意味がない番組制作の意義、狙いすぎる悪魔のカットイン描写、1番盛り上がる場面でほぼ何が写っているのか解らない演出。。。。

これはPOV玄人でも耐えられるのか難しい1本。

レンタルショップなどで新作料金をお支払いする方は覚悟を持ってください。

2018年映画鑑賞 136本目

post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:The Monster Project 2017年公開
・上映時間:99分

・監督:ビクター・マチュー
・脚本:ビクター・マチュー
     

・メイン・キャスト
ジャスティン・ブルーニング
トビー・ヘミングウェイ
ミュリエル・ザッカー
イボンヌ・ジーマ



2018/03/11

特集企画【POV映画紹介コーナー】Scene 5〜POV(ぽぶ)じゃなきゃ、イヤ!白石晃士特集〜CV:アスミス

気がつけば今回でもう50本目もの作品を紹介することに!

このコーナーではもはや普通の映画では満足できない、POV・モキュメンタリー映画じゃなきゃ「にゃぁー!」(『や』に濁点が正解)というリクエストに応える、ちょっぴり贅沢なコーナーです!

今回も珠玉の名(迷)作を10本ご紹介致します!!

前回の予告通り、第5弾では「白石晃士」作品をご紹介!

レッツエンジョイ、POV・モキュメンタリー!!!

あ、わたしが個人的に好きだった作品には


この画像をアイコンで使わせてもらいます♪


No.41  ノロイ(2005) 白石晃士作品


Noroi the curse trailer
評価/オススメ:★★★★


知る人ぞ知る、ジャパニーズPOVホラーの第一人者である白石晃士監督の出世作。
ファンの方ならお解りでしょうけど、個人的には本作が「1番まともにホラー」な白石流POV作品でしょうね。

これ公開当時に観て、しばらく脳裏から離れない気分の悪いシーンもいくつかあったのをものすごく覚えています。
日本ならではの恐怖であるおどろおどろしい情念、そしてもう◯◯ガイ全開のキャラクター(被害者/加害者/呪われた人も)たち、「ノロイ」の謎(あれですよね、アレ。か◯◯◯)、そして全く救いのない絶望的なラスト。
個人的にはオリジナル版の「呪怨」に匹敵するだろうトラウマホラーです。

ヒロインの松本まりかさん(あたしの中ではFFのリュックのイメージしかない。。。)の可愛さと、狙われる少女、そしてそれを救うために協力を要請する迷(名)助っ人霊能者、そして絶対にノロイの影響を受けない(笑)カメラマンさんなど見どころは多数。

そして白石ホラーの世界観のベーシックな部分が本作の背景にあるという記念すべき一本。

未見の方がもしも本作に挑戦される場合には、週末誰にも会う予定がない時でないと、その後のコミュニケーションに支障をきたすでしょうからご注意を。

白石晃士監督をご存知でない方は、こちらをご参照。
白石晃士 - Wikipedia

No.42 オカルト(2009) 白石晃士作品


予告編 :『オカルト』/ Trailer :『occult』

評価/オススメ:★★★

巷で話題になった作品。展開もさることながら、題材になっている設定が制作当時に日本でも騒然となったある事件たちを髣髴とさせるようなもので、気分を害する人もいるでしょう。

わたしとしては、「ネットカフェ難民」「派遣業」など現代も尾を引いている社会問題も扱っているところ、そして本作にはその後の白石晃士作品にも関連する「ある人物」の登場とその独特なキャラが味わえるので好きなのですが、それでも玄人向けです。

ノロイである程度フレームが見えてきた白石ホラーに共通する「異界と現世」「浮世からのメッセージ」「霊体ミミズ」「次元の歪み」が見られます。

白石POVの特色である「監督自身がキャラのひとり」というスタイルにも挑戦。
*そして本作は「パラレルワールド」として白石ホラーのある作品とも絡んでいくのです!
全作観ていく人にはwowな作品。


No.43 シロメ(2010) 白石晃士作品


ももクロ出演! 映画『シロメ』予告編
評価/オススメ:★★★

これは好みが別れるかも知れない作品。
ももいろクローバー(まだZではない)が本人役で出演、そして撮影であると知らされていないというシチュエーション、いわばドッキリという体を取りながら撮影されたという非常に面白い手法で創られた作品。

彼女たちの素のリアクションや言動が本作の見どころ。

白石さんも可愛いアイドルを絶叫させ泣かせるとか、好きモノですなぁ(笑)


No.44 超・悪人(2011) 白石晃士作品


青春Hセカンドシーズン 「超・悪人」 予告監督
評価/オススメ:(あえて評価せず!)

『オカルト』で強烈な存在感を放った宇野祥平氏がメインの映画。
そして予告編を観た方「そういう作品」だとお解り頂けたでしょう。。。。

これは、これは、評価だとか、コメントする理解力がわたしにはない。。。
ララア、わたしを導いてくれ。。。


No.45 カルト(2013) 白石晃士作品


映画『カルト』予告編
評価/オススメ:★★★★


あびる優、岩佐真悠子、入来茉里という懐かしの(そんなに昔じゃないのに)タレントが本人役で出演している作品。

本作は白石監督の茶目っ気全開のキッチュなエクソシスト系ホラーです。
だって、これは「地獄先生◯~べ~」やんけ!!!!

(最強)最凶の霊能者NEO君のチート級の強さと無駄にかっこいいキャラは圧巻。
もうこれは「日本版コンスタンティン」ですわ!

だけどゾワゾワっと怖くなる要素は実は背景に散りばめられていて、これを観た方は思わずマンションやご自宅の外周に「あんなもの」がないかを確認したり、近所の住人をNEO君ばりに観察してしまうでしょうな。

そしてクライマックスにかけて、単なる個人の悪霊祓いでは収まらない、とんでもない状況だったことが明らかになるのです。。。

白石監督!これはシリーズ化してもらわないと、続きが気になって仕方がないです!!!!


No.46 讐 〜ADA〜(2013) 白石晃士作品


映画『讐 ~ADA~ 第一部 戦慄篇』『讐 ~ADA~ 第二部 絶望篇』予告編
評価/オススメ:★★★

前半はモキュメンタリー・後半はドラマタッチという二部構成を取った映画。
わたしとしては全編モキュメンタリーで構成しても良かったような感じがしないでもないけど、そうなると後半を成立させるのは難しかったのかなぁ。

出演はアップアップガールズ(仮)

そして今話題の娘なんかも出演している作品。

ある特異な授業をする進学塾で起こった殺人事件をめぐるお話。

結構ゲスで可哀想な事件が背景にあって、どうしてそんな事件が起きたのか解ったときにストーリーの解釈が変わるでしょう。

珍しくオカルト系の話ではありません。

良かったね・・・。
わたしは最後にこう言ってしまいました。

白石監督の起用の妙。
好きですわ。

つーか、工藤D、バイトですか???


No.47 戦慄怪奇ファイル コワすぎ!シリーズ(2012〜2015)白石晃士作品


戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-01【口裂け女捕獲作戦】
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-02【震える幽霊】
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03【人喰い河童伝説】
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04【真相! トイレの花子さん】
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章【真説・四谷怪談 お岩の呪い】
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版
戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 最終章(予告編)
総合評価/オススメ:★★★★

FILE-01【口裂け女捕獲作戦】:★★★
(※入門編としては良い1作。3人の関係性がもう見える)

FILE-02【震える幽霊】:★★★★
(※ご家族・カップルで観る方は閲覧注意。ちょっと脇汗出るかもなエッチィ場面有り)

FILE-03【人喰い河童伝説】:★★★★★!
(※工藤Dと河童のタイマンは笑いすぎて窒息する危険あり。ただ、ラストは怖い)

FILE-04【真相! トイレの花子さん】:★★★★
(※タイムリープなど良くできている)

劇場版・序章【真説・四谷怪談 お岩の呪い】:★★★★
(※近所にこういう怪しい屋敷がないか、心配になる。工藤D初めての盟友登場)

史上最恐の劇場版:★★★★
(※壮大なフラグ。盟友との別れは右ストレートwith最強のノロイのアイテム!)

コワすぎ! 最終章:★★★
(※まさかの過去作品から「あの人」登場!!注意:リリー・◯ランキーさんじゃありません)




わたしとしては「白石晃士作品」の最高傑作のシリーズと言いたい作品。

これほどまでに笑い、そしてところどころ怖い
『エンターテイメントとしてのジャパニーズホラー』作品、POV作品は未だかつてない。

コワ面白い

という造語を個人的に作ってしまった作品。

これが新作であればひとつひとつ丁寧に記事を書かせて頂くべき、愛すべき映画です。
安いことを敢えてやる。楳図 かずおホラー的な異世界演出。そして実は面白い設定。

本作が一部でカルト的人気を誇っている理由としては、

①強烈なキャラとアイテム(もう漫画かRPGになっとる)
②ウソと本当の境界線上にうまく浮かんだ心霊現象
③全編見通すと判明する実は壮大に連なったストーリーと人物の背景
④白石ホラーの世界観が全て詰まっている

というもの。
このキャラ達がもう笑いしか無いくらい個性的で、ハチャメチャな彼らが今度は何をやらかすのか?とソッチのほうが気になるくらい。

まったく知らない人のために簡単に補足しますが、
体裁としては制作プロダクションへ送られてきた「心霊投稿ビデオ」を検証し、
「これ、ヤバそうだから取材に行って暴いてやろう!ついてに大儲けしよう!」
とフラグ立てまくりの動機で撮影に行くクルーのお話です。

撮影クルーはこの3名 
※クリックで拡大されます。スマホの方は画面を横にしてください

ホラーだから観られないとお思いの方はご安心を。
個性的なキャラたちが、心霊現象を食ってしまうほど強烈なので、どちらが本編か解らなくなります。

魅力的かつイッちゃっている主要メンバーについてはこちらをご参照。
戦慄怪奇ファイル コワすぎ!とは (センリツカイキファイルコワスギとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
この3人が巻き込まれるのは実は世界を揺るがすとんでもない事件だったのです。

スプラッターホラーではないし、呪怨などのように徹底したホラーではなく、遊びを設けている作品なので女性でも鑑賞できるでしょう。

ワイワイガヤガヤしながら鑑賞が楽しいかも。

特に女性が鑑賞した場合には、AD市川ちゃんが工藤Dのパワハラなどに立ち向かっていけるように徐々に成長する姿を笑いとともに応援するでしょう。


No.48 戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ!シリーズ(2015〜)白石晃士作品


戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-01 恐怖降臨! コックリさん(予告編)

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ! FILE-02 暗黒奇譚! 蛇女の怪(予告編)
総合評価/オススメ:★★★★

 FILE-01 恐怖降臨! コックリさん:★★★★
(※誰も言えなかった工藤Dのビビリ性について最強少女によるツッコミが入りwwwwとなること必至)
「市川テメー、笑ってんじゃねー!!!」

 FILE-02 暗黒奇譚! 蛇女の怪:★★★★★!
(※『ノロイ』名物玄関先でのトラウマ応対が復活。ただし本作は多くの男性が別の意味で萌え死すること必至)



コワすぎ! 最終章によって『因果律』が変わった世界。
しかしそこには相変わらず「一発当ててやろう」精神で心霊取材に望む「コワすぎ取材班」の姿があった!

ノリがまったくそのままでの新章突入。

厳密に言えば「それぞれの人物」の背景がコワすぎ!の彼らとは違っています。
理由は前シリーズのコワすぎ!を観ていた方にはお解りでしょうね。

これまでとは微妙に言動が変わっている(AD市川ちゃんなど)彼らですが、要素はそのままなのです。

 FILE-02 暗黒奇譚! 蛇女の怪については、久々に『ノロイ』的な要素もありコワ面白い。
それ以上に、FILE-02のヒロイン役である桑名里瑛嬢演じる川野つぐ巳の可憐さに轟沈させられるのはなにも彼だけではないはず。


「おい、おじさん、名を名乗れ♡」

と、こんな眼差しで言われたら、わたしでも理性が飛びそうになる。

2017年に続編が収録されているとのニュースがあり、もうwkwkです!

戦慄ホラー「コワすぎ!」急きょ年内に新作撮影へ 白石晃士監督「完結させたい」


No.49 ある優しき殺人者の記録(2014)白石晃士作品


『ある優しき殺人者の記録』予告編
評価/オススメ:★★★

なぜに韓国!と最初は謎に感じるであろうPOV作品

実は同一世界線なのかは不明だけど「コワすぎ!」の田代カメラマン(演:白石監督)が撮影しているという作品。

どちらかと言えば「オカルト」にも似たシチュエーション。

皮肉であるのか、そうでないのか、うーんと考えさせられるタイトル。

これはラストまで見通して初めて理解できるというもの。

「オカルト」のエンディングとの比較が面白いでしょうな。

ただし、なんでアノ部屋に日本人が来たのかは全く解らん!

その後の展開も狂気。。。


No.50 ボクソール★ライドショー 恐怖の廃校脱出!(2014) 白石晃士作品


「ボクソール☆ライドショー 〜恐怖の廃校脱出!〜」予告編
評価/オススメ:★★★

・・・・。

これはぁぁぁ。

工藤さん!何してんすか!!!!

とコワすぎファンが劇場で叫ぶための作品

アイドルをいろいろなアングルで観られる以上に、

「お前結局工藤Dだろ!」

とツッコミ入れ倒すショートトリップ作品です。

まだ公開しているところもあるので、好きな方は是非!




またお会いしましょう。

続きます。


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#POV
#モキュメンタリー
#フェイクドキュメンタリー
#映画感想
#映画

2018/02/02

映画_RAW 少女のめざめ(評価/★:4)ネタバレあり 感想~肉好きってレベルじゃねーぞ!~【映画レビュー】

映画『RAW〜少女のめざめ〜』予告編

映画 RAW 少女のめざめ 感想 評価 レビュー


◆RAW 少女のめざめ  鑑賞◆


評価/オススメ:★★★★

文月的採点(44/50点) 
映画 RAW 少女のめざめ 映画 感想 レビュー
この作品ジャンルは?:ホラー/スリラー

オススメしたい人は?:ホラー好き。ただし、幽霊/モンスターの類は出てきません。
警告する!絶対にデートなどで彼女や奥さん、家族を連れて行ってはいけない!
独りで鑑賞せよ!繰り返す、絶対に独りで鑑賞せよ!友達と行っても、帰りに会話なくなるぞ!その後食事になんかいけないぞ!

印象を一言で?:目を背けたくなるほど痛い、悪寒が走るほど怖い、吐き気がするほど気持ち悪いけど、アノ美しき狂気がどこまで行くのか見届けたくなる…

グロテスクですか?:その辺で量産されているB級ホラーのゴア表現よりも、本作のほうが余程グロテスクです。女性は特に注意してください。


◆synopsis◆


徹底した菜食主義をとっている一家があった。

その家族の16歳になったジュスティーヌは、両親と姉と同じ獣医科大学に入学することになる。

初めて親元を離れて、見知らぬ新しい環境である大学の寮で暮らし、生活する不安に駆られる彼女。

両親に車で寮まで送ってもらうが、寮にいるはずの姉アレックスに電話をかけるもつながらない。

途方に暮れつつも、仕方なく一人で寮に向かいルームメイトと対面するが、女性との相部屋を希望したはずなのに、そこにいたのはアドリアンという男性。

「俺はゲイだから」と言われてもなんの慰めにもならない。

さらに追い討ちをかけるように、『フルメタル・ジャケット』も真っ青の上級生による新入生歓迎のハードコアな儀式としごきが突然始まり、地獄の日々が幕開け。

ようやく姉と出会えて安堵するが、狂乱かつ過酷な日々が続く。

そんな中、彼女は上級生となんと姉から仲間に馴染むために「動物の肉」を食べることを強制されてしまい・・・・

※公式HPより

※一部文月加筆訂正


◆comment◆


さて、皆様、準備はいいですか??

おフランスからとんでもない作品がやってきました。
2018.2.2から公開の本年屈指のイカれた作品でした

公式サイトのコピーである

「究極の愛」の物語というコピー

これには完全にやられました。

秀逸です。

鑑賞されたみなさまはお解りだと思いますが「本作で1番すごいのは文句なしにお父さん」ですな。

衝撃のラスト、とはこの作品の様な映画でこそ用いられるべきものです。

最後の最後に本当にトラウマ必至のラストカットが飛び込んできます。

究極の愛のひとつの完成形が観られます。

おそらく2018年前半屈指の、もしかしたら本年ダントツの狂気の世界、ぜひご堪能ください。

わたしがものすごくオススメしている「キュア〜禁断の隔離病棟」を遥かに超えて恐ろしいです。

映画_キュア 禁断の隔離病棟 感想(評価/★:5)~つーか!おっさん!演技にかこつけて、どこ触ってんだ!羨ま・・・ぶ、ぶべら!!!~【映画レビュー】
怨霊、悪魔、モンスターといった「作られた」あるいは「想像上の」恐怖とは、それが非人間であるからこそ怖いと感じるのですが、ここに来て改めて「人間が本来持っている恐ろしさ、狂気」について思い知らされました。

鑑賞後に爽快な気分になることは、まずあり得ません。

本当にご注意ください。

下手すれば素敵な週末を暗く淀んだ気分で埋め尽くしてしまうかもしれません。

決して男性諸君は彼女や奥さん、家族を連れて鑑賞に行かないように。

PTAに禁止処分を喰らうこと10000%保証します(笑)


…とはいえ、本作の本質というか、何をもって恐怖とするのかという点については改めて考えさせられました。

単純な事象(出来事、事柄)単体を怖いと思うのか、その奥に広がりを見せる闇を怖いと感じるのか。

この作品はそのどちらも凄いのですが、わたしとしては断然後者を知ったときのおぞましさに鳥肌が立つ思いでした。

しかし、しかし、ですよ。

この映画を単純に「怖っ!グロ!キモ!」で片付けるのはあまりにも芸がない。

わたしたちの最も身近な行為である「食」

とりわけ誰もが口にする「食肉」

この作品で描かれていることというのは実は最も単純でありながら、人間的な良識からすると「ありえない」「怖気立つ行為」「イカれている」と感じさせるものになっています。

が、それって自然界では普通に行われていること。

なんですよね。

わたしたちの生活に目を向けてみてください。

スーパーで、コンビニで、レストランで、ファーストフード店で、そこかしこで「最初の原型など解らないように加工され」「おいしく味付けされ調理された」食肉を食べていることにこんな感情を抱くことは、まず無いでしょうな。

本作で主人公ら姉妹が見舞われる狂気と、わたしたちが普通に行っている食事のどこが違うというのでしょうか?

という強烈な問題提起がここにはあるのです。

本作を「狂気」と表現するのなら、わたしたちは食そのものを見直す必要がありますし、先述したようにそこら中で見かける肉食そのものを糾弾しなくてはならなくなります。

わたしたちが怖気立つとすれば、それはもっぱら「常識」「モラル」のフィルターを通して物事を観ているということに他なりません。

言ってみれば、自分の良識が世界の最小公倍数からブレていないか?

を確認するための作品という見方もできます。

同じ方面の作品である『グリーンインフェルノ』だとか、その他、いわゆるこっち方面の作品の根底にはある種自分たちの優位性を逆説的に表現しているという穿った感覚も内包されていて、それと同時に「人間も所詮は自然の一部」であるという本能的な面を単に表現しているだけに過ぎません。

怖いもの見たさ、というよりは、自分たちも恐ろしい行為をしていることを確認して、安心する過程こそが『きちんとした向き合い方』なんでしょうな。

主人公の姉妹が何で獣医学部なんかに…

え、そう言えばこの一家は獣医の家系なのか…

…ということは、まさか、うっ、ぶべら!!!!!

弱肉強食、食物連鎖、成長と性の目覚め、そして食べる≒生きるということを描くのに、かくも美しき姉妹をモチーフに描いたことが、本作品が描く人間の本質とは実に官能的であると表現しているのですな。

狂気と美は紙一重。

ストーリーラインとしては非常に単純です。

年頃の妹が獣医学部へ入学し、そこで家の規律を破っている姉と遭遇。
通過儀礼と称したある行為をきっかけに、自分の変化に気がついていく。

通過儀礼というのも、映画『キャリー』をモチーフにしたようなもので、
さらに動物の内蔵を食べさせるという、これが日本なら即拡散、即炎上、即まとめサイト立ち上げ、即首謀者特定、即大学が記者会見レベルのえげつないもの。

主人公の少女が見舞われる変化が普通の娘と違うのは、食わず嫌いだったという言葉では表現できないほどの食肉への渇望となって現れてしまうところにあるのです。

そして、それが異性への関心に結びつき、爆発してしまう。

気がつけばアレもこれも、食べる食べる…。

本当に美味しんでしょうね。

ゾンビ映画とは別のインパクトを感じる強烈なシーンが多いです。

本作で描かれるベッドシーンはラブシーンというよりも、ジャングルで獲物に組み付く肉食獣の恍惚さを想起させます。

肉が好きなのか?血が好きなのか?

いいえ、全部好きなのです。

たとえそれが、見ず知らずの人であっても…

肉親であっても…

好きになった相手であっても…


姉妹はもはや自分だけでは抑えきれないほどの衝動に苦しみ、それがぶっ飛んだ日常を送っているだけの馬鹿な若者ではないからである、とわたしたちが気がついた時に、それを受け入れるのか、拒絶するのかの2択に迫られます。

どちらがその選択をするのか、非常に見応え…というか、怖いけど早く結論を見せて
…とこちらも渇望。

そして語られる事実。

あぁ、そうなんだ、なんてこった…と落ち込んでいたところにあのラスト。

ここまで観客を突き放し、拒絶したまま走り抜けた制作陣の勇気に賛辞を送りたい。

最後にもう一言。

この映画を考えなしに狂っていると片付けるのは、本質的には間違いです。

彼女たちが間違っているというのであれば、わたしたちは明日から本当に菜食主義者になるしかありません。


あ、あと、ハサミを持ったまま無暗にじゃれあってはいけません。

単純なホラーではなく、実に深い、そんな一本。

2018年映画鑑賞 34本目
#トラウマ映画
post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:Grave 2016年公開(フランス)
・上映時間:98分
・監督:ジュリア・デュクルノー
『Junior』『Mange』
・脚本:ジュリア・デュクルノー
     

・メイン・キャスト
ガランス・マリリエール
エラ・ルンプフ
ラバ・ナイト・ウフェラ

2018/01/28

映画_ダーク・タワー(評価/★:3)感想~人を救うのは人なんだ~【映画レビュー】

映画「ダーク・タワー」日本版予告

映画 ダーク・タワー 感想 評価 レビュー ガンスリンガー スティーブン・キング


◆ ダーク・タワー 鑑賞◆


評価/オススメ:★★★

文月的採点(34/50点) 
映画 ダーク・タワー 感想 評価 レビュー スティーブン・キング
この作品ジャンルは?:ダークファンタジー

オススメしたい人は?:ちょっと孤独を感じている人。

印象を一言で?:ガンスリンガー主人公のゲーム化希望!生粋のキングファンからすると厳しい評価かも。

グロテスクですか?:ファンタジーですからね。他作品に比べれば怖くないです。


◆synopsis◆


ニューヨーク。
少年ジェイクは毎夜同じ夢にうなされていた。

“巨大なタワー”“拳銃使いの戦士”そして“魔術を操る黒衣の男”…


ある日、この現実世界と夢で見た≪中間世界≫と呼ばれる異界が時空を超えて繋がっている場所を発見する。

すべては実在したのだ――。


中間世界に導かれたジェイクは、そこで拳銃使い<ガンスリンガー>に出会う。
彼は2つの世界のバランスを保つ塔=ダークタワーの最後の守護者であり、タワーの破壊を目論む<黒衣の男>を倒すため旅を続けていた。


一方、ジェイクこそが唯一タワーを破壊できる特殊能力を秘めた存在であることに気づいた黒衣の男は、その強大なパワーを求め、ジェイクたちの前に立ちはだかるが――。

映画 ダーク・タワー 感想 評価 レビュー

※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正

◆comment◆


2018.1.27より公開です。

本作、注目の作品というこもあり多数のレビューが上がっていますね。

キングのライフワークであり「キングホラー」の根幹を成す大作がどう映画化されるのか個人的には非常に楽しみでした。

わたし、10年ほど前にキングにドハマリして、当時出版されていた作品はほぼ読んだ口です。

短編集「幸運の25セント硬貨」は特に好き。
もちろん「スタンド・バイ・ミー」は永久保存版。
※あ!スタンド・バイ・ミーは映画も素敵ですが、原作の方がもっと切ないですよ!

本作をきっかけにまた読んでみたいと食指が動きました。

知らない方のために補足すると、スティーブン・キングが描いてきた代表作品のホラーの「根源」は本作で描かれるダーク・タワーと<中間世界>のゆらぎが原因とされているんです。

小ネタとしては最近話題になった『IT〜それが見えたら終わり〜』や、個人的にかなり好きな『ミスト』とも設定としては繋がっているんですな。
(映画版『ミスト』ではオープニングで主人公がダーク・タワーとガンスリンガーの絵を書いている、とか見返すと思わず頷く演出もされているからwow)
※ただし、それぞれ制作陣は別です。

本作の構成としては「第一章」として製作されている面が強く、単体作品として考えると納得できる完成度ではないように感じました。

ただし、早くも黒歴史化しそうなダークユニバースとは違い(ココ重要)キャラクターも、世界設定もきちんと描かれており、途中で飽きるようなことは無いと思います。

<中間世界>という、わたしたちの生きる世界とあちら側の間に位置する場所を巡る戦いという側面の他に、

自分の居場所≒使命

というものを見つけていくロードムービーやRPGの要素がかなり強く、わたしとしては超絶にかっこいいガンスリンガーのアクションとほぼ同じくらい、出会いがもたらす人生の変化を描いている点が評価点でした。

原作をまぁ、時間内に収めるために、コンパクトにまとめた感がある反面、壮大過ぎる世界をどう再定義するのか苦労したんだろうなと感じました。

原作の主要人物である孤高のガンスリンガー・ローランドと、彼の仲間であるジェイク少年の出会いの物語になっています。

キングの作品の特徴としては「日常」の中に潜む恐怖を引き出しているということ、あくまでも「人間」を描いているというところ。そして「10代」など、世界に対してまだ純粋であった頃に誰もが感じる/体験するであろう感情や通過儀礼を緻密に描いている点も多いということがあると思います。

ふとしたきっかけで「日常」というものが「恐怖」に変化する、見慣れた光景の「裏側」に潜む「得体の知れない、何か」。

例えば愛犬の散歩中にいつも見かけるあの人…。
毎回何かが入っている黒い袋を手からぶら下げているけど、あの中身ってなんだろう。
あれ、地面に何か…赤いんだけど。
愛犬が急に吠えだしてるんだけど…
マジ…あれって!?

というように「ホラー」というものが「フィクション」の中だけに存在しているのではないということをずーーっと訴えているというのもすごいし「グリーンマイル」などで見せた「怖いだけではない不思議な力」のギミックも号泣ものだし、「ショーシャンクの空に」「スタンド・バイ・ミー」の様な純粋な人間ドラマを描いている。
※ショーシャンクもスタンド・バイ・ミーもバケモノが出ないだけで怖い要素はあるんですけどね。

本作にしてみても<中間世界>というのは他のファンタジーにあるような剣と魔法の世界一辺倒ではなく西部開拓時代をベースにスチームパンクを彷彿とさせるような世界観。
(めちゃくちゃ笑った『ワイルド・ワイルド・ウエスト』程イッてないけど)

不思議な能力同士の対決といっても『マトリックス』の様なVFXはごくごく控えめだし、
全然関連性はないけどどちらかと言えばシュールな『コンスタンチン』を想起しましたな。

悪役というか、宿敵もあくまでも人間。
傑作『ダラス・バイヤーズクラブ』と『インターステラー』で泣かせたマシュー・マコノヒーのヒール振りはちょっと鼻につくほどだけど、これもファンタジーだからねぇと。

ということで、本作は長い旅路のほんの始まりを描いているんだ、『ダーク・タワー』とは何であるのか?という言ってみればイントロなんだと理解した上で鑑賞するなら、間口の広い作品になるでしょうね。
初めて『ダーク・タワー』に触れる人向けに解りやすい内容に仕上げているんだな、と。

もうひとりの主人公であるジェイク。

描き方としては『タワー』の揺らぎを感じやすく、その鍵を握る人物だという側面が強いのですが、実はその裏にある少年の孤独、葛藤、悩みこそ注目するべき点。

誰も理解してくれない(≒自分が理解しようとしていない)と孤独を感じ、ここではないどこかを渇望する姿、そして強い何かへの強烈な憧れ(≒自分の未熟さの反映)。

彼が劇中で迷い、恐怖に襲われ、異世界でガンスリンガーと出会い、そして失望し、対立し、そして勇気を振り絞る。

『IT〜』ではサラッと描かれていた「あの頃」のエッセンスが本作品では結構いい感じでしてわたしの注目ポイントはそこでした。

ガンスリンガーにしてみても、超絶かっこいい割に最初はかなり「やさぐれ」ていて、ジェイクと交流することで自分の使命を受け入れるという王道展開にはやはり胸が熱くなります。

キャッチコピーを作るのなら「ともに孤独な少年と戦士が見つけた『何か』。そのために生きる。これからも」といったものでしょうか。

あ!<中間世界>とこちらの世界が繋がっているため、ガンスリンガーとジェイクがニューヨークにやってくるシーンがあるんですが、そのシーンは思わずニヤリと笑えますヨ!

いわゆる『王国モノ』『指輪モノ』とは全く別なキングが創造したファンタジーの世界。

続編ありきということで、1作目の評価はちょっと低めですが、上映時間も96分と観やすいので劇場で鑑賞されても良いと思います。

それにしてもガンスリンガーのアクション、もう少し見せ場を作っても良かったんじゃないのぉ。

『リベリオン』並に!(笑)

ということで、今回はコンパクトに投稿させてもらいました。

だってこれから『スタンド・バイ・ミー』を再読するんだから!!

2018年映画鑑賞 27本目

post from #pixelbook

◆overview◆


・原題:The Dark Tower 2017年公開(アメリカ)
・上映時間:95分

・監督:ニコライ・アーセル
代表作:『特捜部Q シリーズ』『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』
・脚本:ニコライ・アーセル他
     

・メイン・キャスト
イドリス・エルバ
マシュー・マコノヒー
トム・テイラー
クラウディア・キム
フラン・クランツ
アビー・リー
ジャッキー・アール・ヘイリー

2018/01/16

映画_ラディウス/Radius(評価/★:2) ネタバレあり 感想~あぁ、時が…見えるハズもなく~【映画レビュー】

半径15m以内全員即死!/映画『(r)adius ラディウス』予告編(未体験ゾーンの映画たち2018)

映画 ラディウス 感想 評価 レビュー



◆ ラディウス(Radius) 鑑賞◆


評価/オススメ:★★

文月的採点(20/50点) 
この作品ジャンルは?:ホラー・スリラー

オススメしたい人は?:パシフィック・リムでディエゴ・クラテンホフのファンになった人。あ、あとヒロインは一応美人です。

印象を一言で?:なんだこの中途半端な話は!もう少し頑張れ!

グロテスクですか?:グロシーンはありません。
このクオリティで世に出した事のほうがグロテスク。

◆synopsis◆


交通事故を起こし記憶を失くしたまま目覚めたリアム。

助けを求め近くの町に入るが目にするのは住民の死体ばかり。

謎のウイルスか何かが大気中に広がっているのではと疑い不安になる。

ようやく生存者を見つけたものの近寄ろうとした途端、突如目の前で死んでしまう。

何が起きたかわからないまま、リアムに近寄ったことで続々と増える死者。

分かったことはリアムの半径15メートル以内に近寄った者は皆死んでしまうということ。

誰の助けも借りられず困惑するリアム。

しかし、半径15メートル以内でも死なずにいる女性ジェーンと出会い、同じく記憶喪失の彼女と共にこの謎を解き明かそうとするが・・・
※公式HPより

◆comment◆


ご機嫌いかがですか?

デスキャンサー文月です。

めちゃくちゃ期待したのに・・・・

10分持たなかったDEATH…

デスキャンサー 文月陽介 映画 ラディウス


この作品って、形を変えた映画「ハプニング」(2008)
というより、こちらの方が(世間的な悪評は考えないで)まだ丁寧で面白い。

映画 ハプニング マーク・ウォールバーグ



日本版であればスケール感は違いますが大友克洋監修「Memories」(1995)に収録されている迷作(個人的には傑作)「最臭兵器」と同じ系列に属する感じです。
(スケール感も面白さも、もちろん本作よりもこちらに軍配)

映画 Memories


この映画を一言で言うと、

「ものすごく雑で乱暴な映画」

です。

せっかく鑑賞したので、なんとか本作の面白さをひねり出そうと頭を抱えているのですが、予告編詐欺であり、ビジュアル詐欺であり、脚本詐欺だと叩かれても当然のクオリティ。
*ビジュアル詐欺とはいろいろなHPで散見されるこのビジュアル

映画 ラディウス 感想 評価 レビュー


こうした作品を心から楽しむためには「どうしてそうなった?という必然性」つまり左脳で考える領域の文脈への訴求と「だからこうなるんだ!」と右脳でイメージすることがスクリーンで視覚的に結びつくバランスだと思います。

本作が徹底的に甘いのは前者であって、それは使いようによっては良作になった「ギミック」の扱いと「登場人物の設定」の詰めの甘さでしょう。

というより、この映画って「なんで死ぬのか?」と「こいつら誰なのか?」だけを追うものなのです。

本作、ものすごく人の悪い考えに立って観ると、半径15メートル以内に入った生物が有無を言わさずお亡くなりになるって本作の最大のギミック…これって体臭だとかに起因する
ものすごく失礼な(とは言え、なかなか口に出して言えない&自分では気が付かない)問題をデフォルメしているのではないか?とまで追い詰められてしまうのですよ。
これはこれで身近な問題として、本当に怖いですけど…

あ、ネタバレでもなんでもないですな。近寄ったら死ぬって、予告編でもHPでも言ってます。

なるほどなぁと「思いかけた」点としては「気がついたら世界が終焉している」のではなく「自分のせいで終焉させている」という発想の転換。

それであれば予告や事前の告知などで「『自分に』一定距離近づいたものが亡くなる」という本作唯一のミステリー(と言っても良い)ネタをクライマックスまで明かすべきではなかったのです。

事前知識がない状態で本作を観ることが幸運にも叶うのなら、ある瞬間まで(といっても前半までですが)はドキドキできたでしょう。

そうすれば「終末モノと思いきや…」という観客の期待感を裏切る驚きの度合いを高められたでしょうに。

本当にマイナス!!!
もったいない!!!

配給会社などが事前にコレしかない本作のおもしろギミックを安易にばらしてしまったことで、本作のミステリー性が著しく失われてしまいました。

そしてもう一つ、登場人物2名の関係性です。

残念の極みなのは、「どうして死ぬのか?」「どうして死なない人間がいるのか?」ということと「こいつらは誰なのか?」という問題に直接的な関連はないのです。

言ってみれば偶然の産物。

パシフィック・リムのディエゴ・クラテンホフ演じるリアムの正体とヒロインとの関係性は、だったら「別の作品」を作れば良かったんじゃないかと感じるくらい、ほんの一瞬だけ、驚きます。

主人公のリアムって「シリアルキラー」だったんですな。
ヒロインは「行方不明になった双子の片割れ」を探している人妻。

もちろん、ヒロインの双子の片割れは行方不明ではなく、リアムの手にかかって亡くなっているのです。

互いに事件の発端となる「事象」(というか、ライデイン)に巻き込まれた時に記憶を無くしており、もうクライマックスの一歩手前までお互い惚れている状況。

だけど、それと「謎≒生物を殺してしまう事象」とは極論すると何も関係ないのです。

あらぬことか、途中から物語の路線が転換されてしまい、

「記憶を無くしている間にわたしが惚れた相手は姉を殺した殺人鬼だったのですけど、どうすればいいですか?」

などと某知恵袋に投稿されそうな案件になってしまっている始末。


糸色望 絶望した 映画 ラディウス 感想 レビュー 評価



物語の主観も大いなる謎ではなく「惚れてはいけない相手に惚れてしまった(お互い)」というメロドラマにダイナミックスイッチしてしまい、肝心な謎がただのオマケみたいになっていく、崩壊していく…

「あぁ、空が落ちる」


via GIFMAGAZINE


多少なりとも彼らを擁護するのならば、この物語の「騒動」は彼らに起因して発生したことではないのです。

彼らは何かに巻き込まれた。

その結果「ふたり一緒にいないと、誰かが死ぬ」力を得てしまったのです。
世間からしてみれば横切られただけで問答無用に生命を奪われるという局地的な災害か破壊兵器になってしまった事のほうがとんでもない問題であり、この映画が「あいつに近づいたら死ぬ」と設定を掲げている以上、そちらを解決しないことにはカタルシスもないでしょうに…

わたしたちが知りたいのは、そこじゃあ無いんだけど…

結果、最後にいい人なら、その人はいい人…

なんて、陳腐なオチで物語に強引に幕引きをしてしまい、観客は唖然。

それでいいのか!?

「運命に逆らえ!!!おい市川、お前先にいけ!」
by工藤D(コワすぎより)

2018年映画鑑賞 21本目

post from #pixelbook
#惜しい映画


◆overview◆


・原題:Radius 2017年公開(カナダ)
・上映時間:93分

・監督/脚本:
キャロライン・ラブレシュ
スティーブ・レナード
     
・メイン・キャスト
ディエゴ・クラテンホフ
シャーロット・サリバン


2018/01/08

映画_ホーンテッドテンプル~顔のない男の記録 (評価/★:1)ネタバレあり 感想~全然怖くない!コレ全然怖くない!~【映画レビュー】

ホーンテッドテンプル~顔のない男の記録

映画_ホーンテッドテンプル~顔のない男の記録


◆ ホーンテッドテンプル~顔のない男の記録 鑑賞◆


評価/オススメ:★

文月的採点(3/50点) 
ホーンテッドテンプル~顔のない男の記録 鑑賞
この作品ジャンルは?:一応、ホラー

オススメしたい人は?:特にいませんが、竹中直人さんのシーンだけはドスの利いた低音ボイスなので、楽しめます。

印象を一言で?:やりたいことだけは理解できる。あと、邦題もヒドイ。ヒドすぎる。
幸せのネズミの国のアトラクションではない。

グロテスクですか?:いいえ。鑑賞後に制作陣にコロニー落としでもしたくなるくらいです。

◆synopsis◆


モニターが並ぶ殺風景な部屋。
防菌ビニールに覆われた車いすに座る包帯だらけの男の前で、ある映像が再生される。
日本を旅行する3人のアメリカ人観光客は、骨董店で手にした古書に描かれた寺が気になり、場所を探して訪ねることにする。
その廃寺にたどり着くと周囲は暗くなっており、彼らに悪夢のような恐怖が襲い掛かる。

※シネマトゥデイ様より引用

◆comment◆


ご機嫌いかがですか?
デスキャンサー文月です。

デスキャンサー文月陽介


2018/1/8 本日から公開の「未体験ゾーンの映画たち2018」の中の1作です...

「新年早々、絶望した!」


糸色望 映画 ホーンテッドテンプル 評価 絶望 感想 レビュー


「あぁ、空が落ちてくる!!!」


via GIFMAGAZINE

とんでもない映画を公開しちまったなぁ。

地獄の釜の蓋が開くほどの #地雷映画 だよ。

映画を観たわたしの頭上にコロニー落としをしてくれ大佐!!

うーむ。

コメントする気力がなくなるほどのダメージ。

制作陣がやりたいことは理解できます

またモチーフも30年前の映画ならウケたでしょう。

しかしながら、、、

ジャパニーズホラーをナメてもらっては困る。

ジャパニーズホラーの真骨頂とは

「絶望感・虚無感」

「背景となる話のエグさ」

「鑑賞後の後味の悪さ」

なのですが、この作品を観たところで到底その心境には浸れません。

これらを味わいたければ、傑作ゲーム「SIREN」を全作やり込むなり、
(映画は駄目。市川由衣は可愛いけど)

SIREN サイレン ホーンテッドテンプル


「呪怨」を観て食事ができないくらいのショックで打ちのめされるか、
(映画は駄目、恐ろしいのは断然オリジナルビデオ版!)

映画 呪怨 ホーンテッドテンプル 


予算が無いのなら、後日今更感満載でレビュー予定の「コワすぎ!」シリーズの様にアイデアと強烈キャラで乗り切るか、

映画 戦慄怪奇ファイル コワすぎ 白石晃士 工藤


そして「コワすぎ!」の白石晃士監督の傑作「ノロイ」の様なクルッテルヨ!な圧倒的なヒャッハー感も必要!
ノロイは本当にいい感じで怖い。クルッテルヨ!

映画 ノロイ 白石晃士 ホーンテッドテンプル 感想

...制作陣は恐らくこれらを学んでいないでしょう。
いや、学んだとしても活かされていないのでしょう。

日本人ではなく海外の方が見た、あるいは思っている「日本的な怖さ」にハリウッド的な要素をほんの少し加えて映像化してしまったことが本作の1番の過ちであり、あまつさえ製作に「それらを熟知している」はずの江川信也氏が名を連ねていながら軌道修正ができなかったことは、、、残念の極みです。

その結果出来上がった作品は「安い」「軽い」「怖くない」の三拍子揃ったチープ過ぎる物語に成り下がってしまったのでしょう。

コピーで使われている「想像を絶する恐怖に見舞われる」とは、

観ている側が「想像を絶する作品の安さ」に恐れおののくということであり、

さらにパイロット版か何かレベルのクオリティに恐怖を感じること、請け合いです。

昨年レビューした「ラスト/ナイト」に匹敵する中身の薄い作品です。

いや、「ラスト/ナイト」にはツッコミ入れまくりのファジーさがまだ残されていましたが、本作は面白おかしく話を盛って紹介する気力も失われてしまうのです。


海原雄山 ホーンテッドテンプル 感想 レビュー 評価


ストーリーの概略は…

①刑事らの取り調べのため、顔面にひどい傷を負った男が運ばれくる。手がかりは怪我人が持っていた「ビデオカメラ」の映像だけだ。彼自身も「何かに襲われた」ことは明白であるが身分証明書なども無いため、正体がわからない。連れの姿もない。

②刑事らに(竹中さんもいらっしゃる)身元を聞かれるが、返答もできないほどの怪我人。
(なんで連れてきたんだよ…)映像を全部観ている刑事らに絶対に正体を明かしてやると凄まれる怪我人。
(じゃあ、お前らも何が起きたのかも、こいつが誰かも知っているんじゃん。なんでこいつを犯人扱いしてるのよ…)

③ここからファウンド・フッテージ形式にビデオカメラの映像が再生される…のですが、POVかと言えばそうでもない。なんで100%POVにしなかったのかが疑問。
まだPOVにしたほうが多少なりとも臨場感はあっただろうにな。
取り調べだって撮影して記録しているんだろうし。

ごちゃごちゃ面倒くさい説明があるので、ものすごく要約するとアメリカ人のヒロインが幼なじみで日本語に堪能な青年と、日本にいるヒロインの恋人を訪ねることに。
ヒロインの目的は論文執筆のため日本の仏閣について調べるため。
例のごとく、ヒロインの恋人と幼なじみの青年はあまり打ち解けない。

④地方の仏閣巡りをしようとやってきたある町の骨董品屋でヒロインの目に留まった古い本
その寺に行きたいというヒロイン。
本を買いたいのだがこれは売り物ではないと断られる。

⑤幼なじみの青年が夜ふたたびその骨董品屋を訪れると、9歳の少年が店番をしている。
すんなりと本を入手する彼。近くの飲み屋で「案の定」そこには行くなと言われる。
※マキタスポーツ氏と古舘寛治と出会うが、それだけ。

⑥忠告を聞かないでその寺がある村に行ってしまう一行。
もう明らかにイッちゃってる村人に、かつて寺に行った男は何かを目撃、気が狂って両目を抉って持ってきたと昔話をされる

うん。ここまではなかなか悪くないのです。

盲目の老人に会った幼なじみの青年。
彼からかつてその寺で複数の子供が行方不明になり、捜索したところ、寺に滞在していた僧が疑われて殺害されたという、明らかにフラグであるエピソードを聞く。
それって、ラストに解った方が良いでしょうに…
そして「何故か骨董品屋で店番していた少年」と再会。

⑦ヒロインと恋人が、幼なじみが隣の布団でアハーンしているのをムカついて撮影している所(笑)に怪しい気配が!などという余計なカットの後に山に向かう一行。
結局のところめちゃくちゃ怪しいお寺に到着。あ、でも何が怪しいかは民俗学でも研究していなければ外国の方にはおそらく初見では解らないでしょう。わたしたち日本人ならなんとなくピンとくる「石積み」なんかが人の出入りがないというのにそこかしこにあるのは異常です。

⑧お寺でひょんなことから脚を怪我してしまった幼なじみの青年。
よしゃあいいのに、すぐに彼を担いで引き返さないで翌日まで寺にいることに。
どんなことをしても下山するべきだとアメリカの方でも解るでしょうに。
お約束どおりカップルは仲違いして、男のほうが助けを呼ぶため夜中なのに下山すると寺を飛び出します。

はい、確定。

残されたヒロインと幼なじみの青年。
ここで、幼なじみの青年とヒロインはいい感じになるのですが、それはフラグだからやめておけ!

そして言わんこっちゃない、響き渡る恋人の叫び声。

⑨えー。ここでも鉄則どおり、各個撃破されるのは目に見えているのにバラバラになってしまうのですよ。恋人のイケメンは山道を、ヒロインは洞窟に、脚を負傷した幼なじみは寺に籠城。

狐の化物なのか、カラスなのか良くわからない何かに襲わてしまうイケメン君。

我らが工藤D(コワすぎ最強人類ディレクター(びびり))なら特性アイテムを装備したバットで立ち向かうのでしょうが!!!

「こっちはよぉー、生命かけてやってんだよーー!よし、市川行け!」
(お前じゃないんかい!)
「田代ぉぉ。『撮れた』か!?」

工藤Dではないので、あっけなく撃破されるイケメン君

ヒロインは「入山の際に明らかにそんなところ通っていない洞窟」に入ってしまう
ここからはもうありきたりの再会劇。
無事だっと思った彼はもう、アレです。
もちろん、彼の背後にはアレの親玉らしき奴が…
あ、一応恋人はふもとの村で聞いた過去の出来事をなぞった感じで負傷していますがね。
でもあのおじさんは無事だったんだけどねぇ。

しっかし、描写が安いなぁ。3人称視点だからだわね。
ブレア・ウィッチ・プロジェクトの再会劇の方がよほど怖いでしょうが。
というより、シチュエーションはパクリでしょうに。

幼なじみは絶対に安全のはずではないお寺で、過去に惨殺されたお坊さんと、行方不明になった子供たちに襲われます。(お寺といってももう何も安置されていないので元寺なのですがね)

⑩結局、刑事たちの前にいるのは「お寺に籠城していた幼なじみ」だったのです。
しかし、どうやって生還したのか。
戻ってこないことを心配した宿屋の女将が通報してくれたのだろうけど。

ふと、記憶が戻る幼なじみ。

取り調べに来るまでの廊下にある人影を見たという。

「骨董品屋で店番していた少年」

…お解りですね。

あの少年はこの世ならざるもの。
もっと言えばお坊さん惨殺事件の際に行方不明になっていた子供たちのひとりだったのです。

え!?じゃあ、骨董品屋に出稼ぎに来ていたの?
って、んなこたーない。

なぜか気まぐれで幼なじみの青年にしか見えない姿で「誘っていた」らしい。

骨董品屋の人は無事だったろうに。

それをようやく悟った彼は突如通訳の男に襲いかかって逃走しちゃうのでした…

竹中さん、なぜ、助けない。

こりゃ、通訳の彼も気の毒だ。

え、ヒロインはどこにいるって?

あ、なんか洞窟で疲れ切って泣いて寝ているみたいです…

ようやくその背後に迫る影が…

何日経ってんねん!!!


このように書くと、それなりに怖いように感じる方もいるかもしれませんが、
チープな映像(特に怪物)と狙いすぎの台詞回しと展開が時間の経過とともに鬱陶しくなり、作品全体のトーンを引き下げてしまっています。

おそらく、日本人以外が見たならばそれなりに面白み恐怖もあったでしょうが、我々玄人(笑)は結構スレてますからな。

この作品を楽しめなかった腹いせにもう一回「ノロイ」を鑑賞して絶望したほうがよろしいかと。

まぁ、海外の方が極力「アメリカ的な日本」ではない描写を心がけたのだけは評価できます。それはあくまでも物語のフレームなんですけどね。


2018年映画鑑賞 17本目

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◆overview◆


・原題:Temple 2016年米国公開
・上映時間:78分

・監督:マイケル・バレット
・脚本:サイモン・バレット
     

・メイン・キャスト
ローガン・ハフマン
ブランドン・タイラー・スクリナー
ナタリア・ワーナー
竹中直人
内田朝陽
黒川芽以

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第7並行世界のユートピア

物語の海に溺れる中で、フレーズ、イメージを繋ぎ合わせて生まれた短いストーリー達を文月陽介が書き留めます。 特定のジャンル、モチーフにこだわらずに、ひとつひとつの物語を紡いでいます。 ※筆者の気まぐれにより不定期更新です。

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