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2017/07/30

V/H/S 三部作 感想 ~あぅ、ごめん ごめんよぅ、ごめんよぅ、ごめん~【映画 レビュー】



はじめに。


ご機嫌いかがですか?デスキャンサー文月です。

またやって来てしまいました。
(注意:まだ本編ではありません)


というのも、2017/7/28公開 トム・クルーズ主演最新作
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』を鑑賞したからです。

・予告編



◆ザ・マミー/呪われた砂漠の王女 感想◆


評価/オススメ:★


いつもならば、あらすじや作品情報をご紹介するのですが・・・・・・・



個人的には、鑑賞後にこんな感じになってしまいました。

こんなワタクシのブログですが、感想を書いて欲しいと本当にありがたいお声を頂いて
冗談ではなく感涙にむせんでしまったのですが・・・・・・

がっかりだよ!!!

もっと言うと、

「絶望した!!!」




何がダークユニバースですか・・・・・
ジャック・リーチャーシリーズといい、最近のトム・クルーズ作品は
トムの知名度だけでシリーズ化して儲けようという魂胆なのですかね・・・・

決してトム・クルーズのせいではないのです。
(なんせ、トップガンは文月の永遠のバイブルですから)

これって、日本でもイケメンタレントでドラマ作れば内容はともあれ視聴率稼げるんじゃねー的なノリと全く同じかと。
(だからワタクシは日本のドラマはほとんど観ないのですけど)

おっ、と食指が動きそうになる面白い設定やキャラクター。
それが本作ではほとんど活かされることなく、呪われた王女様とトムの個人的な対決みたいな流れに・・・

他所でやってくれ、

もしくは「だったら仲間とか登場させなくていいじゃん」と。

じゃあ、なんですか、スタンドアロンでも何でもござれジェイソン・ボーンと対決させとけばいいじゃん。

むしろ、『ジェイソン・ボーン/呪われた砂漠の王女』とでもすればいいじゃんと・・・・

リメイク元の「ミイラ再生」(1932年)は当時としては傑作だったでしょうし、ボリス・カーロフの圧倒的な存在感は言わずもがな。

でも今作、そんな人のかけらも出ていません。

ストーリーも、仕掛けも、どこかのゲームや映画で観たことがあるものと目の肥えた方ならピンとくるはずです。

つまり、面白そうなネタをかき集めたキメラみたいな映画です。

いや、使えるアイデアはどんどん用いても構わないんですよ。
それはわたしたちの普段の仕事でも同じです。
でもなぁ、なんだろうな、この中途半端感。。。。

ということで、

販促品や公式サイト、ポスターなんかに「トム・クルーズ史上最高作品」とか書いたコピーライターか、もしくは配給会社の担当者の方へ告げます↓↓↓





トム・クルーズに失礼です。


そんな希望を打ち砕かれたワタクシ文月は、最近未鑑賞の旧作のPOV、モキュメンタリー映画をたくさん観ています。ザ・マミーの帰りにレンタルショップで借りた作品を今回ご紹介しようと思います。

これからご紹介するものは
あ、ホラー映画です。そして新作でもありません。ご注意ください。
旧作で、結構叩かれているもの(≒賛否両論)ですが、個人的にはツボでした。

だって、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』より何倍も面白かったんだもん!!!!
(あ、でも吹替では森川智之さん、中村悠一さん、沢城みゆきさん、山路和弘さんと豪華で素敵な方々が当ててらっしゃるみたいです!!それは観たい!!ワタクシ、字幕でしたから。逆に言えば、それだけですが(汗))

立て続けに全部観てしまいました・・・・


という訳で、本編。


配給会社の方、

あぅ、ごめん ごめんよぅ、ごめんよぅ、ごめん


※出典:カルト的名作「ムカデ人間」より。
こういうのを史上最高とか言うんだよ・・・


◆V/H/S  三部作 感想◆


・V/H/S シンドローム
評価/オススメ:★★★☆☆

・V/H/S ネクストレベル
評価/オススメ:★★★★★

・V/H/S ファイナル・インパクト
評価/オススメ:★★☆☆☆

総合評価/オススメ:★★★★☆
V/H/S ネクストレベルが牽引

◆synopsis◆


・V/H/S シンドローム



・V/H/S ネクストレベル


・V/H/S ファイナル・インパクト


◆comment◆

粗いけど、面白い!!!!!!
この映画を3本一緒にご紹介できる理由は、
大枠の物語、設定は完全に無視して構わないからです。

いわゆるファウンド・フッテージ形式の映画で、
もっと解りやすく言いますと、

ジャンルもモチーフもバラバラのオムニバス形式の短編が詰まった作品なのです。

1話完結型。
そして、観る側にほとんど解説や説明なんてなしに、ぶっ込んできます!!!!

素敵です。

作品全体の解説としては、日本でもおなじみ呪いのビデオ系であり、
大枠の物語の主人公たちはひょんなことから、山のようなVHSビデオを発見。

主人公たちは訳の分からない恐怖映像の数々に戦慄していく、
あるいは観ているワタクシたちは衝撃≒笑撃の展開にワラワラしていく。

手ブレはヒドイし、よく目を凝らさないと見えないし、意味が解らない、なんて
声がレビューでも上がっています。

でも、これって、製作陣がある狙いのもとに演出しているだけです。

それは取りも直さず「素人が偶然(あるいは意図的に)撮った」というものです。

この映画って、各話(という言い方をしますが(笑))
それぞれ別の監督が撮影しています。
それもその筋では気鋭の方だったり。
彼らも低予算の中で、実験的に創りたい作品をテストしているようなものでして。

それだから、当たりハズレ、好き嫌い、そんなものは気にしないで、
自由過ぎるくらい自由に作っています

とにかく、観て欲しい。
そして各話を楽しんで欲しい。
観ること、それが一番です!!!

ただし、全部を解説すると日が暮れてしまう・・・・
そんなこともあり、今回は各話を極力余計な言葉を排してご紹介、
個人評価を列挙したいと思います。

※補足
作中では流れで各話が流れていきます。
よって、これから記事にする各話のタイトルは公式サイトに準拠ていますが、
劇中明確に紹介されることはありません。
原則テープが切り替わる時、それが次話への切り替りを意味しています。


<V/H/S シンドローム>



記念すべき1作目。
R指定されています。グロいからではなく、エッチィからです(笑)

総評:荒削りだけど、面白い話はありました。
ただし、最終話でミエミエの特殊効果使っちゃったのはだめ。
あれなきゃ、良かったのになぁ。


●各話紹介

『TAPE56』
導入です。今回の主役たちのご紹介と、あの館への道のり。
ちょっと長いかなぁ。


『AMATEUR NIGHT』
・評価/オススメ:★★★★★
・下心丸出しの若者たちが夜の酒場でお持ち帰りしたのは・・・・・・
ちょっと展開がダルいのですが、悪魔の純愛(笑)心に撃ち抜かれることでしょう


『SECOND HONEYMOON』
・評価/オススメ:★★★☆☆
・録画されたビデオは新婚旅行に出かけたふたりのラブラブ旅行記となるはずでした。
でもちょっと治安の悪い街に泊まった夜に、ドアをノックする音がして・・・・
つーか、お前らなんで結婚したの!?
まさに外道!!!


『TUESDAY THE 17TH』
・評価/オススメ:★★★☆☆
・4人の若者たちが遊びに行ったとある湖畔。
その湖畔に面した森では過去に凄惨な事件があったそうな・・・・
こ、光学迷彩!?!?!?!?
つーか、このゲームどこで売ってるの?


『THE SICK THING THAT HAPPENED TO EMILY WHEN SHE WAS YOUNGER』
・評価/オススメ:★★★☆☆
・遠距離恋愛中のカップル。ビデオチャットの会話をよく聞くと、彼女は最近変な物音に悩まされているらしい。そして腕には謎のコブが・・・・
つーか、どうやったらそういうものを気づかれずに身体に入れられんの????


『10/31/98』
・評価/オススメ:★★☆☆☆
・ハロウィンパーティーに行った先で繰り広げられていたのは、別のパーティだった。
変な正義感が仇となったパーリーピーポーフィーバー。
だから、引き返すなって!!!!


<V/H/S ネクストレベル>



前作の反省(笑)踏まえた続編。

総評:この三部作の中でネクストレベルが
一番洗練されており、面白く、エグい。
これからこの作品を観られる方は、ネクストレベルを最初に観たほうがいいですな。


●各話紹介

『TAPE 49』
おなじみの導入です。
今回の主役は探偵の二人組。
助手のお姉さんが異常に可愛いのです。


『PHASE 1 CLINICAL TRIALS』
・評価/オススメ:★★☆☆☆
・最近、ネットの記事で義眼にカメラを埋め込んだ人の話題を見ました。

眼球を失った男 小型カメラを瞳にし サイボーグめざす カナダ

ネタとしてはそれです。カメラを目に埋め込んだことで、「わたしにも敵が見える!」となった男のお話。
何このあり得ない言い寄られ方(汗)


『A RIDE IN THE PARK』
・評価/オススメ:★★★★★
・ゾンビです。あとは察せよ!!!!という作品。


『SAFE HAVEN』
・評価/オススメ:★★★★★★★★★★!!!!
・個人的には本作の中で一番イカれている作品。
あるカルト教団の施設に取材に出かけたクルーたちは、狂気に満ちた状況に陥ることになる。
ホラー版の「サクラメント 死の楽園」と言えば察しがつく方もいらっしゃる。
ま、クルーたちもゲス(笑)だったしな!
リアル北斗の拳が一瞬観られるのも魅力。
あ、あべし!!



ぱぱぁ。

もう一度言う、

ぱぱぁ。


『SLUMBER PARTY ALIEN ABDUCTION』
・評価/オススメ:★☆☆☆☆
・笑撃の問題作。ぱぱぁにやられた後のお口直し程度の作品。
ドッキリクルーみたいな動きじゃなくて、「彼ら」ももっと普通に動くと思うよ。
さっさと逃げろって!!


<V/H/S ファイナル・インパクト>



調子に乗って製作したとしか思えない作品。

総評:ネットで大部分の方がレビューされているように、
別に観なくても良い作品。
(この作品だけ、ネットの配信もないようだし(汗))

ただここまで観てしまったワタクシとしては、最後まで付き合うという
劇中の主人公たちと同じ気持ちになっているのでした・・・・


●各話紹介

『Vicious Circles』
おなじみの導入。今回の主人公にはまったく同情の余地はありません。
ただし、彼女どうやって誘拐されたの?!?!!?


『Dante The Great』
・評価/オススメ:★☆☆☆☆
・いきなりこれかい・・・・とちょっと萎える方もいるかもしれない。
ある売れっ子マジシャンの秘密。
このドクター・ストレンジもどきがっ(笑)


『Parallel Monsters』
・評価/オススメ:★★★★☆
これだけは面白い(笑)平行世界への扉を開けてしまったある男の発明。
そこにはなんと「あちら側」の自分が立っていた・・・・
驚きのまま、好奇心からお互いの世界を見て回ることにしたのだが・・・・

おっきしちゃったぞ!が洒落にならない展開に笑撃の最後。
うーん、美味しかった。

どこの世界でも、奥様を怒らせてはいけません。


『Bonestorm』
・評価/オススメ:★★★☆☆
・スケボーでクールなビデオを撮影したかっただけの若者たち。
メキシコのとある場所で撮影を試みたのだが、妙な格好をした女に声をかけられて・・・・
後半はただのアクションゲームです。
ある意味クールな撮影できたじゃん(笑)
でも、あの女やあの連中の出で立ちに少し期待したワタクシが馬鹿だった!!


いかがだったでしょうか?もしも最近の大作に少々食傷気味だというそこのアナタ。
旧作探訪の度に出かけられるのも一興かと思います。

あぁ、まだ観ていない映画たくさんあるなぁ。





またお会いしましょう。


2017年映画鑑賞 136~138本目



◆overview◆

・原題:V/H/S
2013年公開
・上映時間:116分

・監督:   
アダム・ウィンガード
デヴィッド・ブルックナー
タイ・ウェスト
グレン・マクエイド
ジョー・スワンバーグ
レイディオ・サイレンス


・原題:V/H/S 2
2013年公開
・上映時間:96分

・監督:   
サイモン・バレット,
アダム・ウィンガード,
エドゥアルド・サンチェス
グレッグ・ヘイル,
ギャレス・エヴァンス,
ジェイソン・アイズナー


・原題:V/H/S: VIRAL
2014年公開
・上映時間:82分

・監督:   
マルセル・サーミエント
グレッグ・ビショップ
ナチョ・ビガロンド
ジャスティン・ベンソン
アーロン・ムーアヘッド

2017/07/23

ウィッチ/The Witch 感想 ~壊れていく、その恐ろしさを~【映画レビュー】


◆ウィッチ/The Witch 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆

◆synopsis◆


1630年、ニューイングランド。
理不尽にも住む街を追い出された父ウィリアムと母キャサリンは、
5人の子供たちと共に森の近くの荒れ地にやって来た。
しかし、赤子のサムが何者かに連れ去られ、行方不明になってしまう。
連れ去ったのは森の魔女か、それとも狼か。
悲しみに沈む家族だったが、あろうことか美しく成長した愛娘トマシンが
魔女ではないかと疑いはじめる。
疑心暗鬼となった家族は、やがて狂気の淵に陥っていく・・・。

※公式HPより

※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正


◆comment◆

怖い。
こうも簡単に壊れていく、脆い人間達の絆・・・
すべての望みが絶たれていく中で、少女が選択した「救済」
そして交わされる妖しくも神聖なる「契約」

2017/7/22より公開、昨日鑑賞してきました。
文月が今年鑑賞する劇場公開されたホラー作品はどういう訳か、トーンが似ているのです。

本作も『ジェーン・ドゥの解剖』と方向性は同じトーンでありながら
もっと人の心を深く抉ってくる感じの映画です、はい。
空恐ろしさについては本作が勝ります
そして、なんとなんと、本作と『ジェーン・ドゥの解剖』は製作陣など全く関連なのですが、実は共通した事件/出来事をベースに扱っています。。。
2作観られた方にはお解りと思いますが、面白いですねぇ。

★文月の『ジェーン・ドゥの解剖』レビューはこちら↓↓↓↓
ジェーン・ドゥの解剖 感想~解剖ホラーってドヤ顔で名付けた奴、前に出なさい~【映画レビュー】

本作は一言で言うと、アメリカで「実際に起きたある事件」のその起源を当時の記録や資料などをもとに描いているのですが、ホラーとしての恐ろしさというよりも、
冒頭でも書いたように、

人間の絆というものが、たとえ家族であっても、あんなにも脆く崩れ去っていってしまう恐怖を描いているのです。

目に見える恐怖とは別の恐ろしさを感じます。
この映画の気持ち悪さを表現するのに他の作品の名前を出しますと語弊があるかと思いますが、『冷たい熱帯魚』(2010年)『呪怨』(2000年)にも似た狂気を孕んでいます。
※予告動画のリンク貼ります。
※『呪怨』が最も狂気に満ちているのはオリジナルビデオ版だとワタクシは思いますので、こちらをあえて紹介しました。

単純に怖いと思わせることのできるグロいシーンばかりを並べることなく、かつ、効果的に使っている点はドラマを引き立たせてくれます。

最も得体の知れなくて、おどろおろどしい、人間の闇の話。

それがこの映画で観るべき主題です。

魔女、悪魔というものはどこか別の世界からやって来るものではない。
それはいつもわたしたちの側に知らぬ間に寄り添っていて、弱く脆い人間の心に入り込んでかき回す。誰もが持ち得る狂気こそが、それを生み出してしまう。。。。

もの凄く可憐な天使のようなアニヤ・テイラー=ジョイ演じる主人公ら家族が見舞われる事件は当時としても(あるいは現代も)起こり得るものですが、堰を切ったように続く救いのない出来事の連鎖は、観ている我々をも「狂気」を覚えさせるのに十分です。

敬虔なキリスト教徒であるがゆえに、「狂気」に歯止めをかけられなくなる家族。

※『スプリット』とは印象が全く変わりますね!!!まあ、どちらの作品でも幻想的な容姿をしていますが♫

そして、実はそれをずっと観ていた『ある存在』

それは直接手を下すことなく、純朴な家族をひとりひとりとまた苦しめ、狂わせる。
自らの娘を『魔女』だと決めつけていく。

全ては生娘(純粋な魂)を手に入れるために巡らされたという巧妙な罠だったのです。

家族を繋ぎ止めている『父親』の存在。
ソレにとっては最も邪魔な『父親』は最後まで立ち向かう勇気と信念を持っていました。
それが無残にも倒された時、家族は離散します。

この家族が壊れていく様って、社会のいろいろなものを暗喩している気がして仕方がないのです。

すべてが壊れた後に、耳元に聞こえてくる悪魔の囁き。
それが本作の最大の見所になるのですが、最後の最後まで正体を明かさないところが安っぽくなりかねない作品のリスクを見事に回避しています。

あぁ、そう言えばこいつは家族の側にいた。
オカルトに詳しい方ならピンとくる姿で、そして巧みに家族の側にソレは潜り込んでいたのです。
ずっと狙っていたのです。

そして始まる狂気の宴。

魔女とは、どこからかやって来るものではない。
生み出されるもの、望まれて現れるものだと。

つまりは人間の闇が生み出した存在なのです。

ソレは、耳元で甘い言葉を吐き、背中をそっと押しただけ。

この映画の鑑賞直後からワタクシは昔見た、ある一枚の絵画が頭に浮かんできてしまい、
それが離れません。

The Nymphaeum (1878)
ウィリアム・アドルフ・ブグロー作の絵です。

ギリシャ神話に登場するニンフという精霊を描いた絵画です。
ニンフは時として、森のなかで旅人を魔力で惑わせたり、取り憑いて正気を失わせることもしていたようです。

いわゆる醜い魔女とは象徴として作られたアイコンであり、人を狂わせる(そして悪魔が喜ぶ)には「官能的な美しさ」が必要なのでしょう。

救いを求め、受け入れたもの。
結果を想像しようにも、YESとしか言えないようにあらゆる望みが絶たれる不条理さ。
たとえ相手がどのような存在であれ、弱い人間は「苦しみ、悲しみ」から逃れたい。
つまり現実というもの恐ろしさをわたしたちに突きつけているのでした。

ちなみに、本作の狂気と妖しさを見事に表現しているアニヤ・テイラー=ジョイさん。
本年公開の『スプリット』(M・ナイト・シャラマン監督)で一気に知名度が高くなりましたが、実は本作での演技が評価されて『スプリット』に抜擢されたのです
製作も公開も本作のほうが先。
日本公開が逆なため、誤解される方がいるかもしれないので、補足させてもらいます。


あ。。。いつの間にか、昨年の鑑賞本数到達まであと5本になってる・・・

2017年映画鑑賞 132本目

◆overview◆

・原題:The Witch
2015年公開(日本公開2017/07/22)
・上映時間:93分

・監督:ロバート・エガース  
・脚本:ロバート・エガース

・メイン・キャスト
アニヤ・テイラー=ジョイ
ラルフ・アイネソン
ケイト・ディッキー
ハーベイ・スクリムショウ
エリー・グレインジャー
ルーカス・ドーソン



2017/07/15

パワーレンジャー 感想 ~ワンチャンス、ありますよね?~【映画レビュー】



◆パワーレンジャー 感想◆

評価/オススメ:★★★★☆
(いい話ではあるんです!!!!)

◆synopsis◆


遡ること時は紀元前。
古代の地球で世界の運命を決する、大きな闘いが終焉を迎えていた。
ある5人の戦士たちによって守られた地球。
そこにはやがて新しい命が芽生え、物語は現代に帰ってくる。

小さな町・エンジェル・グローブに、普通に暮らす若者たちがいた。
ジェイソン、キンバリー、ビリー、トリニー、ザック。ありふれた日々を過ごす彼ら5人は、
偶然にも同じ時間・同じ場所で不思議なコインを手にし、超人的なパワーを与えられる。

自分たちの力に困惑する彼らの前に現れたのは、
かつて世界を守っていた5人の戦士=“パワーレンジャー”の一人・ゾードンと、機械生命体・アルファ5。
古代の地球で封印された悪の戦士=リタ・レパルサが蘇り、
再び世界を滅ぼそうとしていること、そして彼ら5人はその脅威に立ち向かうべくコインに選ばれた、
新たな“パワーレンジャー”であることが明かされる。

しかし、自らの運命を受け入れられない彼らは、まだその秘めたる力を解放できずにいた。
地球に残された時間はあとわずか。果たして彼ら普通の高校生に、
この世界を救うことができるのか?
世界が、そして仲間たちが危機にさらされた時、ついに“その力”が目覚める。

※公式HPより

◆comment◆

ずいぶんと気前の良い第一話・・・・
またもや『始まりの物語』・・・・

吹き替えに杉田さんが参加している、ただそれだけの理由で字幕版の後で吹き替え版を観てしまった。(水樹さん、三上さん、沢城さんももちろん)

ご存じの方が大半だと思いますが、日本発のヒーロー戦隊をアメリカで
リメイクしているのが本作の下地となるMighty Morphin Power Rangersです。

ゴジラにしろ本作にしろ、ハリウッドリメイクというのはある種のギャンブル。
(ドラ○ンボールの事言うなよ!!ゼッタイだ!聖闘○星矢のことまだ触れるなよ!!)
俳優さんも、吹替え陣も豪華、宣伝も派手・・・・嫌な予感だ。
と個人的にはハラハラしていたのですが・・・・

もの凄くコテコテの爽やか青春ドラマでした。

とは言え、本作は個人的には非常に困りものです・・・
何が困るかというと、特に真新しい発想のストーリーでも、設定でもないのです。。。
あ、これLIFEの回でも書きましたね・・・

こういう一見派手だけど、実はスタンダードな作品を人にオススメするのって難しいかもと
何も難しく考えず、ストーリー単体とした場合には間違いなく「いい話ねぇ」と思われることは多いでしょうけど、好みが激しく別れそうな気がしないでもない。

本作にド派手なアクションを求めた方には、本当に終盤までオアズケをされるでしょうし、若者の爽やかなラブストーリーとも言えない。それっぽぉい、甘酸っぱさは感じますけど(笑)

まったくもって偶然に、ある日突然超人的な能力を手に入れてしまい、それに戸惑いながらもそういう運命と向き合う・・・ヒーローものそのまんまのお話です。
けっこう無理矢理使命を押し付けられた感を受けましたけどね(汗)

等身大の自分と向き合うという一番多感な時期を迎えている彼らが主人公だからこそ、爽やかさが絵面から失われない仕上がりになっています。

そういう意味で「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」とものの見事にトーンが対照的ですよ!!!

MARVELやDCヒーローとは一線を画しているところは取りも直さず「日本のヒーロー」が元になっているからで、そこが過度にアメリカナイズされていないところは、ワタシ達も安心して観ていられますし、それなりに熱い想いを抱いてしまうのです。

本作では「普通の少年少女たちがヒーローになるまで」のドラマが重厚すぎるくらい重厚に展開していきます。

ドラマパート8:戦闘2ぐらいの配分です。

不思議なことに飽きませんでした。
むしろ、ドラマパートだけ連続ドラマとして放送して欲しい。

あぁ、いいなぁ、、、なんて思ってしまったり(笑)

パワーレンジャーとして平和を守るための戦いは、本当にクライマックスでしか描かれない。
プロセスを大切にした丁寧な物語。

あぁ、なんとかお伝えできる表現を書けたのかも知れないです♫

それでも「あのテーマ曲」が流れた瞬間には興奮しましたよ!!!
オアズケをされていた事も相まっていたんでしょうけど。

オレたちの戦いは今始まったばかりだ!
君も後楽園遊園地で僕と握手(激しく古っ!!)

そんなぶん回し方でお話は纏められています。

これはゼッタイ、もうワンチャンス、ありますよね?
と言いたくなる。

というより、狙っているのでしょう。

王道は結局受け入れられやすいのですね。

結果、なんやかんやでワタクシも不思議な充実感を覚えたままで劇場を後にできました。

そういう訳で吹き替え版も完全に狙ってます!
細かいことを書くと良くないので控えますが、吹替版になった途端に「完全に日本のヒーロー戦隊」になっちゃう。いいですな。

個人的にはワタクシはイエローのベッキー・G嬢(CV:水樹さん)の爽やかなお色気にメッタメタにされてしまいました。
彼女の本業の方の曲買っちゃうんだから!!!!

そういう訳で、謎の高揚感を味わいたい方には是非ご覧いただきたいです。

そうそう。大人も子供も十分楽しめます♫

2017年映画鑑賞 122本目

◆overview◆


・原題:Power Rangers
・2017年公開
・上映時間:124分

・監督:ディーン・イズラライト
・脚本:ジョン・ゲイティンズ

・メイン・キャスト
デイカー・モンゴメリー
ナオミ・スコット
RJ・サイラー
ベッキー・G
ルディ・リン
エリザベス・バンクス
ブライアン・クランストン
ビル・ヘイダー
デビッド・デンマン



2017/07/08

ライフ/Life 感想 ~待てぇぇぇい!と言って待つ奴はいない~【映画レビュー】


◆ライフ/Life 感想◆

評価/オススメ:★★★★☆

◆synopsis◆


6人の宇宙飛行士が滞在するISS国際宇宙ステーションである調査が始まった。
火星探索ミッションで未知の生命体の細胞が採取されたのだ。
地球外生命体の発見。
そのニュースに沸くクルーと世界。
喜びも束の間、驚くべきスピードで成長、進化していく生命体。
一抹の不安を覚えた矢先、予期せぬアクシデントが。
生命体にある処置を施すことになったクルーたちは、それがもたらす
危険をまだ知らなかった・・・・

◆comment◆


って、えぇぇぇぇぇぇ!!!!
オレたちのデットプールが咬ませだと・・・・
待てぇぇぇぇい!!!!!
じゃあ誰がアイツと戦うんだぁ!
あ、SAMURAIとビリー・“ザ・グレート”・ホープがいるか・・・

日本公開 2017/7/8 本日から公開です。
いやぁ、ジョン・ウィック チャプター2と公開が重なってしまった(ジョン・ウィックは7/7公開)のは良いことなのか、はたまた逆なのか・・・

今月は同日公開のメアリと魔女の花、ヒトラーへの285枚の葉書。バイバイマン(これは観たい!!!)etc、そして来週以降にはパワーレンジャー(7/15公開)・・・あ、7/15公開多すぎ!!!、ウィッチ(7/22公開)、ザ・マミー(7/28公開)、君の膵臓を食べたい(7/28公開)etc、と注目作が目白押し。
そして8月も・・・
2017年もいろいろ豊作ですな。

バイバイマンと本作を直前までどちらを観に行こうか迷っていましたが、
デットプール大好きーーー、真田の広様大好きーーーという安直な理由でこちらを選択しています。ダニエル監督のチャイルド44も個人的には良かったので。

ただし、まぁ、ストーリーとしては閉鎖空間での追いかけっこ&脱出劇。
海外のレビューでも書かれていましたが、特に真新しい発想の物語ではありませんでした。
目の肥えた方なら展開が予想できることもあって、そういう意味で玄人向けには
★★☆☆☆と致しました。

それでもホラー好きとしては観てしまうのがワタクシのような人種の性。

これって、例えばジェットコースターに何回も乗りたくなる心理と良く似ていると
個人的には考えています。

ジェットコースターって並んでいる時に見上げれば「どんなコースを辿るのか」解ってしまうものですよね?
あぁ、こう登って下って、ぐるぐる回って、一瞬油断させておいて、ドーンか。
みたいに。
想像でのスリルと実際に体験することで感じるスリル。
その相乗効果で満足するアトラクションだと思います。
あぁ、やっぱりめっちゃ怖かったねー、また乗りたいねーなんて。

本作も「踏んではいけないフラグ」がそこかしこに生えてるのを
恐ろしいくらい踏んでいく主人公たちをご覧になりながら、
どうか思う存分ハラハラしてください。

鑑賞中に「やめろっつってんだろーが!!!!」と何度声が出かかったことか。。。

何が起こるのかを解った上であえて乗ってみる。
これが本作の醍醐味です。

それにしても本作の元凶である火星産の地球外生命体。
深海生物をモデルにしているようで。
ワタクシのイメージではオワンクラゲ+スカシダコみたいなやつに見えます。
↓↓↓
libutron.tumblr.com様のページをご参照(英語です)
http://libutron.tumblr.com/post/122350081421/mindblowingscience-ten-animals-that-have-evolved


予告編や特報関係の映像だとなんとなく可愛いクリオネの様な感じで
映っていますが・・・・
クリオネだって捕食する時はハンパなく怖いですものね。

本作の生物。ご丁寧にあるニックネームもつけられます。
それがまた恐らく理化学系の方ならニヤリとするようなお名前で。
一般人のわたしたちとしては可愛げのある愛称だと捉えればいいのでしょうけど。
その『彼』
グロテスクだけど、その辺のRPGなら序盤で倒せそうな感じです。

しかし、強い。
圧倒的に強い。
絶望的に強い。

そして異常なスピードで進化し、並々ならぬ知能を持ち合わせています。

もうやだこの任務。

デットプールが噛ませにされるのであれば、もう範馬勇次郎でも呼んでくるしか無。。。。。。



あ、いけね。この台詞はまんま「生命体への激励」になっとる!!!

よく思い出してみてください。皆様。。。。
われわれはエイリアンですら倒すことは可能だったんですよ。
(注意:シガニーのエイリアンです)
比較しちゃいけませんが、人類はプレデター先輩ですら戦闘不能にできるんですよ。
(注意:道連れにされますけど)

でも、こいつは別格。

この映画のシチュエーションがありきたりなものだとしても、
他の作品と一線を画しているのはこの「絶望感」

幻想生物の様な外観、恐ろしいくらいの硬さと攻撃力。

ISSってもの凄く狭いのに、人間よりも移動経路も速度も上な相手から逃げろって
どんな無理ゲー。。。。

しかも倒せない。
倒せない、ゼッタイ。

なんだか「現実」を具現化したみたいなモンスターですよ(笑)

ホラーの王道である、登場人物紹介、目的紹介、未知との遭遇、そして崩壊劇。

テキスト通りの綺麗で無駄のない、そしてもの凄くテンポ良い展開。
前述のジェットコースターではないですが、ダイナミックでスピーディーな構成は観ていて飽きません。前半の導入からしっかりと観ていてください。
登場人物たちの立場、関係性、使命感、プロとしての自信、仲間への信頼関係。
そうしたものをしっかりと受け止めて、はじめて崩壊していく劇中の彼らに寄り添うことができます。

ワタクシも日本人ですから、どうしても真田広之さんに目が行ってしまいました。
真田さん、単なる脇役ではなく、できる技術者であることと日本人であることを劇中で自然に表現できていたと感じました。


もうひとつこの作品を際立たせているのが、美術です。
舞台のISSですが、実際に宇宙に上がっているものを再現しているとのこと!!!
国際宇宙ステーションってニュースなんかでも度々取り上げられますけど、
よほど興味が無いと中身まで詳しく知らないですよね。
わたくしもSF好きだとか言っておきながら、ISSをはじめとして現代の宇宙工学や建造物については素人同然の知識しかありません。。。
よって、本作を観て素直に感動してしまいました。
ピュアだった少年の頃のような感動です(汗)

これについては映画.com様の記事でも取り上げられています。
↓↓こちらの記事です↓↓
http://eiga.com/news/20170623/17/

ゼロ・グラビティ(2013年)、インターステラー(2014年)、オデッセイ(2015年)と宇宙物の作品が続いていたのですが、これらの劇中に登場するアイテムも建造物もきちんと考証されているものが登場しているのですがなんとなく見逃していました。
忠実に再現されたISSが登場するということも忘れてはいけないポイントです。
SFみたいじゃん!ではなく、もう現実になっているガジェット群に狂喜乱舞。

ただし、予想できたとは言えラストシーンの描写は結構エグいものがありました。
一瞬でしたがあの描写。ホラーには耐性があったと思っていましたが、、、、
「・・・気持ち悪い」
あれっていったいどういう状況なのかと思い返して脳内再生しても
、、た、たわばっ!!!!
そこらの過激なスプラッター描写よりひどい嫌悪感を久々に覚えました。

あぁ、、、終わったな。と。

この救いの無さ。虚無感。
わたしたちを抱きすくめる圧倒的な絶望感。
こういうのを思い描いていたはずなのに。。。
真新しい話でもないと書いていたくせに。
あれ、わたし、泣いてるの???

精緻を尽くした映像美とともに、こういう感覚を味わいたい方は是非劇場まで
足をお運びください。

そうそう、どうして人類史に刻まれるほどの実験をISSで始めてしまったのか・・・・
そこはツッコんじゃダメですよ。
それこそ「待てぇい!」

※「待てぇい!」(byラストサムライ)が好きなので引用していますが、
劇中真田さんは一言も「待てぇい!」と言いませんし、もちろん日本刀も登場しませんのであしからず。

2017年映画鑑賞 115本目

<余談>


まったくこの映画には関係ないと思いますが、
ワタクシの勝手な脳内関連付けで、この作品の追いかけっこが
アニメ カウボーイビバップ(1998年)のSession#11「闇夜のヘヴィ・ロック」と
ダブってしまいました。
ライアン・レイノルズもエドみたいに、こいつを喰らってやればよかったんだ!!!



◆Overview◆

・原題:Life 2017年公開
・上映時間:103分
・監督:ダニエル・エスピノーサ
代表作:『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2014年)
・脚本:レット・リース
    ポール・ワーニック

<メイン・キャスト>
ジェイク・ギレンホール
レベッカ・ファーガソン
ライアン・レイノルズ
真田広之
アリヨン・バカレ
オルガ・ディホヴィチナヤ

2017/07/07

ジョン・ウィック: チャプター2 感想 ~ジョン、仕事やめるってよ~【映画レビュー】

[映画感想]


◆ジョン・ウィック: チャプター2 感想◆


評価/オススメ:★★★★★★★★★★!!!!!
(もっとあげたい)

◆synopsis◆


伝説の殺し屋ジョン・ウィックによる壮絶な復讐劇から5日後
彼のもとにイタリアン・マフィアのサンティーノが姉殺しの依頼にやって来る。
しかし、平穏な隠居生活を望むジョンは彼の依頼を一蹴した。
サンティーノはジョンの思い出の詰まった家を無残にも破壊。
一命をとりとめたジョンはサンティーノへの復讐を決意。
生命の危険を感じたサンティーノはジョンに膨大な懸賞金をかける。
世界中の殺し屋の標的となったジョンのたったひとりの戦いが始まる。

※公式HPより
※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正

◆comment◆


皆様、2017年7月のエンタテイメント作品はジョン・ウィックで決まりです。
特にアクション好きの皆様は叫びながら海にでもダイブしたくなるぐらい、興奮すること間違いなしです!!!!



2017年7月7日本日から公開です。


予告編はドラマチックすぎる繋ぎ方が本編への導入としてはちょっと。
展開は激しくももっと静謐な感じです。
この予告編は予告編として好きなんだけど。。。。


あぁ、しかし劇場から出ても興奮で指の震えがとまらない。。。。
キーボードがうまく打てない。
誤字脱字は興奮状態で書いている人間だということで、ご勘弁を(涙)
あとで見直しますので(汗)
アドレナリン全開です。。。。


さて、これ嬉しい意味で困ったぞ。
説明しなくても、お好きな方には不要ですな。
監督、脚本、製作総指揮にお名前を連ねている方の経歴はこの方面の映画を作るのに何の違和感も感じません。公式サイトにも書かれていましたが、キアヌとは既にマトリックスリローデットやレボリューションズでも絡んでいて気心が知れた仲です。
デビット・リーチは『デッドプール』の続編の監督も務めます。

主演は(本シリーズで復活とか書かれて良かったね)キアヌ・リーブス。
宿敵を演じるのは「野良犬たちの掟」や近年だと「二つ星の料理人」でも好演のリッカルド・スカマルチョ(舌噛みますね)
殺しの世界の掟の王、コンチネンタルホテルの支配人にはイアン・マクシェーン。
コンチネンタルホテルの忠実なる案内人にランス・レディック
(個人的にはランス・レディックのお上品さに撃沈)
ジョンを付け狙うことになるキャラが見事に対照的なライバルにコモンとルビー・ローズ。
コモンは『スーサイド・スクワッド』でもいい味出ていましたが、本作ではジョンと互角に渡り合う名シーンを演じます。特に地下鉄のシーンは必見。
本作のクワイエット(笑)ルビー・ローズ。その辺の殺し屋顔負けの華麗な技でジョンを追跡します。言葉を発しない彼女のハンドガンもサイレント。
どうでもいいですが、ルビー・ローズさんの出で立ちは、どう見てもSNKの名作格闘ゲームであるKOFのキングです(余談)

そして忘れてはいけないモーフィアス、ローレンス・フィッシュバーン。
ジョンとはなにやら因縁がある仲。
殺し屋の世界も複雑だと教えてくれます。
本作でもバリバリ預言者です(笑)

さて、本題に・・・
この物語に関しては、複雑な伏線もトリックもどんでん返しもございません。
そういう余計なものはオッカムがカミソリできれーいに剃り上げてしまっています。
だから身構えずにスクリーンを見つめてください。

物語は前作の終了直後から始まります。
というか、オープニングのこの導入までが前作「ジョン・ウィック」だったんですね。
そういう訳で予備知識として入れておくのは「前作」だけで良いのです。
そのあたりは親切過ぎる。

映画好きの方には鑑識のような目をお持ちの方も多数いらっしゃいますので、ワンカットワンカットの意味や配置された家具、調度品、BGMに至るまで丸裸にするみたいにすることで無常の喜びを得る(もちろんわたしもそうですが)という楽しみ方もございますが、本作に関してはそうしたものは物語の装飾品でしかございません。

なぜか???
というのも、ストーリーはジョン・ウィックにとってそれほど重要ではないのです。
ジョンという伝説の殺し屋がいかに戦うのか?
いかに魅せるのか?
そうした状況をわたしたちは追うのです。
つまり『ジョン・ウィックという世界』それ自体が物言わぬ物語そのものなのです。
この感覚は戦闘がシステマティック過ぎているが故に、あたかも物語ではなくミュージックビデオでも観ているような錯覚すら呼び起こします。
1作目も本作もその太い柱だけは背骨としてしっかりと建っていて、一切ブレていません。

だから
本作は考えるのでも、感じるのでもなく、
ひたすら『観る≒魅る』映画なのです。

研ぎ澄まされた現代の演舞、所作。

一切の躊躇いなどない急所への攻撃。
撃つ、捌く、仕上げる、次の標的へ。
アクション映画にありがちな目まぐるしくアングルを変えるようなことはありません。
カメラワークはあくまでも静か。派手な戦闘BGMもございません。
本当のプロフェッショナルにとっては戦闘とは飾るものではなく、ルーティンワークなのです。(このあたりはゴルゴ13にも通じますね)
だから製作側がカメラをぶん回してしまうと、途端に安っぽくなる。
なるほどなぁと。
この作品の「生々しさ」ってこの演出によって昇華しているんだよなぁ。
この感覚を味わうとマトリックスとかもう見れないなぁ。
飾らないことが、かえってジョンの壮絶さを際立たせ、超人的な戦闘能力を私たちに示してくれます。

小気味良すぎる攻防の連続。気がつけば死屍累々。
連続しているくせに、ひとり捌く度に「おったどー」と聞こえんばかりの高揚感。
そして銃撃はあくまでセミオート、そしてメインアームはハンドガン
これで萌えないのは男の子ではありません。
これ、、、、TPSやFPSが個人的に好きだからだけど、ヒットマークとか獲得経験値と連続キルメダルがチラついてしまうのですよねΣ(´∀`;)
どこのプロゲーマーが操作してんだと。
あのぉ、手元カメラ見せてください。
エイムbot使ってませんか?
戦闘終了後のラウンドクリア感が満載なのもいけないですよ。。。

だから1作目についてもストーリーが単純だとか、入り込めないとかいうレビューもございましたが、それは製作側がどこに力点を置いてこの映画を作ったのかが違っていただけなのです。
本作では調度品は装飾でしかないと先程は書きましたが、この作品の叙情性を最大限に高めるために、用いられる全てのアイテム、全ての場所、全ての脇役の方は配置されています。

これほど明確な意図のもとで一貫して構築された世界観。
現代を描いているはずであるのに感じる強烈な異世界感。
(もしかしたら、ジョン・ウィックの世界ってマトリックスのひとつなんじゃないの?とかいう幻想を抱くわたしはどうかしている!!!!)

そういう意味で作品を追っていくと、体内の水分が全て口から出ちゃうくらい垂涎ものの
シーンしかありません。製作側のこだわりは執念と表現しても過言ではないぐらい恐ろしいものがあります。

ひとつひとつの乗り物も、衣服も、文房具も、調度品も、舞台も、もちろん武器も言葉ですら・・・・何度も見直して視覚的に「愛でる」あるいは質感や手触りすら感じたくなる。
そんな作品です。

ストーリーではなく、彼らの住む世界(ニューヨークなんだけど、私たちがイメージするニューヨークは一切出てこないしなぁ。見慣れたものですらファンタジーに感じるもんなぁ。出演者が持っているイメージが強すぎるのかも)に入り込むことができれば、
ジョン・ウィックという作品は観ている側にとって無常のものとなるでしょう。

この感覚は「キングスマン」では感じなかったなぁ。
あれも大好きなんだけど、あっちの方が『マトリクス』寄りに感じたものなぁ。
キングスマンは世界を作っているというより、アクションにドレスを被せたようなものだもんなぁ。

ワタクシは即テーラードスーツを作りたくなりました。。。
もちろん黒の。

Q「裏地はどうなさいますか?」
A「戦闘用で」
※世界でジョン・ウィックだけが似合う台詞ですな。。。。

ところで、ジョンの勝負服が黒であることは暴力の象徴で、もっぱら戦いは夜間であることもその後ろ暗さを表現していると考えたのはワタクシだけでしょうか。

また、これは小説でも言えることですが見せ場や美味しいところを観客、読み手に媚びるように説明していないところは本当に個人的に好きな構成です。
用語集なんかも公式サイトにないし。それも良し。
ディテールって創り手が『表現する』ものであって「実はこの話のこれって、こういうことなんですけど解りますか?」なんて過剰に教えてあげようとする姿勢は物語をメタボにしてしまう危険性があるものです。
そういう方のお話は、映画でも小説でも、ワタクシはパスかなぁ。

ルール、秩序、掟、というワード
社会を構成するためには必須ではあるけど、反面人を縛り付ける鎖としてこのワードは散りばめられていて、強烈なメッセージとしてあげられます。

現代のこの世の中で『自由であること』とはどういうことなのか?
どれほど有能であっても『システム』に組み込まれることでした人は生きていけないのか?

『システム』に組み込まれることで得られる安心感。みんな感じてますよね?
その恐ろしさ。。。。。

ジョン・ウィックも、そして新しい相棒として存在感があるワンちゃんも、自由に生きることの答えをこれから出さないといけません。
ここまで来ると、あのワンちゃんがジョンの元に来た経緯にもこの作品のメッセージが感じられる。。。なるほど。

ただ、終盤のシーンで「すべての目がお前を見ている」という重要な演出があるのですが、アメリカのそして今の世の中のあり方、個人の自由の危うさ≒国家による『自由の保障』と代償としての『管理』の有様が、痛烈な皮肉として表現されているのには脱帽です。

あぁ、そうか、結局ジョン・ウィックの世界とは今のアメリカ(まわりまわって日本も)なんだ、と。
そうした皮肉たっぷりに異世界として世界を作り上げたこの作品は、実はとんでもなく深いのだなぁ。

ラストシーン。
彼らの背中からは哀しさ(悲しさではない)とともに、本当の戦いを始めるという闘志を垣間見れます。
(でもこれアメリカとか、国家、社会のあり方を皮肉ってるんだろうなぁ。下手なディストピア映画よりズシンと来るなぁ)

この映画は四の五の言わずにご覧になることが最も楽しめます。
まずはご覧になった上で、この叙情的で官能的な世界に浸ってみてください。
きっとそこは新しい『マトリックス』の世界(笑)です。

2017年映画鑑賞 114本目

◆◇番外編◇◆


明日からできるサラリーマンがジョン・ウィックになるための5つの方法

①仕事は必死に習得すること。芸術になるまで自分の仕事を高め続けよう。
②そうして仕事はできても、無駄口は叩かず、自慢もするな。仕事は背中でするもの。
③言い訳ではなく、YESとNOは誰に対してもハッキリ言うこと。
④この3つができれば自然と「自分の流儀」を確立できるはず。確立させよう。
⑤「自分に相応しい格好」をしよう。キーワードは統一感。

Lifehackerあたりが書きそうなので(笑)今回は先手を打ってみました。

◆overview◆

・原題:John Wick: Chapter 2
・2017年公開
・上映時間:122分
・監督:チャド・スタエルスキ
代表作:『ジョン・ウィック』
・脚本:デレク・コルスタッド
・製作総指揮:デビット・リーチ

<メイン・キャスト>
キアヌ・リーブス
イアン・マクシェーン
ローレンス・フィッシュバーン
リッカルド・スカマルチョ  
ジョン・レグイザモ
フランコ・ネロ
ルビー・ローズ
コモン
ランス・レディック

2017/07/01

ディストピア パンドラの少女 感想 ~子供がまだ『喰って』る途中でしょうが!~【映画レビュー】

[映画感想]

◆ディストピア パンドラの少女 感想◆


評価/オススメ:★★★☆☆

◆synopsis◆


真菌の突然変異が起き、感染した人間は思考能力をなくし、生きた肉のみを食すハングリーズと化した近未来。
爆発的に蔓延したその奇病により、人類は絶望の危機に瀕し、残った少ない人々は安全な壁に囲まれた基地内での生活を余儀なくされていた。
そんな中、イングランドの田舎町にある基地ではウィルスと共生する、二番目の子供たちセカンド・チルドレンの研究が行われていた。
その子供たちは感染しているにもかかわらず、思考能力を維持し、見た目は人間の子供そのものだった。
彼らから、ワクチンを作り出そうと模索する中、子供たちの中に高い知能をもった奇跡の少女メラニーが現れる。
彼女は人類の希望となるのか―絶望となるのか。

※公式HPより

◆comment◆



すみません。
邦題変更してくださーーーい!!!
配給会社がトンチンカンなタイトルとかネタバレに直結する副題をそのまんまつけてどないすんねん(汗)

2017/7/1 日本では本日から公開です。
それにしてもディストピアって、誰がメインタイトルにしてしまったのか。
副題のパンドラの少女も、なんで加えてしまったのか・・・・
あぁ、これ原作の邦訳版のタイトルなのか・・・・。
そもそも原題を紐解くと、そういうことになるのかぁ。。。。
でも、入れなくていいよなぁ。。。。
だってこれからチケット買って(もしくはそれなりの手続きで利用料金払って)観るんですよ。

もっと言うとタイトル決定した人たちは『ディストピア』って、言葉ちゃんと理解しているのかなぁ・・・・。
もしくは製作陣にも確認したのかなぁ・・・
あえて邦訳版のタイトル省くとか配慮したほうがよかったのに。
そのままポンっとのせちゃったのだろうけど。


この作品はディストピアではなく、人類の終末を描いた物語です。はい。
もっともっと、言ってしまうとゾンビというコンテンツは出てきますが、ゾンビ作品には入れられません。
たぶんホラーとは違う方向性のお話ですよ、コレ。

もの凄くこじつけて、冒頭の導入がディストピアらしく(これでも屁理屈になるかぁ)映らないこともないですが、
それとも・・・・エンド??
だけどなぁ、何度思い返しても「ディストピア」とは結びつかないんだよなぁ。
ワタクシの理解力がないのかなぁ。。。。
誰にとってのディストピアなのかなんだよなぁ。
あの子らが言ってみれば管理されていたのはむしろ正当な理由だものなぁ。

こういうぶん回し感はむしろ『メッセージ』(本年日本公開 原題:Arrival)にも近いものを感じます。
(宇宙人との遭遇という出来事を通して、実は本題が別の所にあったという意味で)

このあたり、鑑賞後に肩透かしをくらう方も多いでしょうからご注意ください。

ワタクシも『ドーン・オブ・ザ・デッド』(04年)や『28日後』(02年)『28週後』(07年)の際に「これこれ!!」って感じた絶望感や終末感にトリップするつもりでしたが、事前に原作をきちんと読んでどんな話かを理解しておけばよかったと思いました。
まぁ、楽しみだと感じた映画ほど、あえて情報収集しないで臨むのが好きなので、仕方がないですな。自業自得です。

ブラピたちがゾンビ小説の衝撃的傑作「WORLD WAR Z」の原作をこねくり回した結果、全然違う話やんけ!としてしまった事例もあるので、いい意味でそちらを期待していたのですがね。文月は断然「WORLD WAR Z」原作派です。原作は読み返しすぎて擦り切れてるから今月読書用に新しいの買います。

ところで映画に限らず、物語のタイトルって本当に大切だと思います。。。。
タイトルや副題で物語のネタバレをしてしまうのはどうかなぁ。

このあたり、ワタクシも個人的につぶやいてきましたが、最近特にひどくないですか?
ちょっと騒動になったのは秋に公開予定の「ドリーム 私たちのアポロ計画」が記憶に新しいですね。
※参考記事(リンク貼ります) ITメディア様
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1706/09/news113.html

エヘン、あえてお話します。

原作をすでに読まれた方にとっては、答え合わせの作品として観ても良いかなぁという感じです。
そして原作に触れていない方は、原作をご覧になることをオススメします。
さらに加えると「パンドラ」っていったい何を意味しているのかご存じの方はもう・・・・ぶ、ぶべら!!!!

むしろ原作を読まれたほうが、驚きも、考えさせられるものも多いのではないでしょうか?
このあたり、トンチンカンなメインタイトルと副題を決められた方たちが、
公式HPの情報開示の仕方も含めて自ら結末をバラしているようなものなので、致し方ないです。

※どうでもいいですが、セカンド・チルドレンとか「アスカ」ではありませんので
ご注意を。(おそらく原題ではチルドレンズだろうな)

それではこの物語って何も魅力はないの?
いいえ、メッセージは確かにあります。

この物語を象徴する言葉は「淘汰」であり「選択」というワードです。
描かれる崩壊した世界はそのままモラルや善悪が混沌としてしまった今を象徴していいて、それでもその混沌の中から生まれた「選択(決断)」の是非がキーポイントになります。

結局のところ、人類に火をもたらしたプロメテウスに激怒したゼウスが人類に厄災をもたらすために女性をつくり「すべての贈り物」(容姿、能力、魅力など、そしてピトス)を与えられた彼女が何をしてしまったのか?
という神話を下地に、「生き残る」という当たり前の生存本能を持った「次世代の子ら」がどんな「選択」をしたのか?
わたしたちは何を彼らから得ようとし、彼らは何をもたらしたのか?

今年度わたくしが個人的に見てきた映画は結末は違えど概ね同じようなベクトルを向いているのかなぁと感じます。
「パッセンジャー」然り、「メッセージ」然り、「ローガン/LOGAN」然り、そして本作。

「淘汰」と「選択」という言葉を軸にこの作品を観ることができるのであれば、一見地味だけど実は魅力的な物語であると受け止めることもできるのではないでしょうか?

ラストに至るまでのイベントは逃避行を続ける小さなグループ内での出来事というカタチを取りながら、下地になる神話のエッセンスが濃厚に見え隠れします。
もちろん、人類の命運を担うほどの研究をしているという設定の割に脆弱過ぎる環境に彼らがいることや、
最大のキーポイントである「この物語のパンドラの箱」が、確かに幻想的ではあるけれど「あんなものなの?」とツッコミどころもたくさんあります。

あれが何なのか解っているなら、世界はなんで放置してんの??
絶対解明されてるだろーが!!!なんか手を打てるでしょ!!!

と、絶対に思うだろうし。

セカンド・チルドレンを隔離して研究しているのは解るけど、人類が滅亡するかしないかの切迫した状況で、彼らを「人間的に育てる」→研究に「人道性」が介入し→結果、研究が瓦解してしまう・・・・
というのは有り得そうだけど、現実味が薄いのでは?と思います。
そこまで逼迫した状況ならむしろ問答無用でしょうな。

しかしながら、徹底してギリシア神話を下地にしている本作。
この象徴的な説話(日本語副題のあれです)の通り、重要な選択(決断)を迫られる3人の主要人物が結末からすると『全員女性』でしかもそれぞれ『若年・成年・熟年』と世代が見事に別れているのには唸りました。

ゾンビホラーだと思って観てしまうとこの物語の本当のところを観るのは難しいです。
文月も「なんだよこれ??全然怖くないし」と呆然とした口です。
この物語はホラーではありません。
そしてディストピアでもありません。
時代も世代も大きな流れの中でどうしようもなく移り変わっていく、どんなにあがいても淘汰されていく、どれぞれの世代がそれぞれ最善と思われる選択を迫られ、その結果もたらされるものをどう受け止めるのか?
そんな思考実験をした物語なのです。

人類に繁栄をもたらした『火』が象徴するのは『力』です。
その『火』がパンドラに渡った時・・・
この物語の最大の皮肉はそこです。
ラストシーンに希望を見いだせる人がいたとしたら、それはおそらく「次世代の人」なのでしょう。
少なくともワタクシには希望は見いだせませんでした。
ディストピアではなく、彼らは桃源郷を作ってしまったのだと。
むしろそういうタイトルにしたら唸ったのだけど。


2017年映画鑑賞 104本目

◆overview◆


(原題:The Girl with All the Gifts)2016年公開(日本公開2017/7/1)
上映時間:111分
・監督:コーム・マッカーシー
代表作:SHERLOCK Season3 三の兆候など
・脚本/原案:マイク・ケアリー

<メイン・キャスト>
セニア・ナヌマ
ジェマ・ア—タートン『アンコール!!』(2013)
グレン・クローズ『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)
パディ・コンシダイン『チャイルド44 森に消えた子供たち』(2015)


2017/06/24

エリア51/area51 感想~お前のOKは、映画的なOK~【映画レビュー】



◆エリア51 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆
(破綻具合を評価しています)

◆synopsis◆


宇宙人と遭遇した者たちを収容していたと噂される米政府極秘地区“エリア51”
その謎を陰謀論を唱える若者3人が暴こうとする。
そして、この隠された施設で彼らが見つけたものにより、恐ろしい、想像を絶する秘密が明らかになっていく。

※paramount_international youtube予告編より
※ネタバレ防止に付き、一部文月加筆訂正

◆comment◆


やっちまったなぁーーー!!!
やっちまったよ!!
ヒャッハーって感じだよ!!
笑撃の探検隊だよ!!!

ご機嫌いかがですか?またまたデスキャンサー文月です。


いい意味で良かったDEATH。

個人的には好きだったんですよ『パラノーマル・アクティビティ』
断然1作目です。
だって素直に恐怖を引き立てる演出ができていた手作り感満載の映画でしたよ。
当たったからといって続編を作る・・・続編はバジェットも大きくなり、
比例して演出過剰になり、「ホラー映画」になってしまう。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」然り、「REC」然り。
1作目監督を努めたオーレン氏が製作ではなく、再び監督を務めたのが本作。
工夫次第でモキュメンタリーってものすごく楽しくなる手法なんだけど、
オーレン監督、少しおイタが過ぎましたな(笑)
川口浩探検隊になってるやんけ!!!

だけど何でこれ劇場公開とDVDでレンタルしてないんだろう・・・
めちゃくちゃ個人的にはツボでした。
本作、実は日本ではネット配信(TUTAYAディスカスやAmazonビデオ、iTunes)でしか観られないんですよね。
(17.6.23現在)
7月の劇場公開を前に一休みということで、たまたまyoutubeで予告編を観て即ポチリしてしまいました。
(6/24劇場公開の『ハクソー・リッジ 』は題材が題材ということもあり、コメントは控えます。文月は本作を幸運にも試写会で観ました)

幽霊モノで味をしめてしまったオーレン監督が完全にネタで創った(もちろん商業的な意味で)映画です。
超B級ホラー。お休み前か、お休みか、どちらにしてもゆる~い気持ちで楽しめる、
完全にネタだと解った上で鑑賞するべき1本。
愛と青春の探検物語です!!!!

題材が「エリア51」ですからね。
予告編をご覧になれば、どう考えたって『あとは察せよ』的な
トンデモ展開が予想できますよね。

予想通り破綻してますよ!!!
例えるならおもしろ動画とかでありそうな、空中分解していって、最後はバラバラになる飛行機ですな。
えぇ、だってこれはきっとネタですからね。
その破綻していく様を楽しむ映画です。
※レビューが割れているのは十分承知してます。ネタだと解りきって見ればトンデモ展開を楽しめます。
ただし、酷評した「ラスト/ナイト」よりも全然おもしろいです。


ストーリーとしては・・・

①主要人物はこの3名の勇者達。
『大丈夫、大丈夫ってお前はドラ○もんか?』リード君
『良識派だけど結構アグレッシブ』ダリン君
『実はビビリ』ベン君
リード君が仲間内のパーティ中に突然行方不明に→帰り道の道路に仁王立ち
これが全ての始まりでした・・・・
※ちょっとドキッとしたんだけど、怖くなんかなかったんだからね!!

②この行方不明事件を境に人格が変わってしまったリード君
とある目的のために私財も仕事も全部投げ打ってしまいます。
オープニングのパーティピーポーからの変わりように笑えます。
※不安定だからといってオーガスタ研の強化人間ではありません。
ガジェット披露の場面があるのですが、胸熱です。
いったい幾らかかったんだよ・・・・・
妻帯者なら奥さんに確実に半殺しにされるほどの量のアイテムを買い込んでいます。
リード君は独身なので難を逃れたようですよΣ(´∀`;)

ただ「ブレア・ウィッチ」と違うのは、ガジェットがきちんと活躍するんです。
そこは観ていて謎の満足感。


③ダリン君、ベン君はそんなリード君の計画に付き合うことに。
目的地はもちろん「エリア51」への潜入。
だけど、行方不明事件がきっかけとはいえ、どうしてエリア51に行くのかはボヤッとしていて。
行くしかないから、行く。
山があるから登る的な展開ですが、いいのです。
これでいいのです。

④どうあってもエリア51に惹かれているリード君。
現地に協力者を何人も得ていて、かなり頼もしい感じ。
このあたりから、「ずっとリード君のターン!!!」

ここで、パーティに4人目の人物が加わります。
ヒロインのイェレナです。結構、素敵。
そしてリード君に似ている。。。
空が、、、落ちる。

⑤さぁ、突撃だ!!!!という訳にはいかないようでΣ(´∀`;)
どうやらあるアイテムが必要。
という訳で「ドントブリーズ」的なドキドキ潜入大作戦決行。
お前ら絶対バレたよね!!!!
なんで捕まらないの!!!!
※このあたりはインターミッション的なシーンが続きます。エリア51関連の小ネタ(職員専用のジェット機やUFO目的の方向けモーテル、侵入者の監視方法やその対策など「いかにも」なものが結構時間を割かれて登場)が満載です。
ちょっと内輪で揉めるけど、これもお約束への布石です。
「大丈夫だ、問題ない」
こんなリード君の強引さをたっぷりと堪能してください。
だって、ずっとリード君のターンなのだもの。


もう上映時間4分の1ぐらいしかないんだけど・・・・と、
観ている側の不安が絶頂に達した時に『リード君探検隊出発!!』
おい、エンディングまで間に合うんだろうな・・・・
※このくだりからエリア51にたどり着くまでが一番熱いです。
この間『が』この映画の本編です。文月不覚にドキワク!!

え?なんで潜入する過程が本編なのかって?
だって、エリア51に到着した途端に破綻するからさ。

お前らやかましすぎて絶対に潜入バレてるんだから、早く帰れ!!!!
という、お待ちかね、ツッコミ満載の『破綻』の開始です。
あぁ、製作陣疲れちゃったのかな。
だけど予告編でチラ見したあのシーンとか、このシーンはここからですよ!!
え、もう上映時間ないんだけど・・・・・

彼らはここからエリア51の本当の恐ろしさを体験するのですが・・・・

リード君!ここからの悲劇のほぼ9割は『お前のOK』のせいだからな!!!!
このあたり『メイのバカ!!もう知らない!!!』に匹敵です。。。。
トトロです。ネコバスで逃げてくれ・・・・頼むから。

いやぁ、結構真に迫って逃げているんだけど・・・・
なんでこんなに堅牢な施設なのに『奴ら』を制御できてないの・・・米軍さん。
というかリード君が踏んだフラグって、ここを崩壊させるほどのものだったの??
とてもそうは見えないんだけど・・・・
逆に、そんなに脆い基地だったとしたら、よく何十年も事実を秘匿できたね!!!
というか、トンデモテクノロジーを持っている奴らがなんで化け物なの?
知性とか無いの???あ、あったんだ!!!
っていうか、リード君達はマトリックスの武器庫にでも行っちゃったの?

・・・・と、この破綻具合といったら息もできないくらいのラッシュ、ラッシュ!
謎と疑問だらけなんだけど、笑撃的であることには変わりない。
あれこれ考えちゃいけないんだ、・・・
だってお前らリード君無視して早く逃げて!!!頼むから!!!
あぁ、B級だなぁ。コレコレ!この感じ!と逆に興奮。

OK、OK、ノー・プロブレム。
リード君の根拠のない肯定が招いた悲劇の先に見える教訓。
「よく解らないものには近寄らないほうが身のためだ」
という、至極散文的なものでした。

観る側を襲うトドメの一撃はまさにDyson。
吸引力が衰えないただひとつの掃除機です。

あ、無かったことにするってことだったりして(笑)
こういうテイストの映画、またお待ちしてます。

2017年映画鑑賞 102本目

◆overview◆


・原題:Area 51
・2013年制作 2015年公開(日本劇場未公開)
・上映時間:95分
・監督:オーレン・ペリ   
代表作:『パラノーマル・アクティビティ』
・脚本:オーレン・ペリ

<メイン・キャスト>
リード・ワーナー
ダリン・ブラッグ
ベン・ロヴナー
イェレナ・ニク
フランク・ノヴァク

2017/06/17

リベンジ・リスト 感想 ~男なら、クローゼットの奥に人には言えないものを隠しているもんだ~【映画レビュー】

[映画感想]


◆リベンジ・リスト 感想◆


評価/オススメ:★★★☆☆
(90年代のノリが好きなら★★★★★!!!)

◆synopsis◆


目の前で強盗に妻を殺害された失業中の中年男。
容疑者は捕まるが、裏社会と繋がっている悪徳警官によって釈放されてしまう。
事件は闇に葬られるかと思われた・・・・

理不尽な社会と、妻を守れなかった己の無力さへの怒りが,、捨てたはずの過去を呼び覚ます。
善良な市民として暮らす男はかつて数々の殺しを請け負ってきた特殊部隊の元工作員だったのだ。
封印していた殺人術を総動員し、かつての相棒とともに復讐に手を染めていく。
やがて妻の死に隠された巨大な陰謀を知ったとき、男の怒りは臨界点を突破する―
お前もやはり悪なのか!!

※公式HPより
※一部文月加筆訂正

◆comment◆


懐かしい。
ただひたすらに、懐かしい。
僕らの知ってるアクション映画って、もともとこういうもんでした♫

日本では2017/6/17 本日から公開です。

『スターウォーズ』『アベンジャーズ』が幻想的なアクションなら、
『マトリクス』『リベリオン』が演舞的なアクションなら、
『ジョン・ウィック』は魅せるアクションなら、
本作『リベンジ・リスト』は90年代に大量に出回ったテイストがたっぷりの『解りやすい』アクションです

そんな感覚に囚われても仕方がない。
監督のチャック・ラッセルは『マスク』(95年)『イレイザー』(96年)『ブレス・ザ・チャイルド』(01年)とそっち方面のお方ですものね。

主演は「また紹介記事とかに完全復活とか勝手に書かれているけど、そんなことないよ。自宅が飛行場すんごいセレブ」ジョン・トラボルタ。
本作のムードメーカー、ジョン・トラボルタの相棒役にはクリストファー・(ハーディー大佐)・メローニ。
ふたりとも実はすごいんですという見せ場がキチンと用意されていて(それも90年テイスト)、
このふたりだけでお腹いっぱい感があります。

若いイケメンよりも、渋いおじさん以上のヒーローって最近多い。
アイアンマンも、デッドプールも、マイティ・ソーも、ドクター・ストレンジも、バットマンも、ジョン・ウィックも、
ジャック・リーチャーもそれなりのお年です。

やたらと壮大で長くて、観客を置いていってしまうような大振りな映画が多い中で、
もう少し狭くて、短くて、近い、それだけでなくそれなりに熱い作品がやってきました。
同日公開の「キング・アーサー」が派手なソードアクションなら、本作は渋めなガンアクション(それも漢の夢アイテム・ハンドガンとナイフ)。

洒落たお店で豪華なステーキもいいけど、街に昔からあるラーメン屋の中華そばでホット一息。
そんな感覚が解る方は本作がオススメです。
そういうわけで★は3つ。

・・・これもまた、配給会社さんや紹介記事にちょっと言いたいのですが邦題がヒドイ
そしてこの映画を「ジョン・ウィック」と並べて言っちゃダメ。テイストも製作意図も全然違うんだから。
どちらかと言うと、90年代テイストのケチャップをたっぷりつけた「コラテラル」(04年)でしょうが。

公式サイトにも
映画史上、最も激しい“怒り”に突き動かされた復讐劇が今、幕を開ける
と派手に書かれていますが、おいおい、ライターさん。

主人公のスタンリー・ヒルが遭遇した不幸は確かにヒドイけど、こういう作品では「よくある設定」だし、近年だともっと怖いくらいの怒りという意味では『悪党に粛清を』(14年)のマッツ様の方が鬼気迫ってます。
★ワタクシの紹介記事★
【映画 感想】悪党に粛清を ―もう金輪際、相乗りはゴメンだ。―

それに何故か、ジョン・トラボルタが全編通して「そんなに怒っているように見えない」のでしたΣ(´∀`;)
あ、ここはツッコんじゃダメなのかも。ジョンは凄腕の工作員でしたものね。

この作品は確かに復讐劇という側面もあるけど、どうして自分で手を下すことになったのか?という方にフォーカスするべき。(『パニッシャー』にも通じる社会問題が背景に有りますよ)

そうそう。90年代ヒーローは細マッチョではなく、ゴツマッチョ。
スタローン、シュワちゃん、ジャン・クロード・ヴァン・ダム、ドルフ・ラングレン。
彼らに憧れて筋トレに勤しんだ80年、90年代生まれの世代は多いハズ(笑)
結局仕上がりは、ブルース・ウィルスみたいな感じになっちゃうのかも(笑)
それでもブルース・ウィルスはブルース・ウィルスというカタチを作っちゃってますからね。
ジョン様も還暦を迎えたと言うのにデカイです。
漢はこれでもいいんだと、踊って歌っている細マッチョ軍団好きのレイディー達に教えてあげよう。


この作品、冒頭の導入が凶悪事件の速報チックにこれでもか~と流すのですが、
「パニッシャー」と同じように、ここでこの映画の言いたいことは全て言われてしまっています。
テロも怖いですが、お茶の間のニュースで流し見されてしまうほどの凶悪犯罪が溢れているんです。
一般市民としてはそちらのほうが恐ろしいわけで。
すんごい経歴を持っている人も等しくそういうものに巻き込まれるということです。
その点「戦闘」をアートにした結果、ストーリーは料理屋のお通し程度にしてしまった「ジョン・ウィック」よりも社会性はあるのかなぁと。

とはいえ、
大筋のストーリーは明快過ぎる一本道の勧善懲悪もの。
追いかけっこです。
ひとり、またひとりと妻の殺害に関わった人間を芋づる式に追っていきます。
というか「どうせお前も悪いだろ」と感じた人間が「ホントに悪いんかい!!!」となる様は痛快でもあります。
アクションシーンも派手なカメラワークもワイヤーアクションもCGも一切ない「痛い!」肉弾戦が見られます。
シーンは少ないけど確かにオッサン達キレキレです。
それに細かいけど凶器の捌き方やそこからの反撃なんかは「もっと見せて!!」と胸熱。

ホント、90年代の解りやすいタフな漢の戦いを観る作品を彷彿とさせるので30歳以上の観客は「ある意味で安心」するかも。
わたしは好き。時々挟まれるウィットある台詞とか特に。
やっぱりなぁという演出や展開はエンディングまで続いちゃうんです。

逆に「複雑で入り組んだ伏線」「難解な設定」が当たり前の作品に浸かってしまっている若い世代の観客からは物足りなさを覚えるかもしれません。

ジョン演じるスタンリー・ヒルよりも好きになってしまった相棒デニスの拠点はなんと床屋。
なるほど、一昔前なら情報源は自動的に酒場だったけど、床屋もペラペラお喋りしちゃうという意味では見落としてましたな。
この辺、紳士の国の喫茶店やテーラードスーツ店を隠れ家にしていた「キングスマン」(14年)への皮肉かなとも感じて個人的にはツボでした。
続編あるかもな。スピンオフでデニスが主人公のドラマでも製作しないかなぁと期待です。

・・・・うむ。レンタルでも良かったかな(笑)
好きなんだけど、好きなんだけど。
通な方は是非劇場でお楽しみください。

2017年映画鑑賞 98本目

◆overview◆


・原題: I Am Wrath 2016年公開
・上映時間:91分
・監督:チャック・ラッセル
代表作:『マスク』(95年)
・脚本:スチュアート・ビーティー

<メイン・キャスト>
ジョン・トラボルタ
クリストファー・メローニ
アマンダ・シュル
サム・トラメル
パトリック・セント・エスプリト
レベッカ・デモーネイ
アサンテ・ジョーンズ
ポール・スローン

2017/06/10

【映画 感想】番外編 ~2017年上半期(1月~6月)鑑賞 オススメ映画~


 ご機嫌いかがですか?ホーリーキャンサー文月です。
 早いもので2017年も折り返しですね♫
 今年はいいペースで映画を観られています。
 本日までに劇場公開、旧作あわせて96本の映画/ドラマと巡り合うことができました。
 今回はその中から個人的にオススメしたい作品を紹介させてもらいます♫
 

 ◆第10位◆ アメリカン・レポーター


                                                    (原題:Whiskey Tango Foxtrot )

                                                          2016年公開/レンタル可能
オススメ:★★★★☆
ルポライター時代にアフガニスタン紛争に従軍記者として現地入りした
キム・バーカー女史の回想録を原作とした映画です。

わたしの紹介記事


 ◆第09位◆ ヴィジット


(原題: The Visit)
2015年公開/レンタル可能
オススメ:★★★★☆
※謎解きが好きな人にはオススメ。トラウマ注意。
M・ナイト・シャマラン監督作品。
公開中の『スプリット』より怖いです。ホント。

わたしの紹介記事
 【映画 感想】ヴィジット(主演:M・ナイト・シャラマン監督) ~知らないことが、一番怖い~


 ◆第08位◆ ボーダーライン



(原題: Sicario)
2015年公開/レンタル可能
オススメ:★★★★★

テロよりも怖い現代社会の病巣とは?を描いたサスペンス。
オール・ユー・ニード・イズ・キルのエミリー・ブラントが主演。
個人的には共演のベニチオ・デル・トロと
ジョシュ・ブローリンの渋さに悩殺された口。

わたしの紹介記事
 【映画 感想】ボーダーライン  ―越えていい一線を、自分で決められることは幸運だ―

 ◆第07位◆ ドクター・ストレンジ



(原題: Doctor Strange)
2017年公開/レンタル可能
オススメ:★★★★★

ご存知ベネディクト・カンバーバッチ主演のMARVEL最新作。
スターシステムっていいなぁ。
わたしもカトマンズに修行に行きたい。。。。

 ◆第06位◆ パッセンジャー




(原題: Passengers)
2017年公開/2017年8/2よりレンタル開始
オススメ:★★★★☆

水樹奈々さんの吹替観たさに鑑賞
・・・・では済まされない、結構グッとくるSFストーリーでした。

◆第05位◆ メッセージ




(原題:Arrival)
2017年公開
オススメ:★★★★☆

ファーストコンタクトというカタチを取った
『意思疎通』の再定義を狙った思考実験。
女性と男性では感想がまったく違ってくるのではないでしょうか?

わたしの紹介記事
 【映画 感想】メッセージ ~世界は『言葉』でつくられている~


◆第04位◆ 夜に生きる



(原題:Live by Night)
2017年公開
オススメ:★★★★★

快進撃が続くベン・アフレック主演作。
「バットマンVSスーパーマン」のごっついバットマンも
「コンサルタント」の複雑な背景を持つ殺し屋も似合いました。

◆第03位◆ 皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ



(原題:Lo chiamavano Jeeg Robot)
2015年公開
オススメ:★★★★★

ぼくだってこんなだもの、
こういう夢を描いて毎日出勤しているんだ。

わたしの紹介記事
【映画 感想】皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ ~とあるオッサンの、小さな恋とか 大きな覚醒(胸熱)とか~


◆第02位◆ シング・ストリート 未来へのうた 



(原題:Sing Street)
2016年公開/レンタル可能
オススメ:★★★★★!!!!!!!!!!!!!!!!!!

「ラ・ラ・ランド」で一時期すっかり盛り上がっていましたが
個人的には昨年公開のこちらをレンタルし、泣きました。
彼らの歌は何度聴いても「あの頃」を思い出させてくれる。
そして、もうひとりの主人公の熱い思い、あの仕草。
胸熱感涙です。

わたしの紹介記事
【映画 感想】シング・ストリート 未来へのうた -他の誰でもない、「君」に 届けたい、切なすぎる心―


◆第01位◆ ローガン/LOGAN 



(原題:Logan)
2017年公開

オススメ:★★★★★

どのようなものでも抗えないもの、老いと死
どのようなものでも抗えない関係、親と子(遺伝子)
どのような形であれ残っていくもの、GENE、MEME、SENSE
アクションよりも、考えさせられることが多い作品



☆★2017年下半期 期待大の映画 3作品★☆


下半期も楽しみで眠れない夜がいくつあることか・・・
あえて3作品を選ぶとしたら、ということで紹介です。

もう、有給休暇申請をして公開初日に行くんだから!!!

◆ジョン・ウィック チャプター2

2017/7/7公開予定




◆ダンケルク


2017年9/9公開予定




◆スターウォーズ 最後のジェダイ


2017年12/15公開予定



 
 今年は本当に豊作かもしれませんね。
 今回紹介した作品以外にも、素敵な映画はたくさんあります。
 またお会いしましょう♫

2017/06/09

パトリオット・デイ 感想~こうして、事実は物語になっていく~【映画レビュー】

◆パトリオット・デイ 感想◆


評価/オススメ:★★★★☆


◆synopsis◆


2013年4月15日。
誰にとっても『ありふれた1日』になるはずだった・・・・

殺人課の刑事トミーは朝からボストンマラソンの警備に駆り出されていた。
オリンピックの次に歴史の古いこのマラソン大会は、毎年祝日である“愛国者の日”に開催され、117回目を迎えるこの日も50万人の観衆で賑わっていた。

次々と走者がゴールインする最中、トミーの背後で突如大爆発が起こる。歓声は悲鳴に変わり、逃げ惑う人々と折り重なって倒れる負傷者で現場はパニックとなった。

到着したFBIのリックは現場に散乱した金属片を見ると「これはテロだ」と断言。
テロ事件はFBIへと捜査管轄が移ってしまう。
犯人逮捕に燃えるトミー達ボストン警察の警官たちは歯ぎしりをするが、病院を回って負傷者たちへ地道な聞き込みを行う。

やがて監視カメラに映る不審な“黒い帽子の男”と“白い帽子の男”が容疑者として浮上し、事件はアメリカ全土を揺るがす緊迫の事態へと発展していくのだった……。

※公式HPより
※一部文月加筆訂正

◆comment◆


この映画は決して踊る大捜査線ではありません。
もちろん事件と対峙するのは多くの警察の方です。
ただし題材は起承転結はありますがいわゆる「ドラマ」ではありません。
結果としてドラマチックに展開した事件を描いています。

非常にデリケートな事件を扱った本作。
アメリカという国はメモリアルをものすごく大切にする。

そのあたり日本とは違うのかなぁと感じます。
もちろん日本人だってそういうものを大切にするけども、違っているのは手法です。
日本では伝統的に事件や事故なんかをタブー視する傾向があり、
アメリカはその逆で明らかにしたり、キャッチコピーなんかをつけてシンボルにしてしまうことでイベントの温度を高めているように感じます。

監督はハンコック(2008年)とバトルシップ(2012年)は個人的には好きだよピーター・バーグ。
ローン・サバイバー(2013年)はSEALsがひたすら崖から落下して痛かったという印象が先行でしたが。

主演はバーニング・オーシャンにつづいて、わたしにとってはおそらくずっと”ボブ・リー・スワガー”マーク・ウォールバーグ。タフガイかと思いきやテッドでガラリとおちゃめキャラを演じたり、プロデューサーとしても幅広く活躍してます。
脇を固めるご存知ケビン・ベーコン、クローバーフィールド10のでっかいおっさんジョン・グッドマン。
おそらく本作いちばんのタフな男はJ・K・シモンズ。見ての通り、男、男、男。
そんな中、存在感たっぷりのカンディ・アレキサンダー(CSI:マイアミをご覧の方にはおなじみです)も結構イカしてました。

話を戻します・・・
実はワタクシの自宅の近所にものすごく紳士なアメリカの方が住んでいて、
ワタクシのものすごく適当な英語でも陽気に受け入れてくれる方なのですが、
ある日激しい夕立が鳴った夕方にその方に「Enjoy storm!」と声をかけられました。
また、飼っていらっしゃる子猫が不慮の事故で亡くなった際にも、お悔やみを言うと
「彼はいい人生だった」と片言の日本語で答えてくれました。

ワタクシはこのパトリオット・デイを鑑賞した際に(他にもノンフィクションの映画を観た際に)、凄惨なイベントであっても、何かを必ず見出そうとする彼らの「強さ」に素直に脱帽してしまうのです。

前述の方の言葉も同じでした。

もちろん全てが全て同じだとは言えないのだけど、そういうある種プラスに転じていく
「陽気さ」がアメリカという国を、そこに住む人を「ドラマチックに」してしまうのだろうと思います。

この作品はある記事で「踊る大捜査線」と日本人がイメージしやすいコピーで飾られていたのでお断りしますが、
派手で真っ赤に塗りたくったようなBGMも熱血青島刑事も可憐なすみれさんも出てきません。
極力淡々と何が起こったのか?を描いています。
この監督とマーク主演の「バーニング・オーシャン」と基本は同じテイストです。
ドキュメンタリー寄りのノンフィクションベースのフィクションという微妙な映画になるのかなぁ。
というのも、ノンフィクションとはいえ映画という枠に収めるためには事実の再構成も、情報の取捨選択も必須だからです。
つまりは「解釈」の問題になるわけです。
(「バーニング・オーシャン」については、google+でも感想を書かれています
[Satomi “さとちゃ” B]様 http://eiga.com/movie/84435/review/01551064/ の記事も紹介いたしますが、まったく同感です)

そういうわけで「描かれた事実が真実であるのか?」「どこまでを汲み取っているのか?」は考えないといけないところです。

結局のところこの事件の真相は映画では描かれません。というより、描けないだろうと。
この作品は社会に問題提起をしている訳でも、事件を考察している訳でも、悲劇を演出している訳でもないと思います。
ではこの映画ってなんで作ったの?
バーニング・オーシャン同様に(あれよりは偉そうでもないけど)、わたしたちの「何気ない普通の生活」って、実はものすごく危ない薄氷の上に立っていることを「淡々と示して」いるのだと考えます。
無言のメッセージとして。
そういう意味で突然会場が爆発する、例のシーンは「本当に怖い」ですな。

なにも悲観的に考えているわけではないのだけれど、普通の生活が壊れる時、いつだって犠牲になるのは「わたしたち一般人」であって、それを解決するのも「わたしたち一般人」なのです。
この事件で活躍するボストン警察の人たちも家族がいて、恋人がいて、笑い合える仲間がいる「一般人」なのです。
今までヒーローを演じてきたマーク・ウォールバーグも(複数の人のエピソードを繋げているけど)「普通の街の警官」なのです。
不幸にも犠牲になった方も、犯人側へと迫るきっかけを作ったのも、犯人側と戦ったのもヒーローではなく「わたしたちと同じ普通の人達」なのでした。

最初にもどりますが、そういう訳で、この映画は決して踊る大捜査線の様なエンタテインメントではありません。
明確な答えがない映画。だからちょっと難解かも。
だって、わたしたちの生活は「ドラマ」ではなく「現実」なのですから。


2017年映画鑑賞 93本目

◆overview◆


・原題:Patriots Day 2017年公開
・上映時間:133分
・監督:ピーター・バーグ   
代表作:『バーニング・オーシャン』(2017年)
・脚本:ピーター・バーグ
          マット・クック
          ジョシュ・ゼッツマー

<メイン・キャスト>
マーク・ウォールバーグ
ケビン・ベーコン
ジョン・グッドマン
J・K・シモンズ
ミシェル・モナハン
アレックス・ウルフ
セモ・メリキッゼ
ジェイク・ピッキング




2017/06/03

ラスト/ナイト 感想 ~いや、だから窓とカギ締めろッテンマイヤーさん!!!!~【映画レビュー】

◆ラスト/ナイト 感想◆


評価/オススメ:
(↑↑↑↑書き忘れではなく、★があげられません)


◆synopsis◆


そんなものはありません。
後述します・・・・


◆comment◆


これ予算と時間無かったんだよね!?!?!?
もしくは急な日程変更か何かで3時間ぐらいで撮影したんだよね?
そうか、これパイロット版と製品版間違えたんだよね!!!
配給会社も内容確認してなかったんだよね!!!
ここから本編あるんだよね???

(激しく注意)紀里谷和明氏の映画ではありません。


ご機嫌いかがですか?デスキャンサー文月です。
6/2の夕方、仕事帰りにTSUTAYAの新作コーナー置かれたこの映画を
手に取ってしまったのがワタクシの「ラスト/ナイト」の始まり。。。。。
(6/2レンタル開始でした。新作料金払ってしまいました・・・・)

・・・・後述しますが、力尽きてしまい説明ができません。
イタリアンホラーなのですが、

見事にやられました。
日本では劇場公開していないようでしたが、その理由は明らかDEATH

どうでもいいですが、主演のアイリーン・ブランディ嬢が
パッと見た感じで、ステファニー・ヨーステンさんとタブってしまった。
ステファニーさん、アイリーンさん、双方のファンの方すみません(必)


笑撃です(DEATH的な意味で)。
彼らにはパワーゲイザーを使わざるを得ないDEATH。
破綻してます。
えぇ、これは想像の遥か上、地表からそうですねぇ、冥王星ぐらいまで上の映画でした。

ラスト/ナイトとは、決してゾンビ映画ではなく、観た者を終焉に導くヒロインによるコンフューズホラー映画です。

ローガン/LOGANを鑑賞後の素敵な余韻消え去りました。
あなたを最後の夜にいざなうこと10000%間違いないでしょう。。。。。

ワタクシ、まさしくこんな感じ↓↓↓↓


本当に10分もたなかったDEATHΣ(´∀`;)

不本意ながら、道連れをつくりたいがために(笑)本作を紹介いたします。
まずビジュアルをどうぞ。



まず原題が最高です。
『ALMOST DEAD』
→見ている側が「死にそうに」なる映画という意味ですΣ(´∀`;)
秀逸です。製作側の意図通りになるでしょう。。。。

そして、この邦題と続くコピーが傑作です。

『ラスト/ナイト』
~世界が終わる夜 たった一人の夜~

お断りいたしますが、世界の終焉とは劇中一言も言及されていませんし、ましてやたった一人ではありません。
むしろ終焉するのは視聴者の方です。

予告編はそれなりに、盛り上がっていますよ。。。。
ワタクシも前日の夜に予告編を見た口です。

しかし、ある種の怪しさを感じた方もいたはずです。

その通りだったということDEATH。。。。。。

恐怖もありません。。。。

前々回、「ドントブリーズ」をどこにも連れて行きはしませんとコメントしましたが、
映画としては

ドントブリーズ  ラスト/ナイト

です。ドントブリーズ、本当にごめんなさい。
『>』がこれ以上大きくならないのですがΣ(´∀`;)
フォントのサイズにしてみれば500ptぐらいの大きさにしたい心境です。


では?この作品をどのように愉しめば良いのか???
せっかくなので、もう一度見直してみました。。。。。

あ、ヒロインの致命的なおっちょこちょい具合をハラハラしながら見守り、応援すればいいんだ!

これです。

ストーリー


目覚めるとわたしは拘束されていた・・・・・
(開始約15秒でこれDEATH)
あたりは暗く、何も見えない。
ここは・・・・、どこ?
自動車の助手席に無造作に座らされているわたし。
身体を動かそうにも両手両足をテープで縛られていたし、身体中がひどく痛い。
運転席に目をやると、そこには血まみれの女がぐったりとハンドルにもたれかかっている。
この人・・・・誰?!
どうしてわたしがこんな所にいるの!?!??!
・・・・・そして、わたしは誰???

って、オイΣ(´∀`;)

この話は、これが全てだと言っても過言ではないです。

『は?』と思われたアナタ。

これは冗談ではないのDEATH。
本当DEATH。

~状況を整理します~

ヒロインは記憶を失っていて、自分が誰で、どういう経緯で、夜の森で木に正面衝突したらしい自動車に拘束されながら載せられているのか解らない

②彼女はなんとか拘束を解くが自分が誰で、どうしてここにいるのか解らない

彼女はなんにも思い出せないし、隣にいる女の人のことも解らないし、解ろうともしない。

彼女はとにかく解らない。世界が壊滅的なゾンビアポカリプスを迎えて久しいらしいのに、彼女は実はただの市民ではないのに、博士号持っているのに、世紀の大発見をして貢献しているのに、思い出せないし、解らない

彼女は誰がなんと言おうと、絶対に何も思い出さないし、もうなんでもいい。明らかに自動車の破損はそれほどでもなさそうなのに、絶対に動かない。

⑥2016年だというのに、手元に唯一ある重要なアイテムである携帯電話で通話しかしない。ガラケーとは言えきっと地図くらい見られるだろうけど、彼女は解らない

⑦実はヒロインが居る場所のすぐ近くに知り合いがいて、せっかく会えたのに、
車の中に入れない。明らかに相手は彼女を知っているのだけど、絶対に助けない
なんせそいつはゾンビの大群に追われていたし、彼女は解らないから

⑧ゾンビはなぜか非常に物分りが良い。というのも、彼女を集団で取り囲んでも、
ふと思い出したように襲撃を止める。きっと彼女は何も解らないから、襲っても面白くないのだろう。それでも仕方がないから、何度か手を伸ばして、友達の輪に入れようとしてあげる優しさを持っている。

彼女は何も解らないし、何も思い出せないから、唯一の安全地帯である自動車のドアのカギをすぐに開けるし、ましてや暑いのかどうだか知らないが、クレッシェンドイベントで半開きにされた車の窓もそれほど気にしない。そこからゾンビが手を伸ばして来ても、解らないから泣く。
閉じればいいだけだろーが!!!!!

⑩これだけ世界中で映画にされているんだから、ゾンビの知識ぐらいはあるだろう。
ましてやあんたは超インテリの博士でしょうが!!!!
しかもCDC、疾病予防管理センターの研究員だろうが!!!
だけど「死んだ人もゾンビ化するかも知れんから、一緒にいちゃダメだ」というくらい今時小学生でも知っていそうなのに、絶対に思い出さない
だから襲われて自分も感染しても、どう対処したら良いのか絶対に解らない

本当に、おっちょこちょいなんだから。

ま、ワタクシは「もしかしたらヒロインは誰かに陥れられているのかな?」と初めて観た時には好意的に考えたのですよ。この辺、SAWとかの感じです。

というのも取っ替え引っ替え鳴る携帯電話から、一方的に状況を伝えられ、考える余地もなく「信じ込まされているのでは?」と。

連絡してくるのは、「自称、肉親(妹だか姉だか、ワタクシも思い出せない)」、
「自称、護衛の州兵(軍曹)」、「自称、知り合いの博士」の3人です。

しかし、誰一人として緊迫感がない。

肉親はとりあえずキレているし(この人も博士らしい。研究員ってみんなカルシウム足らないのかね?)
護衛の州兵とやらは、AIアシスタントみたいに棒読みだし、現代の米軍の装備があれば恐らく容易に人を探せるだろうけど、全く役に立たない。絶対に彼女を見つけない。
それにヒロインが重要人物 VIPであるのに、護衛が州兵って(⌒-⌒; )
特殊部隊とかいないのかよ・・
最後の知り合いの博士は一番の助けになるはずなのに、ヒロインの責任で「ラスト/ナイト」を迎えてしまっている。

そういう背景もあったから、きっと彼女は博士だと思い込まされているのだろうと。

だけど、そんなのどうでもいいのです。

ヒロインは絶対に、絶対に、何も解らないのだから。

基本的に電話の指示通りに動くのだけど、おっちょこちょいだから、ウソつく様な事態になるんだよね!!!ほんと、可愛いんだから。

この映画は、終始、解らないヒロインと一緒に混乱をするしかないのです。

劇中、どうしてヒロインが拘束されていたのか?そして彼女が生存するための重要なアイテムについては明らかにされます。

その理由を知っても、きっと彼女『が』何も解らないから、こんな事になったのだろう
ワタクシも最後までヒロイン寄り添うことができず「ラストナイト」を迎えてしまったの
DEATH。

ごめんなさい。すごく可愛いらしいので、見捨てたくなかったのだけど。

もうダメDEATH・・・・・



たぶん、彼女は本当に事故に遭ってしまい、生死の境を彷徨っていて、その過程でこんな悪夢を観たのでしょう。

だから、教訓も、救いも、なにもないのです。

夢なんだから。。。。

アンタ、絶対に途中で思い出してるだろ!!!!!


と、いうことで、新作料金を支払うくらいなら、そのお金でマクドナルドに行くか、
同じ日にレンタル開始をした、ドクター・ストレンジを借りられることをオススメします。
ワタクシはこれからストレンジ博士と再び旅に出てきます。

が、あなたもラストナイトを迎えたい方、もしくは超必殺技を放てる技量のある方は、
ご覧になってもよろしいのではないでしょうか?

レンタル商品なので、くれぐれもディスクを破壊したりしないでください。

「こんな彼らにワンチャンスありますか?」

・・・・これは、ない。

パトリオット・デイに期待♫

はぁ、昇天しました。


またどこかで、お会いしましょう。

2017年映画鑑賞 94本目


◆overview◆



・原題:ALMOST DEAD 2016年公開
・上映時間:83分
・監督:ジョルジョ・ブルーノ
代表作:『The Perfect Husband』(2014年)
・脚本:ダニエル・ペイス
          ダヴィデ・キアラ

<メイン・キャスト>
アイリーン・プランディ
ショーン・ジェームス・サットン
ゲオ・ジョンソン

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